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薬-2別添○関係業界からの意見聴取について (13 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000212451_00065.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 薬価専門部会(第203回 7/5)《厚生労働省》
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Ⅱ 市場拡大再算定の見直し
1. 類似薬への適用(共連れ)ルールの廃止


課題認識:
 市場拡大再算定ルールにおいては、当初予測と比較して一定以上の市場(売上)の拡大
があった「対象品」だけでなく、市場で競合するすべての薬理作用類似薬が「類似品」と
して、「対象品」と同率の引下げを一律・一斉に受けることが 2008 年度以降原則となっ














ている。(いわゆる「共連れ,道連れ」ルール)
これまで市場拡大再算定の適用を受けた品目のうち、この「共連れ」ルールの適用を受
けたものが、市場拡大再算定適用品全体の約 3 分の 1 を占める。 <図 11>
自社製品が市場(売上)を大きく拡大させたものではないにもかかわらず、他社製品の
販売動向の変化を契機に、再算定の「対象品」と薬理作用が類似し同じ適応症を有する
というだけで引下げを受けることは、個々の製品の価値等を無視するものであり、不合理
である。
2008 年度に「共連れ」ルールを全ての薬理作用類似薬に拡大した際のルール変更趣
旨は「市場で競合している医薬品について公平な薬価改定を行う観点」とされていた。し
かしながら、現行の薬価制度は、市場実勢価改定の影響や新薬創出等加算の適用の違
い等により、薬理作用類似薬間で薬価の差が生じる制度になっており、再算定の「対象
品」を比較薬として薬価算定された医薬品等も含め、「公平な薬価改定」を行うために全
ての薬理作用類似薬に再算定を適用する必要性がそもそも乏しい。<図 12 参照>
また、制度導入当時は、再算定対象品と類似品は、ほぼ共通した適応症の範囲内で競合
していたが、現在では 1 品目で複数の適応症を持つ新薬が増加し、適応症の重なりが小
さいにもかかわらず共連れを受けるリスクがあり、効能追加への投資判断を困難にしてい
る。<図 13 参照>
さらに、他社の販売動向の変化に起因する「共連れ」は、企業にとってその適用の有無お
よび時期,引下げ率の予見が非常に困難な一方、製品の採算性や投資回収の計画を大
きく毀損させ、甚大な影響をもたらす。とりわけ、薬理作用類似薬が多く存在する領域で
は、何度も「共連れ」を受ける可能性があり、その影響度合いが大きい。
こうした不合理で予見性に乏しく、製品の投資回収に甚大な影響をもたらす薬価引下げ
ルールは、日本市場の魅力度や優先順位の判断に悪影響をもたらす。
市場拡大再算定の特例(いわゆる「特例再算定,巨額再算定」)の適用を受けた品目
(「共連れ」により引下げを受けた品目を含む)は、その後 4 年間に 1 度に限り、「共連れ」
の適用から除外するルールが 2022 年度薬価制度改革において導入されたが、本質的
な問題解決には至っていない。

提案事項:
 「類似品」に対しても再算定の引下げを適用する「共連れ」ルールは廃止すべき。

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