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別紙1 (30 ページ)
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公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_24171.html |
出典情報 | 先進医療会議 先進医療技術審査部会(第130回 3/10)《厚生労働省》 |
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【別添5】
「ラメルテオンを用いたせん妄発症抑制療法」の予定の試験期間及び
症例数(申請書類より抜粋)
7-2.予定の試験期間及び症例数
予定試験期間: jRCT 公表日から 4 年間 2 か月
予定症例数:766 例
既に実績のある症例数:70 例(64 歳以下も含む。うち、主要解析対象集団の 75 歳以上は
23 例)
予定試験期間及び予定症例数の設定根拠:
ラメルテオンは効果発現までに時間を要し、内服期間が長い症例でより効果が期待され
ることから長期内服期間が望ましいが、研究事務局を置き患者登録を中心的に行う国立が
ん研究センター中央病院での症例集積の実施可能性を担保するために、ラメルテオンの内
服期間は、手術4-8日前から術後4日目までに設定した。
Hatta らの実臨床でのラメルテオンとスボレキサントのせん妄発症抑制効果と安全性を
評価した先行研究では、ラメルテオンもしくはスボレキサントを内服した65歳以上の対象
401名では、内服期間の7日間におけるせん妄の出現割合が15.7%だったのに対し、非介入群
125名では24.0%がせん妄を出現し、ラメルテオンもしくはスボレキサントの内服群では有
意にせん妄の出現割合が低かった(リスク差: 8.3%, p = 0.043)。がんの手術を受けた患
者114名の層別解析では、ラメルテオンの介入群ではせん妄の出現割合が14.3%だったが、
非介入群では36.7%あり、介入群では非介入群に比べせん妄の出現割合が低かった(リスク
差: 22.4%)。また、75歳以上のがん手術を受けた患者75名では、ラメルテオンの介入群で
はせん妄の出現割合が17.2%だったが、非介入群では41.1%あり、リスク差は23.9%だった。
国立がん研究センター中央病院での観察研究では、高侵襲手術後の 31.9%に術後せん妄の
出現を確認しているが、65 歳以上では 42.0%、75 歳以上では 57.1%に発症を認めた。術後
せん妄の出現割合に対し、臨床的に意味がある群間の差は明らかにされていないが、せん
妄発症抑制によりせん妄に起因する認知機能低下や死亡のリスクを下げられる可能性から
治療必要数(1 人の患者が改善するために必要な介入人数, NNT: Number Needed to Treat)
8-9 でも多くの患者が服薬を希望すると考えられ、加齢による有害事象の頻度増加を勘案
し、本試験ではラメルテオンによりせん妄発症頻度が 75 歳以上では 12%、65 歳以上では
11%減少することを、有害事象や介入のコストよりも、介入のベネフィットが上回る臨床的
に意味のある群間差と考えた。75 歳以上ではせん妄出現割合を、試験治療群 24%、標準治
療群 36%と仮定し、αエラー0.05(両側)
、検出力 0.90 にて、サンプルサイズは 610 例であ
り、10%の脱落を考慮して登録数を 678 例と設定した。65 歳以上ではせん妄出現割合を、
試験治療群 22%、標準治療群 33%と仮定し、α エラー0.05(両側)、検出力 0.90 にて、サン
プルサイズは 690 例であり、10%の脱落を考慮して登録数を 766 例と設定した。なお、主要
解析集団の 75 歳以上で、有意な群間差を見出した場合にのみ、65 歳以上に対する検証を
行う。65 歳以上でも有効性が検証でき、さらに 65 歳-74 歳の部分集団におけるリスク差が
4%以上(試験治療群 10%、標準治療群 14%と仮定)の場合は他のエンドポイントの結果を総
合的に判断して、75 歳以上に加え、65 歳以上に対する適応拡大の薬事承認申請を検討す
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「ラメルテオンを用いたせん妄発症抑制療法」の予定の試験期間及び
症例数(申請書類より抜粋)
7-2.予定の試験期間及び症例数
予定試験期間: jRCT 公表日から 4 年間 2 か月
予定症例数:766 例
既に実績のある症例数:70 例(64 歳以下も含む。うち、主要解析対象集団の 75 歳以上は
23 例)
予定試験期間及び予定症例数の設定根拠:
ラメルテオンは効果発現までに時間を要し、内服期間が長い症例でより効果が期待され
ることから長期内服期間が望ましいが、研究事務局を置き患者登録を中心的に行う国立が
ん研究センター中央病院での症例集積の実施可能性を担保するために、ラメルテオンの内
服期間は、手術4-8日前から術後4日目までに設定した。
Hatta らの実臨床でのラメルテオンとスボレキサントのせん妄発症抑制効果と安全性を
評価した先行研究では、ラメルテオンもしくはスボレキサントを内服した65歳以上の対象
401名では、内服期間の7日間におけるせん妄の出現割合が15.7%だったのに対し、非介入群
125名では24.0%がせん妄を出現し、ラメルテオンもしくはスボレキサントの内服群では有
意にせん妄の出現割合が低かった(リスク差: 8.3%, p = 0.043)。がんの手術を受けた患
者114名の層別解析では、ラメルテオンの介入群ではせん妄の出現割合が14.3%だったが、
非介入群では36.7%あり、介入群では非介入群に比べせん妄の出現割合が低かった(リスク
差: 22.4%)。また、75歳以上のがん手術を受けた患者75名では、ラメルテオンの介入群で
はせん妄の出現割合が17.2%だったが、非介入群では41.1%あり、リスク差は23.9%だった。
国立がん研究センター中央病院での観察研究では、高侵襲手術後の 31.9%に術後せん妄の
出現を確認しているが、65 歳以上では 42.0%、75 歳以上では 57.1%に発症を認めた。術後
せん妄の出現割合に対し、臨床的に意味がある群間の差は明らかにされていないが、せん
妄発症抑制によりせん妄に起因する認知機能低下や死亡のリスクを下げられる可能性から
治療必要数(1 人の患者が改善するために必要な介入人数, NNT: Number Needed to Treat)
8-9 でも多くの患者が服薬を希望すると考えられ、加齢による有害事象の頻度増加を勘案
し、本試験ではラメルテオンによりせん妄発症頻度が 75 歳以上では 12%、65 歳以上では
11%減少することを、有害事象や介入のコストよりも、介入のベネフィットが上回る臨床的
に意味のある群間差と考えた。75 歳以上ではせん妄出現割合を、試験治療群 24%、標準治
療群 36%と仮定し、αエラー0.05(両側)
、検出力 0.90 にて、サンプルサイズは 610 例であ
り、10%の脱落を考慮して登録数を 678 例と設定した。65 歳以上ではせん妄出現割合を、
試験治療群 22%、標準治療群 33%と仮定し、α エラー0.05(両側)、検出力 0.90 にて、サン
プルサイズは 690 例であり、10%の脱落を考慮して登録数を 766 例と設定した。なお、主要
解析集団の 75 歳以上で、有意な群間差を見出した場合にのみ、65 歳以上に対する検証を
行う。65 歳以上でも有効性が検証でき、さらに 65 歳-74 歳の部分集団におけるリスク差が
4%以上(試験治療群 10%、標準治療群 14%と仮定)の場合は他のエンドポイントの結果を総
合的に判断して、75 歳以上に加え、65 歳以上に対する適応拡大の薬事承認申請を検討す
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