よむ、つかう、まなぶ。

MC plus(エムシープラス)は、診療報酬・介護報酬改定関連のニュース、

資料、研修などをパッケージした総合メディアです。


【資料2】有識者検討会の議論を踏まえた薬事監視の向上について (22 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_36390.html
出典情報 創薬力の強化・安定供給の確保等のための薬事規制のあり方に関する検討会(第5回 11/15)《厚生労働省》
低解像度画像をダウンロード

資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。

まとめと今後の検討課題
リスクに応じたGMP調査の推進

• 現行のGMP調査制度においては、承認品目毎に承認前調査や定期調査の適合性調査が実施されることに加え、法69条の立入検査を活用す
ることで、1~3年毎に原則実地調査を実施し、全ての製造業者に対する網羅的な調査体制が構築されている。
• GMP調査にあたっては、品目の特性※1や製造所の特性※2を踏まえたリスク評価を実施することで、書面・実地調査の判断や立入頻度の
検討等を行っており、これまでもリスクに応じたGMP調査を推進している。さらに、今後は「合同無通告立入検査」の取組や「後発医薬
品のGMP調査において重点的に調査すべき事項」も活用し、一層の薬事監視の強化を図ることとしている。
※1 剤形、生物由来医薬品等か否か、無菌医薬品か否か、特殊な製造技術によるものか、滅菌・無菌操作の有無、製造工程の複雑さ、副作用・不具合報告の状況等
※2 当該製造所に対する過去の調査履歴、製造所の職員数、不正が発覚した場合の影響範囲の大きさ等

• これらの取組により、GMP調査の効率・合理化を図った上で不正事案への監視を行っており、書面調査もそのための補完手段として活用
している。
• 現状のGMP調査員のリソースにおいて、書面調査等を縮小・廃止しても高頻度での実地調査は見込めず、これを行った場合、監視体制の
低下に繋がり、製造業者のコンプライアンス意識の低下や不正事案の更なる発生を招くおそれがあるため、その実現は困難と考えられる。
【GMP適合性調査における書面調査割合注(R4)】PMDA:94%※、都道府県:37%
※新型コロナウイルス感染症の世界的な流行により、海外製造所のGMP調査を書面調査を中心に対応した影響あり(参考値(H30の書面調査割合):84%)。
注:PMDAの割合は当該年度に終了した調査のうち書面調査が実施された割合を集計したもの。都道府県の割合は当該年度に申請された調査のうち書面調査が選択された割合を集計したもの。

• リスクに応じたGMP調査制度の在り方については、今後も引き続き検討を行い、必要な対応を行う。
GMPの調査主体

• 日本のGMP調査においては、高リスク(生物学的製剤等)の品目をPMDAが、その他の品目を都道府県が担っている。後発医薬品等に係
る国内のGMP調査は都道府県により実施されているが、都道府県間で調査対象施設数やGMP調査員数に大きな差があり、調査経験や調査
員数に乏しい都道府県の調査能力の維持・向上が課題となっている。
• 現状都道府県が調査主体となっている品目であっても、都道府県の事情に応じてPMDAが調査を実施できるような制度の創設が必要では
ないか。
• PMDA調査品目の実地調査の割合を高めるならば、PMDAのリソース拡充が必要ではないか(手数料負担?)。
国、都道府県、PMDA間での情報の共有の推進

• GMP調査に都道府県間差が存在する現状において、日本全体としてのGMP調査能力の向上・均てん化のためには、都道府県単位に留まら
ず、全国の製造所情報やGMP調査情報を共有し、俯瞰的な観点から、分析・活用を行う体制の整備が急務ではないか。
22