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総-2○入院(その6)について (67 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000212500_00229.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 総会(第570回 12/6)《厚生労働省》
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集中治療室所属の特定行為研修修了者

好事例

短期間で多くの修了者を養成し医師からのタスクシフトが急進

集中治療室
急性期

関西医科大学付属病院(大阪府枚方市)
751床

病床数

医師数





看護師数

423名











897名

特定行為研修の修了者数

68名(うち、手術部16名、GICU9名の配置)

修了者へのタスク・シフト/シェア内容



病院長のトップダウンと修了者の活動推進チームにより、年間30~40人の修了者の養
成と、1つの部門に複数の修了者の配置を実現
医師の当直時の睡眠時間や患者と向き合う時間が増加

特定行為研修修了者の活動を推進した医師







GICUでは、夜勤帯も修了者を配置。日中・夜間問わず、
下記の行為を修了者が実施
特に、人工呼吸器の評価や調整・抜管準備を修了者が夜勤
帯に適切に行うことで、翌朝までに患者は抜管可能な状態
になっている
術中のバイタルサイン変化に気づき、循環動態に係る薬剤
投与等の特定行為の実践により、手術を支援

修了者が行う処置・内容

(病院長)

(麻酔科学講座)

✓ 年間40人の修了者の養成と修了者
の全病棟への配置を病院の組織方
針に位置づけて特定行為研修を推


✓ 修了者の活動推進チームでリーダーシップを発
揮して、主に手術部・GICU(※)における手
順書の作成等で特定行為の修了者の活動を推進

人工呼吸器の設定変更 橈骨動脈ラインの確保
直接穿刺による採血 持続点滴中の薬剤調整(カテコラ
ミン) 気管チューブの位置調整 /等

✓ 医師・看護師と意見交換を重ねながら、各科の
合意を形成しつつ、各診療科の特徴・業務手順
に合わせて、手順書を作り込む。追加研修等、
研修修了後に修了者が特定行為を実践できるよ
うフォローアップ

修了者がいる効果

✓ 副病院長(当時)として、看護部
とともに修了者を配置・活用する
仕組みを検討し、その計画を職員
に周知するなど、修了生の本格的
な養成を開始
✓ 修了者の活動を推進するチームを
設置し、熱意のある看護師長や中
堅医師を参画させた

✓ 「当初は特定行為と直接指示の違いも分からな
かったが、医師の業務負担が軽減する特定行為
の良さにすぐに気づき、医師の業務を助ける原
石だと思った」と話す
※GICU:総合集中
治療室

取組を進める上でのポイント


情熱がある職員を推進部隊に



短期間で多くの修了者を養成



病院全体で修了者の活動を後押し







今後の展望
目標はすべての病棟ですべての勤務時間に少
なくとも修了者が1人がいる状態。
全看護師の20%(200人弱)が修了者になる
ことを目指す。

厚生労働省HP「看護師の特定行為研修の修了者に関する医師との協働の事例集」URL:https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_33053.html



GICUでは夜勤帯にも修了者が勤務。動脈ラインの
再確保や人工呼吸器の設定変更を修了者が行うため、
夜勤帯に医師が看護師に呼ばれる回数が減少した。
当直時に夜2時頃、寝ていることが増えたと感じて
いる
修了者が患者の体温や循環動態等の変化、硬膜外麻
酔のタイミングに気づき、適切に声掛けがあるので、
患者のバイタルが安定し、安全性が向上した
手術の準備、患者の評価を修了者が適切に行い、医
師の業務負担が軽減されたため、麻酔科医師は患者
に向き合う時間が増えた。また、医師しかできない
業務に注力できる
修了者が看護師と意見交換することで看護師の病態
や処置の理解力が向上。要点のみの伝達で指示の詳
細が理解できるため、医師から看護師への説明時間
が短縮した
令和4年度厚生労働省補助事業「看護師の特定行為研修に係る実態調査・
分析等事業」の「看護師の特定行為研修の修了者に関する医師との協働の
事例集」(三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社)より改編

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