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総ー3○個別事項(その12)について (27 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000212500_00230.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 総会(第571回 12/8)《厚生労働省》
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外来における意思決定支援について【事例】
○ 外来において、認知症診断後早期の段階で人生の最終段階における医療・ケアに関する本人の意向に
ついて話し合いを行うことで、患者本人の望む医療・ケアを提供できる場合もある。
経過の概要

認知症診断後早期
からの話し合い

(80歳代男性 慢性腎不全 アルツハイマー型認知症)
・妻と二人暮らし、2年前から物忘れが目立つようになり、認知症疾患医療セン
ターにてアルツハイマー型認知症と診断。抗認知症薬の内服している。
・最近、慢性腎不全の病状が進行し、近い将来、透析が必要になるだろうと、外
来の主治医より説明した。
・外来の主治医が、意思決定の必要性を判断し、看護師によって本人と妻と将
来のことについて話し合いを実施した。
<看護師と本人・家族の話し合い>
○本人は主治医からの説明をほぼ記憶していたが、年齢や認知症のことから、
透析はしたくないとの意向であった。妻は本人の意向を尊重したいと考えてい
た。看護師から本人と妻に苦痛症状への対応について聞くと、症状緩和は最
大限行って欲しいとの意向であった。

・主治医の診察時、看護師との話し合い内容を踏まえ、本人達は自身の意向を
家族・主治医に共有し、医療・ケアに関する意向について書式として保管する
ことになった。

緊急入院

・初回面談から半年後、呼吸困難と全身浮腫で救急搬送された。
・妻は病院の救急担当医に本人の意向を記載した書式を見せ、主治医も了解し
ていることを伝え、呼吸困難の緩和目的に入院、保存治療となった。

在宅移行

・保存治療で症状は緩和され、退院の目途は立ったが、ADL低下が見られたた
め、家族は施設入所を希望した。
・本人から、「家で最期を迎えたい」と意思表出があり、医療多職種チームで繰り
返し話し合い、入院後1ヶ月で自宅退院となった。
※高梨;老年看護学.25(1):17-23(2020)を基に保険局医療課にて作成

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