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資料1-3 指摘事項に対する回答 (2 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_38038.html
出典情報 先進医療会議 先進医療技術審査部会(第159回 3/14)《厚生労働省》
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後の歯槽骨再生率を指標として 53.1±38.0%と報告しました。この値は、リグロスの治験にて得られた数
値(前期第 III 相試験:37.1±32.0%、後期第 III 相試験:34.4±24.4%)と比較し良好であり、重度に歯槽骨
が欠損した症例が組み入れられたことを勘案すると炭酸アパタイトによるスペースメイキング能がリグロ
スによる治療効果を高めた結果であると考察できます。しかしながら、その有効性は平均値として 55%を
超えることはなく、より高い有効性を発揮する治療法の開発が必要であるといえます。これら先行事例と
比較して、より重度な症例を対象として我々が先行実施した脂肪組織由来多系統前駆細胞の自己移植
の安全性と有効性を評価した臨床研究においては、スペースメイキング能が期待できないフィブリンゲ
ルを足場材として用いています。その結果、移植 36 週後の歯槽骨再生率が 49.1±32.2%であったことを
考慮しますと、脂肪組織由来多系統前駆細胞とスペースメイキング能の高い炭酸アパタイト製剤との併
用は、リグロスと骨補填材との併用療法と比較し、より高い有効性が期待されます。
なお、エムドゲイン、リグロスは共に単独での治療が原則となっており、「中程度の歯周組織欠損」が
対象となっています。従って、これら治療法と骨補填材との併用は、歯科医師の裁量により行われており、
メーカーが推奨しているものではないことを念のため申し添えます。

3.
①先進医療の有効性及び安全性を評価した原著論文として資料 2-1 の論文を提出しておりますが、
本申請研究で用いる骨添加材を用いたものとは異なり、フィブリンゲルを用いて脂肪組織由来多系統
前駆細胞 (ADMPC)と混和しています。また、用いる骨添加材はインプラントに応用するもので、生理
食塩水と混和しても骨が形成されるものです。したがって、骨の形成が骨添加材によるものか
ADMPC によるものか、両者によるものか、どの程度の差異があるのかなどの事前検討が必要になる
と思います。
②さらに、資料 2-1 の論文は、ポケットデプス、アタッチメントレベル、歯槽骨の改善を示したにすぎ
ず、従来法(現在、保険収載されている歯周組織再生療法)との比較がされていません。従来法を用
いてもこれらの指標に改善がみられるのは明らかであると思います。
③加えて、従来法は軽度から中等度での適用と先進医療実施届出書(p12)に記載されていますが、
本申請研究の被験歯には用いられていないのでしょうか?
以上3点について、ご説明をお願いします。
【回答】
ご指摘を頂き、ありがとうございます。
① ADMPC と骨補填材との併用による歯周組織再生効果に関しては、ご指摘のとおりの懸念がござい
ました。そこで、ビーグル犬を用いた非臨床研究にて、まず ADMPC の足場材としての有用性につい
て、フィブリンゲルと炭酸アパタイトの比較検討を行いました。その結果、事前に期待していたとおり、
マイクロ CT 解析で検出される硬組織量(残存する炭酸アパタイトと新生骨の総量)は、炭酸アパタイ
トを用いることにより有意に上昇しました。そこで次に炭酸アパタイト単独の埋植と、炭酸アパタイト・
ADMPC の移植を組織学的に比較検討したところ、硬組織量に差が認められない一方で、新付着の
形成は炭酸アパタイト・ADMPC 移植により有意に亢進することが明らかとなりました(いずれも資料
2-2)。これらの結果は、ADMPC の足場材としての炭酸アパタイトの有用性を示すものであり、本先
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