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ライフサイエンス分野における令和6年度当初予算案について (9 ページ)

公開元URL https://www.lifescience.mext.go.jp/2024/01/111060116.html
出典情報 科学技術・学術審議会 研究計画・評価分科会 ライフサイエンス委員会 (第111回 1/16)《文部科学省》
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令和6年度予算額(案)
65億円
(前年度予算額
61億円)
※脳とこころの研究推進プログラムの改組
令和5年度補正予算額
15億円

脳神経科学統合プログラム
現状・課題

我が国は、超高齢化に伴い認知症が急激に増加。社会的コスト予測は、日本だけで2030年には約21兆円と試算。
認知症は日本発の治療薬(レカネマブ)がアメリカで迅速承認され、初めてグローバル展開されるなど、日本企業が世界をリード。また、脳の機能解明
は、健康・医療のみならず、AIなど幅広い分野にイノベーションを起こす原動力としての期待大。
 これまでの脳科学研究により、基礎研究・基盤整備は確実に進展。「経済財政運営と改革の基本方針2023」、「新しい資本主義のグランドデザイン及び
実行計画2023」等に基づき、基礎と臨床、アカデミアと産業界の連携の強化により、日本の強みである革新技術・研究基盤の成果をさらに発展させ、
脳のメカニズム解明等を進めるとともに、数理モデルの研究基盤(デジタル脳)を整備し、認知症等の脳神経疾患の画期的な診断・治療・創薬等シー
ズの研究開発を推進。



事業内容

事業実施期間

令和3年度~令和11年度

 研究期間:6年間
 支援対象機関:大学、研発法人 等
 具体的な支援内容:
①中核研究拠点の整備(1拠点)
<主な要件(ポイント)>
ー世界第一線級の研究者が集積・連携
-計算・数理(ドライ)と実験(ウェット)
などの他分野の融合や企業との連携
(ハブ機能)
ー基礎と臨床の連携
ー研究基盤の整備・共用、他機関へ貢献

②重点研究課題を設定し支援(5領域)
-チーム型と個人型のメニュー等を設定
-特にチーム型は異分野融合、基礎と
臨床の連携を推奨
※若手や企業連携も推奨
③研究・実用化支援班を整備
【事業スキーム】

補助金
委託
AMED

大学・
国立研究開発
法人等

重点研究課題

革新的治療法に繋がる研究
(治療等のシーズ開発)
• 原因物質(変性タンパク質)の解析に基
づく創薬ターゲット因子の特定
• モデル動物や数理モデル等を活用し、疾患
関連回路に着目した新規治療法開発
• 次世代の簡易バイオマーカーの開発
(血液等) 等

基礎・臨床の双方向の連携

神経・精神疾患の原因解明
(ヒト病態メカニズム)
お互いの知見を連携
蓄積させ相乗効果を
発揮

• モデル動物(疾患マーモセット等)を活用し
た、原因物質(凝集タンパク)伝播原理の
解明
• 神経回路障害と症状との関連メカニズム解明
• 病因責任回路と細胞種の同定 等

「デジタル脳」開発※1

ヒト脳の
革新的な原理解明
• 複雑なヒト脳の原理解明に関係する種間・多
次元・多階層データを創出
• 分子、細胞、神経回路の各階層の原理解明
• 皮質と皮質下をつなぐ原理解明 等

産学共創・国際連携
革新的技術・基盤の
開発・高度化

• 原因物質等を可視化する革新的計測(イメージング)
• 様々なデータを統合したプラットフォーム(ヒトMRIデータ
ベース、マーモセット脳データベース等)
• 疾患マーモセット整備、死後脳ネットワークの構築 等

※1 「デジタル脳」開発
・ モデル動物での知見、データを活用し、ヒトを想定した脳構造を数理モデルを使って仮想空間上(デジタル空間上)で再現
・ それを用いて病態メカニズム等に基づく病態予測モデル開発等を行う
(いわゆる実際の実験データと仮想空間上のデータを融合・連携させ新たな知見を創出する「デジタル・ツイン」の発想)
※2 他に既存プログラム「精神・神経疾患メカニズム解明プロジェクト」、「領域横断的かつ萌芽的脳研究プロジェクト」を推進
(担当:研究振興局ライフサイエンス課)

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