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【参考資料2-6】高病原性鳥インフルエンザウイルスA(H5N1)感染事例に関するリスクアセスメントと対応 (6 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_40300.html
出典情報 厚生科学審議会 感染症部会(第85回 5/27)《厚生労働省》
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国立感染症研究所.
高病原性鳥インフルエンザウイルス A(H5N1)感染事例に関するリスクアセスメントと対応

で 7 例が報告されている(表 1)(ECDC. 2024)。また、H5 以外の鳥インフルエンザでは
HPAIV(H7N9) で 1568 例 、 HPAIV(H7N7) で 94 例 、 低 病 原 性 鳥 イ ン フ ルエ ンザ
(H9N2)で 132 例のヒト感染例の報告があるほか、少数ではあるが H3N8、H6N1、H7N2、
H7N3、H7N4、H10N3、H10N5、H10N7、H10N8 の各亜型のヒト感染例が報告されて
いる(WHO. 2019、WHO. 2024e、ECDC. 2024、CDC. 2024d、Belser J. et al.
2009、Puzelli S. et al. 2013)。
鳥類及び哺乳類における HPAIV(H5N1)感染事例の報告数が増加した 2021/2022 及
び 2022/2023 シーズンにも、ヒト感染例の著明な増加は確認されなかった。2023 年
/2024 シーズン(2023 年 9 月以降)におけるヒト感染例は、カンボジア、ベトナム、米国から
報告があったが、世界におけるヒト感染例の著明な増加は認めていない。
前述の 2024 年 3 月に探知された、乳牛の感染例が発生した米国テキサス州の農場におい
て、従業員が、HPAIV 感染が推定される乳牛への接触の後に結膜炎症状を呈した。この従業
員は結膜炎以外の症状を呈さなかったが、結膜の拭い液及び咽頭拭い液から HPAIV が検出
さ れ た (Texas DSHS, 2024) 。 こ の ヒ ト 感 染 例 か ら 分 離 さ れ た ウ イ ル ス は 、
Clade2.3.4.4b に属する HPAIV(H5N1)であり、同じ農場の乳牛から検出された HPAIV
の遺伝子配列と近似していた。この遺伝子配列の中で、哺乳類への適応に関する既知の変異
である PB2 の E627K 変異が確認されたが、そのほかにヒトを含む哺乳類への適応に関与
する変異、抗ウイルス薬の耐性に関与する変異のいずれも確認されなかったと報告された
(CDC, 2024b)。
国外で報告されたヒト感染例の多くは感染した家きん類等との接触歴があり、ヒト-ヒト感
染を示唆する情報は確認されていない(CDC. 2023a、 WHO. 2024b)。

©National Institute of Infectious Diseases, Tokyo, Japan, 2023, 2024
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