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【参考資料2-6】高病原性鳥インフルエンザウイルスA(H5N1)感染事例に関するリスクアセスメントと対応 (8 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_40300.html |
出典情報 | 厚生科学審議会 感染症部会(第85回 5/27)《厚生労働省》 |
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国立感染症研究所.
高病原性鳥インフルエンザウイルス A(H5N1)感染事例に関するリスクアセスメントと対応
■国内の状況
国内の鳥類における発生状況
2023/2024 シーズンは、野鳥、家きん、それぞれ、2023 年 10 月 4 日と 11 月 25 日
に国内 1 事例目が確認され、過去最も早く初発事例が探知された 2022/2023 シーズンと
比較すると遅かった(農林水産省. 2024)。
2023/2024 シーズンの国内の鳥における鳥インフルエンザ感染事例(低病原性鳥インフ
ルエンザ感染も含む)は、2024 年 3 月 13 日時点で、野鳥では 26 都道府県から 130 事例
が、家きんでは 9 県から 10 事例が報告され、約 79 万羽が殺処分対象となっている。飼養鳥
においては、2 県から 2 事例の感染例が報告されている(環境省.2024)。このうち 1 事例
は、2023 年 11 月に野生のカルガモ(H5 亜型を後日検出)を捕食後に死亡したタカからの
H5N1 検出事例であった(岐阜県. 2023、環境省. 2024)。もう 1 つの事例は、衰弱した野
生のカラスと接触した、健全なモモアカノスリ(ハリスホーク)からの H5N1 検出事例であった
(環境省. 2024)。
2023/2024 シーズンの国内の鳥類における H5N1 感染事例数は、野鳥、家きん、飼養鳥
いずれにおいても、過去最大規模となった 2022/2023 シーズンの事例数を大幅に下回っ
ており、特に野鳥においては 2024 年 1 月以降の新規発生数は 2023 年 11 月~12 月と
比較し、すでに減少傾向である(農林水産省.2024、環境省.2024)。
国内の哺乳類における発生状況
2022 年 4 月に北海道札幌市において、キタキツネ(アカギツネ)及びタヌキでの HPAIV
(H5N1)感染事例が国内で初めて確認された(磯田ら. 2022)。2023 年 4 月と 6 月には
北海道札幌市において 2 例のキツネでの H5N1 感染(死亡個体からの検出、6 月探知例の検
体採取月は同年 2 月)が探知された。周辺地域ではハシブトカラスの HPAIV(H5N1)感染事
例が続発しており、キタキツネ及びタヌキに感染していた HPAIV(H5N1)は、ハシブトガラス
から検出されたウイルスと遺伝的に類似していた(Hirono T. et al.. 2023)。
キタキツネについては、HPAIV(H5N1)に感染した野鳥を捕食して HPAIV(H5N1)に感
染した事が死因と考えられた。タヌキについては、他の病原体による感染も認められ、HPAIV
(H5N1)感染が直接の死因か不明であった(磯田ら. 2022)。
2023 年の 2 事例の確認後、国内では哺乳類における H5N1 感染事例は確認されていな
い。
国内のヒトにおける発生状況
国内ではこれまでに HPAIV(H5N1)を含め、鳥インフルエンザウイルスに感染して発症した
ヒト感染事例は確認されていない。
©National Institute of Infectious Diseases, Tokyo, Japan, 2023, 2024
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高病原性鳥インフルエンザウイルス A(H5N1)感染事例に関するリスクアセスメントと対応
■国内の状況
国内の鳥類における発生状況
2023/2024 シーズンは、野鳥、家きん、それぞれ、2023 年 10 月 4 日と 11 月 25 日
に国内 1 事例目が確認され、過去最も早く初発事例が探知された 2022/2023 シーズンと
比較すると遅かった(農林水産省. 2024)。
2023/2024 シーズンの国内の鳥における鳥インフルエンザ感染事例(低病原性鳥インフ
ルエンザ感染も含む)は、2024 年 3 月 13 日時点で、野鳥では 26 都道府県から 130 事例
が、家きんでは 9 県から 10 事例が報告され、約 79 万羽が殺処分対象となっている。飼養鳥
においては、2 県から 2 事例の感染例が報告されている(環境省.2024)。このうち 1 事例
は、2023 年 11 月に野生のカルガモ(H5 亜型を後日検出)を捕食後に死亡したタカからの
H5N1 検出事例であった(岐阜県. 2023、環境省. 2024)。もう 1 つの事例は、衰弱した野
生のカラスと接触した、健全なモモアカノスリ(ハリスホーク)からの H5N1 検出事例であった
(環境省. 2024)。
2023/2024 シーズンの国内の鳥類における H5N1 感染事例数は、野鳥、家きん、飼養鳥
いずれにおいても、過去最大規模となった 2022/2023 シーズンの事例数を大幅に下回っ
ており、特に野鳥においては 2024 年 1 月以降の新規発生数は 2023 年 11 月~12 月と
比較し、すでに減少傾向である(農林水産省.2024、環境省.2024)。
国内の哺乳類における発生状況
2022 年 4 月に北海道札幌市において、キタキツネ(アカギツネ)及びタヌキでの HPAIV
(H5N1)感染事例が国内で初めて確認された(磯田ら. 2022)。2023 年 4 月と 6 月には
北海道札幌市において 2 例のキツネでの H5N1 感染(死亡個体からの検出、6 月探知例の検
体採取月は同年 2 月)が探知された。周辺地域ではハシブトカラスの HPAIV(H5N1)感染事
例が続発しており、キタキツネ及びタヌキに感染していた HPAIV(H5N1)は、ハシブトガラス
から検出されたウイルスと遺伝的に類似していた(Hirono T. et al.. 2023)。
キタキツネについては、HPAIV(H5N1)に感染した野鳥を捕食して HPAIV(H5N1)に感
染した事が死因と考えられた。タヌキについては、他の病原体による感染も認められ、HPAIV
(H5N1)感染が直接の死因か不明であった(磯田ら. 2022)。
2023 年の 2 事例の確認後、国内では哺乳類における H5N1 感染事例は確認されていな
い。
国内のヒトにおける発生状況
国内ではこれまでに HPAIV(H5N1)を含め、鳥インフルエンザウイルスに感染して発症した
ヒト感染事例は確認されていない。
©National Institute of Infectious Diseases, Tokyo, Japan, 2023, 2024
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