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資料3-1 分娩を取り扱う医療機関等の費用構造の把握のための研究 (13 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_40901.html
出典情報 妊娠・出産・産後における妊産婦等の支援策等に関する検討会(第1回 6/26)《厚生労働省》
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考察 (1) 有効回答数(率)に係る検討
 調査の実施方法

留意事項

観測値数が少ないため,結果の代表性や頑健性には限界がある

 記述統計量や回帰分析の結果から,分娩施設の機能,及び,当該施設が所在する市区町村の財政状況や二次医療圏の競争環境
により,回答率に偏り(選択バイアス:selection bias)が発生する可能性が示唆された.
 2024年度調査での標本調査については,施設機能や地域属性等に配慮した抽出方法をとる必要がある.具体的には,年間の分
娩件数が多い施設,財政力指数が低い自治体や分娩件数が300件以上の施設の割合が低い二次医療圏に所在する施設に対する
ウェイトをかけた抽出を行いオーバーサンプリングする必要がある.


別途,収益関連データを基に流動比率やキャッシュフローの結果を見ると,今回のパイロット調査に回答した施設の経営状態は良好な傾向に
あった.この結果からは,経営状態の良い分娩取扱施設のみが回答するという選択バイアスが発生している可能性が示唆される.したがって,
2024年度調査では,経営状況も含め,様々な選択バイアスに対応する手段を講ずる必要がある.

 調査項目
 個別の調査項目に対する回答率の結果から,比較的回答率の高かった構造設備・体制・分娩取扱実績等にグルーピングされた
調査項目については悉皆での調査を引き続き検討すると同時に,既に公開されている情報を収集する等して調査対象施設の負
担を軽減する.
 他方で,おそらくは調査対象施設の負担に起因すると考えられる回答率が低い調査項目,例えば,外来概要(とりわけ,各健
診の内容と費用に係る項目群)・患者票・タイムスタディや時間投資を反映する各職種のエフォート率や兼務状況・収益等の
調査項目については,標本調査への移行を検討すべきである.

 標本調査を実施するに当たり,最も重要なのは「代表性」の確保

 関係する学協会や団体への協力要請に加え,ウェイトをかけた抽出によるオーバーサンプリング
を実施する等,調査の実施方法を入念に検討する必要性

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