よむ、つかう、まなぶ。

MC plus(エムシープラス)は、診療報酬・介護報酬改定関連のニュース、

資料、研修などをパッケージした総合メディアです。


【議題(3)資料3】地方創生・日本創造への提言.pdf (1 ページ)

公開元URL https://www.nga.gr.jp/conference/r06/6_1.html
出典情報 全国知事会議(8/1)《全国知事会》
低解像度画像をダウンロード

資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。

議題資料3

地方創生・日本創造への提言
令和6年8月1日
全 国 知 事 会
人口減少・少子高齢化は急速に進行し、本格的な人口減少時代に突入した。
令和5年の出生数は、統計開始以来初めて 80 万人を下回った令和4年に比べてさ
らに 5.6%減の 72 万 7,277 人となり、国立社会保障・人口問題研究所(以下:社人研)
が令和2(2020)年国勢調査の確定数を基に推計した値(令和5年公表)より 11 年早
いペースで少子化が進行している。また、同じく社人研の将来推計人口によると、令
和2年以降の総人口は 46 道府県で一貫して減少し、令和 22 年以降はすべての都道府
県で一貫して減少する見通しである。
コロナ禍からの社会情勢の正常化に伴い、東京圏の転入超過幅は拡大しており、大
都市圏に人口が集中する傾向が再び顕著となっている。こうした流れが続くことで、
地方部の人材不足は様々な分野に及び、今後、深刻度は一層増大していく。
さらに、半世紀にわたって続く少子化の影響で、高齢者世代を支える現役世代の割
合も低下しており、このままの推移で少子化が続くと、日本の社会経済システムの基
盤が崩壊しかねず、人口減少はもはや地方だけの問題ではなく、危機的な状況となっ
ている。
国は、令和5年 12 月に「デジタル田園都市国家構想総合戦略」を改訂し、本年6月
には「経済財政運営と改革の基本方針 2024」において、
「地方創生 10 年の取組と今後
の推進方向」を踏まえ、人口減少、東京一極集中、地域の生産年齢人口の減少や日常
生活の持続可能性の低下等の残された課題に対応するため、女性・若者にとって魅力
的な地域づくり等地域の主体的な取組を、伴走支援を含めて強力に後押しし、国民的
議論の下、強い危機感を持って地方創生の新展開を図ることとしている。
人口減少は国全体の問題であり、今こそ、国と地方が方向性を一にして、経済界・
労働界をはじめとした各界や国民を巻き込み、我が国一丸となって総力を挙げて人口
減少・少子高齢化対策に向けた新たなスタートを切るべき時と考える。
地方は、人口減少に歯止めをかけ、将来世代が暮らし続けられるまちを守るため、
「まち・ひと・しごと創生法」に基づく法定のスキームの下、2次にわたり総合戦略
を策定し、施策を総動員して地方創生の取組みを進めてきた。また、地方が抱える人
口減少などの課題をデジタルの活用によって解決する視点は重要であり、地方は国と
足並みを揃えて積極的に取り組む所存である。
一方、
「まち・ひと・しごと創生法」が目的とする「潤いのある豊かな生活を安心し
て営むことができる地域社会の形成」、
「地域社会を担う個性豊かで多様な人材の確保」
及び「地域における魅力ある多様な就業の機会の創出」を一体的に推進する「まち・
ひと・しごと創生」は、その意義を失っていないばかりか、国内全体で持続性、多様
性、強靱性などの向上に向けて一層重要性を増している。
地方の側においては、都道府県、市町村の別を問わず、それぞれの実情に応じて、
固有の課題への対処は、その団体における自律的な解決を基本とし、また単独では対
処が困難な共通課題に対しては、主体的な姿勢で臨みつつ、国には人口減少問題が我
が国最大の戦略課題であるとの認識の下、政府の強力なリーダーシップにより必要な
対策を求める所存である。
1