本検討会開催に当たっての背景
⚫ 今後、高齢化の進展に伴い、働く家族介護者を巡る問題は深刻さを増し、企業活動への影響も重大。個人のQOLや介護予防の観点から
も健康寿命を延伸し、地域の中で高齢者が自立することは重要であり、また同時に、働く家族介護者の負担軽減にも繋がるものとして、
経済産業省としても地域資源の充実化を図ってきたところ。
⚫ 一方で、改めて地域の実情に目を向けると、2040年に向けて現役世代は大幅に減少し、高齢者が微増する等、介護保険制度をはじめ
とした公的制度のサービス内容や対象者は現行のものをそのまま維持することは困難であると考えられる。
⚫ 現役世代の共働き割合も高まる中、家族介護者の可処分時間を増やしていく観点においても、多様な主体による高齢者・介護関連サー
ビス（介護予防、生活関連、身体介助等の高齢者に関するサービス）の振興を一層強化していく必要がある。
⚫ 特に、持続的にサービスを提供していく観点においては、如何に収益化するか（民間ビジネスが成立する土壌を作っていくか）が重要。
⚫ 高齢者・介護関連サービスは、提供先が高齢者であることもあり、マーケティングが難航する傾向がみられ、事業化に向けては、自治

体の協力を得たうえで、地域住民・自治会等にアプローチしていく必要がある。
⚫ 一方で、自治体（特に福祉関連部署）においては、公的制度の執行が普段から民間事業者との接点が希薄であり、企業連携を生み出す
ためのノウハウや余力が不足しているところ。
⚫ 高齢者課題に直面するのは全国共通であるが、地域によってプレイヤーや資源状況は様々であるため、地域特性を勘案しながら、持続

可能なビジネスモデルが実装されるような打ち手を講じる必要があり、本検討会では、その戦略と方策を考えたい。
⚫ なお、本検討会においては、主に地域との接点を多く持つ、在宅高齢者に関連したサービス振興を検討の対象とする。

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