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○【先進医療合同会議】先進医療Bに係る新規技術の科学的評価等について別紙1 (22 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000205617_00047.html
出典情報 先進医療会議(第111回先進医療会議、第134回先進医療技術審査部会 6/9)《厚生労働省》
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切除不能食道・胃・小腸・尿路上皮・乳がんに対する後方ライン薬物療法の奏効割合は、
食道がん 2 次治療ニボルマブもしくは化学療法(タキサン等)19-22%[23]、胃がん 3 次治
療 FTD/TPI 4%[24]、ニボルマブ 11%[25]、小腸がん FOLFIRI もしくはナブパクリタキセル
15-20%[26, 27]、尿路上皮がん 2 次治療ペムブロリズマブ 21%[28]、アンスラサイクリン/
タキサン既治療乳がんエリブリン 12%[29]、である。遺伝子パネル検査施行のタイミング
を考慮すると、上記より後方ラインで登録される症例が多数いることが想定されるため、
閾値奏効割合は 10%とした。一方で、 EGFR 遺伝子増幅陽性切除不能胃がんに対する抗 EGFR
抗体薬であるセツキシマブ単剤の奏効割合は 67%であったが[16]、少数例の検討であるこ
と、確定されていない奏効割合(確定された奏効割合は 33%)であること、食道・胃・小腸・
尿路上皮・乳がんの後方ライン治療として臨床的に意義のある奏効割合を考慮し、期待奏
効割合は 33%とした。有意水準片側 5%、検出力 80%、Simon’s Two-Stage design(Minimax
法)として計算すると、必要症例数は 19 例(1st-stage, 13 例、2nd-stage, 6 例)と算出
される。不適格例を考慮して、目標症例数は 22 例とする。
我々は、WJOG に所属する主要施設において、がん遺伝子パネル検査の実施件数を調査した。
保険収載済みのがん遺伝子パネル検査は、2020 年 1 月から 3 月において、WJOG 主要 50 施
設中の 30 施設で食道がん 25 件、胃がん 28 件、尿路上皮がん 11 件、乳がん 126 件が実施
されていた。また、保険診療外もしくは研究におけるがん遺伝子パネル検査の実施件数は、
2019 年 6 月から 2020 年 3 月において、食道がん 144 件、胃がん 167 件、尿路上皮がん 10
件、乳がん 96 件であった。同期間は SCRUM-Japan において遺伝子パネル検査を用いた研究
が実施されていたため多くの症例でがん遺伝子パネル検査が研究で実施されていた。以上
の全てのがん遺伝子パネル検査の実施件数を WJOG 主要 50 施設の年間件数に換算すると、
食道がん約 480 件、胃がん約 540 件、尿路上皮がん約 60 件、乳がん約 792 件が実施される
と推定される。EGFR 遺伝子増幅陽性食道・胃・尿路上皮・乳がんの頻度を 4%、2%、4%、4%
とすると、1.5 年間で 28 例、16 例、4 例、48 例の EGFR 遺伝子増幅陽性食道・胃・尿路上
皮・乳がん(計 90 例)が同定される。不適格例を考慮しても、1.5 年で 135 例の候補症例
が見込まれることから、目標症例数 22 例の登録は可能であると考えられる。

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