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介護福祉士国家試験の今後の在り方について(報告書) (2 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_10377.html
出典情報 介護福祉士国家試験の在り方に関する検討会」の報告書を公表します(3/27)《厚生労働省》
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1.はじめに


介護分野で唯一の国家資格である介護福祉士は、昭和 63 年4月に社会福
祉士及び介護福祉士法(以下「士士法」という。
)が施行されてから 30 年余
りが経過し、介護福祉を支える中核的な存在として、様々な介護現場におい
て活躍している。



その間、介護福祉士養成課程における教育内容は、平成 21 年4月に施行
された教育体系の見直し(
「人間と社会」
「介護」
「こころとからだのしくみ」
の3領域に再編等)や、平成 24 年4月に施行された「医療的ケア」の追加等
の見直しを経て、現在に至っている。



一方、我が国においては、少子高齢化が進展する中、介護を必要とする方
の急速な増加が見込まれていることから、2025 年(令和7年)度末までに約
55 万人の介護人材の確保が必要とされている(※1)。また、認知症高齢者や
高齢単身世帯の増加等に伴う複雑化・多様化する介護ニーズへの対応が求め
られており、高い専門性を有する介護人材の確保育成が喫緊の課題となって
いる。



このような中、平成 29 年 10 月にとりまとめられた、社会保障審議会福祉
部会福祉人材確保専門委員会の報告書「介護人材に求められる機能の明確化
とキャリアパスの実現に向けて(以下「報告書」という。
) 」では、社会状
況や人々の意識の移り変わり、制度改正等を踏まえた、新たな「求められる
介護福祉士像」が示されるとともに、これまで十分に学べていなかったリー
ダーシップやフォロワーシップ、今後重要性が高まる認知症ケアや地域ケア、
介護過程にかかる学習内容の充実の必要性等が議論され、介護福祉士養成課
程における教育内容の見直しを検討すべきであると指摘された。



この指摘を受け、厚生労働省が設置した「介護福祉士養成課程における教
育内容の見直し」検討チームでは、報告書を踏まえ、①チームマネジメント
能力を養うための教育内容の拡充、②対象者の生活を地域で支えるための実
践力の向上、③介護過程の実践力の向上、④認知症ケアの実践力の向上、⑤
介護と医療の連携を踏まえた実践力の向上といった教育内容の見直しを行
った。

(※1)

第7期介護保険事業計画の介護サービス見込み量等に基づいて都道府県が推計した介護人材の需要
によると、必要となる介護人材数は、2020 年度末には約 216 万人、2025 年度末には約 245 万人が必要
とされている。このため、2016 年度の介護人材数約 190 万人に加え、2020 年度末までに約 26 万人、2025
年度末までに約 55 万人、年間6万人程度の介護人材を確保する必要がある。

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