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資料119-1 特定胚(動物性集合胚)の作成に関する届出について (6 ページ)

公開元URL https://www.mext.go.jp/kaigisiryo/2019/12/mext_00053.html
出典情報 科学技術・学術審議会 生命倫理・安全部会 特定胚等研究専門委員会(第119回 10/6)《文部科学省》
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・動物性集合胚を用いない研究によっ
ては得ることができない科学的知見
が得られることがわかるように記載
すること
・胎内移植及び個体産生をする場合に
はその必要性について記載するこ
と。
・先行研究を踏まえつつ記載するこ
と。

作成者の技術的能力
●指針第 12 条第1項
動物性集合胚の作成は、次に掲
げる要件を満たす場合に限り、行
うことができるものとする。
二 動物性集合胚を作成しよう
とする者(以下この条及び次条
において「動物性集合胚作成
者」という。)が動物性集合胚
を取り扱う研究を行うに足り
る技術的能力を有すること。

ることは極めて困難である。昨年から拒絶反応を回避するため
の遺伝子改変が施されたブタ由来臓器による異種臓器移植の報
告が相次いでおり、最大用量の免疫抑制剤を添加することで急
性拒絶を回避できることが示された。希望の持てる結果である
一方、脳死患者への 60 時間に限った移植あるいは約 2 ヶ月で
のレシピエントの死去と、異種臓器の長期での安全性・機能性
については何も明らかになっていない。充分な数の移植用ヒト
臓 器があることが望ましいことに変わりはなく、多能性幹細胞
等からの臓器作出が待ち望まれている。
2.臓器作成への動物性集合胚利用の必要性
オルガノイドやバイオプリンティングといった手法で、生体外
でヒト臓器を模した構造を作る試みが近年急速に発展してい
る。しかし、臓器が大きくなるに従い栄養供給の問題が生じる
ため、厚みのある構造体を生体外で維持することができず、臓
器移植用途には遠く及ばない。現 段階の技術水準では移植用臓
器を維持できる環境は生体内しかない。また、発生プロセスを
経ることで、目的とする臓器や組織、細胞が培養下よりも正常
に分化することが期待できる。ヒトの発生環境を利用すること
は生命倫理の観点からもあり得ず、動物胚発生環境およびその
後の生体環境を利用することが唯一の選択肢である。そのため、
ヒト細胞を動物胚に移植した動 物性集合胚を利用する必要が
ある。
3.動物性集合胚の胎内移植および個体産生の必要性
培養下で可能な動物胚の発生段階は、最も胚体外培養技術が進
んでいるマウスであっても、臓器原基形成時点までである。臓
器移植に耐えうる終末分化した臓器・細胞を形成するには、動
物性集合胚を子宮内で発生させる必要がある。また、ヒト-動物
キメラに形成された臓器の機能、ヒト-動物キメラにおける全般
的な異常の有無を確認するには胎生期のみでは不十分であるこ
とから、個体産生させる必要がある。仮にマウス・ラット体内
でヒト臓器が作成されても臓器移植に用いるには大きさが充分
ではないと予想されるが、他方でマウス・ラットには多産かつ
ライフサイクルが速いというメリットがある。小動物を用いて
ヒト-動物キメラを作成するための必要条件を探索し、その知見
を大動物に応用し、将来的に充分な大きさのヒト臓器作成を達
成する予定である
以下のとおり記載されている。
申請者の研究グループでは、日常的にマウス・ラット胚を用
いたキメラ作成、ヒト ES/iPS 細胞株の培養を行っており、本計
画遂行に必要な技術・実験機材を全て有している。また全ての
研究従事者は東京医科歯科大学の倫理講習会を受講している。
加えて、本届出書に記載した研究内容を全員で確認している。

・全ての動物性集合胚を作成する予定
のある者の氏名を記載すること。
・各作成者の技術的能力について、動
物性集合胚を作成する技術的能力が
あることがわかるように記載するこ
と。

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