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別紙3○先進医療Bの総括報告書に関する評価について(告示番号旧12/ UMIN000019694)(告示番号旧51/ UMIN000042408) (15 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000205617_00056.html |
出典情報 | 先進医療会議(第120回 4/6)《厚生労働省》 |
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先進医療総括報告書の指摘事項に対する回答3
先進医療技術名:マルチプレックス遺伝子パネル検査
2023 年 3 月 1 日
所属・氏名:京都大学医学部附属病院・武藤 学
1.『一方、本研究では、標準治療開始前の F1CDx の結果に基づき 19.8%
(34/172)の症例が治療にアクセスできており、標準治療後のがん遺伝子パネ
ル検査(6.8%, 830/12,263)の約 3 倍であることが、患者の真のメリットと
考えます。』と記載頂いております。この 34 症例の中には、例えば乳腺の ERBB2
のように、他の既存の検査方法で検査できるバイオマーカーが含まれていま
す。そのことを踏まえて、現在の標準治療後に F1CDx を行う場合と比較して、
標準治療開始前の F1CDx を行うことでの個々の症例の受けたメリットについ
て説明してください。また、この 34 症例の中で、現在の標準治療後に F1CDx
を仮に行う場合では治療にアクセスできない可能性が高いが、標準治療開始
前の F1CDx を行うことにより治療にアクセスできるようになっていると考え
られる症例が何例いたかを説明してください。
【回答】
ご指摘ありがとうございます。
実際にエキスパートパネルによる推奨治療を受けた症例のリストは総括報告
書の 64 ページに一覧として呈示しておりますが、ご指摘のように既承認のコン
パニオン診断薬でも診断がつけられる症例が含まれます。本試験では、F1CDx に
搭載のコンパニオン診断対象遺伝子に対応する薬剤の適用癌種で実際に治療を
うけた症例は 17 例(50%)で、その内訳は、MSI-H/TMB-H 9 例、BRAFV600E 3
例、ALK 融合 2 例、ERBB2 増幅 1 例、EGFR 変異 1 例、FGFR2 融合 1 例です。こ
のうち、F1CDx のみがコンパニオン診断薬であるのは、TMB-H と FGFR2 融合なの
で、これに該当するのはそれぞれ 4 例、1 例の合計 5 例(14.7%)になります。
一方、胃癌に対する ERBB2 増幅、大腸癌に対する BRAFV600Eは、F1CDx ではコン
パニオン診断ではなく、既存のコンパニオン診断薬で診断されるものになりま
す。しかし、本邦における CGP の運用において、
「厚生労働省保険局医療課疑義
解釈資料の送付についてーその 15―(令和元年 6 月 4 日事務連絡)」で以下の説
明がされておりますので、実臨床では CGP で既存のコンパニオン診断薬対象遺
伝子の変異等が認められた場合は、改めてコンパニオン診断をする必要がない
とされています。
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先進医療技術名:マルチプレックス遺伝子パネル検査
2023 年 3 月 1 日
所属・氏名:京都大学医学部附属病院・武藤 学
1.『一方、本研究では、標準治療開始前の F1CDx の結果に基づき 19.8%
(34/172)の症例が治療にアクセスできており、標準治療後のがん遺伝子パネ
ル検査(6.8%, 830/12,263)の約 3 倍であることが、患者の真のメリットと
考えます。』と記載頂いております。この 34 症例の中には、例えば乳腺の ERBB2
のように、他の既存の検査方法で検査できるバイオマーカーが含まれていま
す。そのことを踏まえて、現在の標準治療後に F1CDx を行う場合と比較して、
標準治療開始前の F1CDx を行うことでの個々の症例の受けたメリットについ
て説明してください。また、この 34 症例の中で、現在の標準治療後に F1CDx
を仮に行う場合では治療にアクセスできない可能性が高いが、標準治療開始
前の F1CDx を行うことにより治療にアクセスできるようになっていると考え
られる症例が何例いたかを説明してください。
【回答】
ご指摘ありがとうございます。
実際にエキスパートパネルによる推奨治療を受けた症例のリストは総括報告
書の 64 ページに一覧として呈示しておりますが、ご指摘のように既承認のコン
パニオン診断薬でも診断がつけられる症例が含まれます。本試験では、F1CDx に
搭載のコンパニオン診断対象遺伝子に対応する薬剤の適用癌種で実際に治療を
うけた症例は 17 例(50%)で、その内訳は、MSI-H/TMB-H 9 例、BRAFV600E 3
例、ALK 融合 2 例、ERBB2 増幅 1 例、EGFR 変異 1 例、FGFR2 融合 1 例です。こ
のうち、F1CDx のみがコンパニオン診断薬であるのは、TMB-H と FGFR2 融合なの
で、これに該当するのはそれぞれ 4 例、1 例の合計 5 例(14.7%)になります。
一方、胃癌に対する ERBB2 増幅、大腸癌に対する BRAFV600Eは、F1CDx ではコン
パニオン診断ではなく、既存のコンパニオン診断薬で診断されるものになりま
す。しかし、本邦における CGP の運用において、
「厚生労働省保険局医療課疑義
解釈資料の送付についてーその 15―(令和元年 6 月 4 日事務連絡)」で以下の説
明がされておりますので、実臨床では CGP で既存のコンパニオン診断薬対象遺
伝子の変異等が認められた場合は、改めてコンパニオン診断をする必要がない
とされています。
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