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資料2-1 重篤副作用疾患別対応マニュアル 重症高血圧(案) (10 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000209243_00006.html |
出典情報 | 重篤副作用総合対策検討会(第15回 9/20)《厚生労働省》 |
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(2)副作用の好発時期
薬剤により好発時期は異なる。NSAIDs, 一部の漢方薬(カンゾウ製剤など),
エリスロポエチン製剤、グルココルチコイド、免疫抑制薬(シクロスポリン A、
タクロリムス等)、エストロゲン製剤、抗うつ薬などによる高血圧の発症時期
については一定の見解はないが、いずれも短期投与よりも長期投与、低用量よ
りは高用量でより発生しやすい。抗 VEGF 薬などの分子標的薬は投与初期から
血圧を上昇させる可能性があるが、投与期間中は常に高血圧の発症、増悪リス
クがあることに注意が必要である。
(3)患者側のリスク因子
重症高血圧のリスク因子として高齢、肝機能や腎機能の低下、投与前からの
高血圧、ポリファーマシーが挙げられる。
(4)医療関係者の対応のポイント
高血圧の原因となる薬剤は多岐にわたり複数の診療科から処方される可能
性があるため、他科も含めた内服薬の把握が必要である。特に新規発症の高血
圧、高血圧患者の血圧コントロール悪化を認めた場合、原因薬剤が無いか詳細
な問診が必要である。該当薬剤を内服する患者に対しては家庭血圧の測定を
指導することが必須であり、自己測定が困難な患者に対しては施設での血圧
測定や家族による血圧測定などで血圧上昇の早期発見を試みる。特に担癌患
者への分子標的薬の投与などでは急激な血圧上昇を来すことがあり、診療科
間の連携を密にして高血圧の早期発見や早期介入により重症化を予防する必
要がある。投与開始と発症時期などから血圧上昇との因果関係が明らかな薬
剤に関しては、初期の段階から薬剤の中止や代替薬への変更が可能か検討を
行う。
2. 副作用の概要
一般に血圧の上昇のみで症状が呈することはないが、ときに臓器障害の急激
な進行をもたらし生命の危険が生じることがある。
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薬剤により好発時期は異なる。NSAIDs, 一部の漢方薬(カンゾウ製剤など),
エリスロポエチン製剤、グルココルチコイド、免疫抑制薬(シクロスポリン A、
タクロリムス等)、エストロゲン製剤、抗うつ薬などによる高血圧の発症時期
については一定の見解はないが、いずれも短期投与よりも長期投与、低用量よ
りは高用量でより発生しやすい。抗 VEGF 薬などの分子標的薬は投与初期から
血圧を上昇させる可能性があるが、投与期間中は常に高血圧の発症、増悪リス
クがあることに注意が必要である。
(3)患者側のリスク因子
重症高血圧のリスク因子として高齢、肝機能や腎機能の低下、投与前からの
高血圧、ポリファーマシーが挙げられる。
(4)医療関係者の対応のポイント
高血圧の原因となる薬剤は多岐にわたり複数の診療科から処方される可能
性があるため、他科も含めた内服薬の把握が必要である。特に新規発症の高血
圧、高血圧患者の血圧コントロール悪化を認めた場合、原因薬剤が無いか詳細
な問診が必要である。該当薬剤を内服する患者に対しては家庭血圧の測定を
指導することが必須であり、自己測定が困難な患者に対しては施設での血圧
測定や家族による血圧測定などで血圧上昇の早期発見を試みる。特に担癌患
者への分子標的薬の投与などでは急激な血圧上昇を来すことがあり、診療科
間の連携を密にして高血圧の早期発見や早期介入により重症化を予防する必
要がある。投与開始と発症時期などから血圧上昇との因果関係が明らかな薬
剤に関しては、初期の段階から薬剤の中止や代替薬への変更が可能か検討を
行う。
2. 副作用の概要
一般に血圧の上昇のみで症状が呈することはないが、ときに臓器障害の急激
な進行をもたらし生命の危険が生じることがある。
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