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資料2-1 重篤副作用疾患別対応マニュアル 重症高血圧(案) (17 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000209243_00006.html
出典情報 重篤副作用総合対策検討会(第15回 9/20)《厚生労働省》
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ている臓器障害の治療が最優先となるため適切な診断が必要である。例えば、
高血圧脳症と脳血管障害は中枢神経症状が類似しているため、適切な診察、検
査を行い鑑別する必要がある。急性心不全、急性冠症候群、大動脈解離は、い
ずれの疾患も胸痛を主訴とする場合もある。

5. 治療方法
薬剤の副作用として、高血圧が生じたり、血圧の管理が困難になったりした
場合には、可能であればその薬剤の減量または中止する。難しい場合には降圧
薬治療を開始または増強する。特に、血圧が高度に上昇(多くは 180/120 mmHg
以上)し、脳・心・腎・血管などの臓器の障害が生じた場合には、速やかに血
圧を低下させる治療を始めなければならない。主治医は、高血圧の状態により、
使用する薬剤や投与方法(必要ならば持続静脈内投与も含めて)、血圧の目標
レベルやそれに到達する時間などを決定する。
高血圧を生じさせた場合に使用された薬剤ごとの治療については以下の通
りである。治療法の選択についてはそれぞれの事例により判断されるべきで
あるため、主治医との相談は不可欠である。
(1)

非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)

高齢者では特に長期間の使用を避け、減量・中止する。原因の一つが、腎プ
ロスタグランジン産生抑制による血管拡張の抑制のため、降圧薬としてはカ
ルシウム拮抗薬が最も降圧効果が得やすい。
(2)

甘草,グリチルリチン

減量・中止を基本とする。原因が、内因性ステロイド作用の増強及びミネラ
ルコルチコイド受容体の活性化とされている。降圧薬としては、ミネラルコル
チコイド受容体拮抗薬が最も効果が得やすい。
(3)

グルココルチコイド

減量あるいは中止が第一であるが、原疾患への影響を考慮する必要性があ
るために、主治医に相談することが重要である。甘草と同様に、ミネラルコル
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