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資料3-1  ミコフェノール酸モフェチル (16 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000198856_00031.html
出典情報 医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議(第57回 )
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3.

膠原病に伴う間質性肺疾患

診断と治療指針 2020. 日本呼吸器学会・日本リウマチ学

会; 2020: p90-102 36)
第 2 章:各論、2 全身性強皮症、5 治療
①治療アルゴリズム
SSc と診断されれば呼吸器症状の有無にかかわらず、全例で胸部 HRCT の撮影が推奨さ
れる。ILD があれば Goh らの基準に従って胸部 HRCT 所見と呼吸機能検査より limited、
extensive disease に分類する。発症 5 年以内の早期 dcSSc では初期スクリーニング時に ILD
を認めなくても、その後、ILD が出現・進行することがあるため定期的なスクリーニング
が必要である。
Extensive disease で、%FVC<50%、酸素療法が必要な症例では高度肺機能低下例であり、
肺移植を考慮する。高度肺機能低下がない場合、初期治療薬として、①経口 CYC(POCY)
[CYC 間歇静注(IVCY)も可]投与後に AZA 又は MMF で維持療法、②MMF、③ニンテ
ダ ニ ブ を 単 独 、 あ る い は POCY/IVCY 又 は MMF を ニ ン テ ダ ニ ブ に 組 み 合 わ せ る
(POCY/IVCY と MMF の併用は骨髄抑制や過度の免疫抑制を来すリスクが想定されるた
めに使用経験がなく原則不可)。上記いずれかで治療後、さらに ILD 進展がみられた場合
は、他の初期治療薬へのスイッチ又は併用を行う。
Limited disease であっても、ILD 進展高リスク群では治療介入を考慮する。初期治療薬と
して、①POCY(IVCY も可)投与後に AZA 又は MMF で維持療法、②MMF、③ニンテダ
ニブ、あるいは④トシリズマブ(遺伝子組換え)を単独又は併用する(ただし POCY/IVCY
と MMF との併用は不可)。Limited disease の ILD 進展予測低リスクでは 6~12 カ月ごとの
病勢評価を行い、進行性が確認されたら高リスクと判断して治療を開始する。Limited
disease の高リスクで上記いずれかで治療後、さらに ILD 進展がみられた場合は、他の初期
治療薬への変更または併用を行う。いずれの場合にも、初期治療薬でも ILD 進行が抑制で
きない場合、自己末梢血幹細胞移植又はリツキシマブ(遺伝子組換え)を考慮する。
④治療選択:膠原病科の視点、呼吸器科の視点
1 膠原病科
治療適応となる SSc-ILD に対しては CYC 又は MMF を選択する。
2 呼吸器科
SSc-ILD の病理像の主体は fNSIP(線維性非特異性間質性肺炎)であり、現状では CYC
又は MMF が初期治療薬となる。
MMF の投与法/用量は、経口/250~1,000 mg を 1 日 2 回。上限を 3,000 mg/日とする。
腎機能、病状に応じ、適宜、投与量調整。
6.本邦での開発状況(経緯)及び使用実態について

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