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費ー1ー2○令和6年度費用対効果評価制度の見直しについて (29 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000182080_00021.html |
出典情報 | 中央社会保険医療協議会 費用対効果評価専門部会(第68回 1/17)《厚生労働省》 |
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・ システマティックレビュー
システマティックレビュー(SR)とは特定の課題について文献等を網羅的に探索し、可能な限り
バイアスなくその結果や評価報告する手法である。Minds によれば『実際の作業面から定義する
と、SR とは「クリニカルクエスチョンに対して、研究を網羅的に調査し、研究デザインごとに同質の
研究をまとめ、バイアスを評価しながら分析・統合を行うこと」』とされる。
しばしば SR とメタアナリシスが混同して使用されることもあるが、SR において得られた結果は
必ずしも統計的に統合する必要はなく、このようなものを「定性的システマティックレビュー」と呼ぶ
こともある。結果を統合することが適切な場合は、SR の結果に基づき、メタアナリシスを実施する
こととしている。
なお、SR(メタアナリシス)の報告様式としては、国際的に PRISMA (Preferred Reporting
Items for Systematic Reviews and Meta-Analyses)声明が標準的に使用されている。
・ 質調整生存年
質調整生存年(QALY)は、生存年に QOL 値を乗じることにより得られる。QOL 値が 1 は
完全な健康を、0 は死亡を表す。QOL 値 0.6 の健康状態で 2 年間生存した場合、生存年は
2 年だが、0.6 x 2=1.2QALY(完全に健康な状態で 1.2 年生存したのと同じ価値)と計算さ
れる。時間とともに QOL 値が変化する場合、図のように QOL 値の経時変化をあらわす曲
線下面積が獲得できる QALY となる。
図 QALY の概念図
・ 人的資本法
生産性損失を、本来得られたであろう賃金に基づき推計する方法を人的資本法(human
capital method)と呼ぶ。しかし、完全雇用が実現されていない状況下では、その人が働けなく
てもかわりの誰かが働くはずであり、長期的には必ずしも生産性が失われるわけではない。その
ため、社会における生産性がもとの水準に回復するまでにかかる摩擦費用(friction cost)のみ
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システマティックレビュー(SR)とは特定の課題について文献等を網羅的に探索し、可能な限り
バイアスなくその結果や評価報告する手法である。Minds によれば『実際の作業面から定義する
と、SR とは「クリニカルクエスチョンに対して、研究を網羅的に調査し、研究デザインごとに同質の
研究をまとめ、バイアスを評価しながら分析・統合を行うこと」』とされる。
しばしば SR とメタアナリシスが混同して使用されることもあるが、SR において得られた結果は
必ずしも統計的に統合する必要はなく、このようなものを「定性的システマティックレビュー」と呼ぶ
こともある。結果を統合することが適切な場合は、SR の結果に基づき、メタアナリシスを実施する
こととしている。
なお、SR(メタアナリシス)の報告様式としては、国際的に PRISMA (Preferred Reporting
Items for Systematic Reviews and Meta-Analyses)声明が標準的に使用されている。
・ 質調整生存年
質調整生存年(QALY)は、生存年に QOL 値を乗じることにより得られる。QOL 値が 1 は
完全な健康を、0 は死亡を表す。QOL 値 0.6 の健康状態で 2 年間生存した場合、生存年は
2 年だが、0.6 x 2=1.2QALY(完全に健康な状態で 1.2 年生存したのと同じ価値)と計算さ
れる。時間とともに QOL 値が変化する場合、図のように QOL 値の経時変化をあらわす曲
線下面積が獲得できる QALY となる。
図 QALY の概念図
・ 人的資本法
生産性損失を、本来得られたであろう賃金に基づき推計する方法を人的資本法(human
capital method)と呼ぶ。しかし、完全雇用が実現されていない状況下では、その人が働けなく
てもかわりの誰かが働くはずであり、長期的には必ずしも生産性が失われるわけではない。その
ため、社会における生産性がもとの水準に回復するまでにかかる摩擦費用(friction cost)のみ
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