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費ー1ー2○令和6年度費用対効果評価制度の見直しについて (32 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000182080_00021.html |
出典情報 | 中央社会保険医療協議会 費用対効果評価専門部会(第68回 1/17)《厚生労働省》 |
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従って分析を行うことが重要であるが、割引率など結果に大きな影響を与える場合には、一次元
感度分析によってその不確実性の大きさを評価する。
(a)-2 モデルの構造・仮定に起因する不確実性は、健康状態や治療プロセスのモデル化法、
モデルに組み込むパラメータの選択、観察期間を超えて長期的な予後を予測するための仮定等
によって生じる。感度分析等によって評価する。
(b)パラメータの不確実性は、パラメータの推定値が持つ不確実性によって生じる。例えば、あ
る臨床試験の中で 100 人中 10 人にイベントが起こったとしても、真のイベント発生率(母イベン
ト発生率)は 10/100=0.1 ではないかもしれない。このような統計的推測に起因する不確実性
に対処するには、通常の感度分析に加えて PSA を行うことも有用である。
・ マッピング
選好にもとづく尺度による測定値が存在しない場合、患者報告アウトカム(PRO)での測定結果
から、費用効果分析で使用する QOL 値を算出することが有用な場面もある。このような尺度間
のスコア変換をマッピング(mapping)と呼ぶ。他のデータが存在しないときなどにマッピングは次
善の手法として許容されうるものの、統計学的な妥当性などを十分に検討した上で実施すべきで
ある。
・ メタアナリシス
システマティックレビューで得られた結果を統計的手法によって統合し、統合した値やその信頼
区間を求める手法である。異質性が小さい場合は、固定効果モデル、異質性が大きい場合は変
量効果モデルやベイズモデルを用いるのが一般的である。結果はフォレストプロットを用いて表記
する場合が多い。治療間の対比較ではなく、複数の治療の比較を同時に行う場合は、ネットワー
クメタアナリシスと呼ばれる手法が用いられる(→間接比較)。
・ 優位・劣位
評価対象技術が比較対照技術と比して費用が安く効果も同等以上である場合、その医療技術
は「優位(dominant)」であるという。一方、評価技術が対照技術技術と比較して費用が高いが効
果は同等以下である場合、その医療技術は「劣位(dominated)」と呼ばれる。
・ 割引
費用効果分析においては、将来に発生する(あるいは得られる)費用とアウトカムを現在価値に
換算するため、一定の率で割引くことが一般的である。年単位で割引を行ったあとの現在価値に
換算された費用 Cp は、i 年後の費用 Ci と割引率 d を用いて
Cp =
Ci
(1 + d ) i −1
31
感度分析によってその不確実性の大きさを評価する。
(a)-2 モデルの構造・仮定に起因する不確実性は、健康状態や治療プロセスのモデル化法、
モデルに組み込むパラメータの選択、観察期間を超えて長期的な予後を予測するための仮定等
によって生じる。感度分析等によって評価する。
(b)パラメータの不確実性は、パラメータの推定値が持つ不確実性によって生じる。例えば、あ
る臨床試験の中で 100 人中 10 人にイベントが起こったとしても、真のイベント発生率(母イベン
ト発生率)は 10/100=0.1 ではないかもしれない。このような統計的推測に起因する不確実性
に対処するには、通常の感度分析に加えて PSA を行うことも有用である。
・ マッピング
選好にもとづく尺度による測定値が存在しない場合、患者報告アウトカム(PRO)での測定結果
から、費用効果分析で使用する QOL 値を算出することが有用な場面もある。このような尺度間
のスコア変換をマッピング(mapping)と呼ぶ。他のデータが存在しないときなどにマッピングは次
善の手法として許容されうるものの、統計学的な妥当性などを十分に検討した上で実施すべきで
ある。
・ メタアナリシス
システマティックレビューで得られた結果を統計的手法によって統合し、統合した値やその信頼
区間を求める手法である。異質性が小さい場合は、固定効果モデル、異質性が大きい場合は変
量効果モデルやベイズモデルを用いるのが一般的である。結果はフォレストプロットを用いて表記
する場合が多い。治療間の対比較ではなく、複数の治療の比較を同時に行う場合は、ネットワー
クメタアナリシスと呼ばれる手法が用いられる(→間接比較)。
・ 優位・劣位
評価対象技術が比較対照技術と比して費用が安く効果も同等以上である場合、その医療技術
は「優位(dominant)」であるという。一方、評価技術が対照技術技術と比較して費用が高いが効
果は同等以下である場合、その医療技術は「劣位(dominated)」と呼ばれる。
・ 割引
費用効果分析においては、将来に発生する(あるいは得られる)費用とアウトカムを現在価値に
換算するため、一定の率で割引くことが一般的である。年単位で割引を行ったあとの現在価値に
換算された費用 Cp は、i 年後の費用 Ci と割引率 d を用いて
Cp =
Ci
(1 + d ) i −1
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