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(参考資料4)薬機法等制度改正に関するとりまとめ (15 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_39786.html
出典情報 厚生科学審議会 医薬品医療機器制度部会(令和6年度第1回 4/18)《厚生労働省》
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○ このような中で、厚生労働省は、平成 27 年に患者本位の医薬分業の実現
に向けて「患者のための薬局ビジョン」を策定し、かかりつけ薬剤師・薬局
を推進して、薬剤師の業務を対物業務から対人業務を中心とした業務へシ
フトさせ、薬剤師がその専門性を発揮するよう、医療保険制度等における対
応も含めて施策を進めてきた。
○ しかしながら、その後も、医薬分業について厳しい指摘が続いているほか、
薬局における法令遵守上の問題(医薬品の偽造品の調剤、調剤済み処方箋の
不適切な取扱い等)も散見されている。
○ 今回、本部会では、薬剤師・薬局のあり方と併せて医薬分業のあり方に関
して議論してきたが、医薬分業により、医療機関では医師が自由に処方でき
ることや医薬品の在庫負担がないことに加え、複数の医療機関を受診して
いる患者について重複投薬・相互作用や残薬の確認をすることで、患者の安
全につながっているという指摘がある一方で、現在の医薬分業は、政策誘導
をした結果の形式的な分業であって多くの薬剤師・薬局において本来の機
能を果たせておらず、医薬分業のメリットを患者も他の職種も実感できて
いないという指摘や、単純に薬剤の調製などの対物中心の業務を行うだけ
で業が成り立っており、多くの薬剤師・薬局が患者や他の職種から意義を理
解されていないという危機感がないという指摘、さらには、薬剤師のあり方
を見直せば医薬分業があるべき姿になるとは限らず、この際院内調剤の評
価を見直し、院内処方へ一定の回帰を考えるべきであるという指摘があっ
た。このことは関係者により重く受け止められるべきである。
2.今後の地域における薬物療法の提供に当たっての患者支援のあり方
○ 近年、少子高齢化がさらに進展し、我が国の各地域において、医療・介護・
保健・福祉等に関わる関係機関等が連携して住民を支える地域包括ケアシ
ステムの構築が進められている。このような中で、患者は、外来、在宅、入
院、介護施設など複数の療養環境を移行することから、療養環境に関わらず、
医師と薬剤師が密に連携し、他の職種や関係機関の協力を得ながら、患者の
服薬状況等の情報を一元的・継続的に把握し、最適な薬学的管理やそれに基
づく指導を実施することが重要となっている。
○ 特に、今後、在宅医療の需要の増加が見込まれる中で、必要な患者に対し
て在宅で安全かつ効果的な薬物療法を提供することは大きな課題となって
おり、これに薬剤師・薬局が関わるためには、
「患者のための薬局ビジョン」
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