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資料4-1 感染症定期報告感染症別文献一覧表[321KB] (11 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_40727.html |
出典情報 | 薬事審議会 医薬品等安全対策部会(令和6年度第1回 6/19)《厚生労働省》 |
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ID
感染症(PT)
29 COVID-19
30 E型肝炎
出典
概要
ウマ成獣はウマコロナウイルス(ECoV)と重症急性呼吸器症候群コロナウイル
ス-2(SARS-CoV-2)に感受性がある。実験的研究と野外研究ではウマの臨床
疾患は確認されずウイルス回収はできていないが、COVID-19のヒトと接触した
健康な娯楽用馬と競走馬でSARS-CoV-2特異的抗体が報告されており、感染
したヒトからのスピルオーバーを介してウマが感染するという仮説を支持してい
る。健康なウマ成獣におけるECoVとSARS-CoV-2の血清陽性率に関する情報
はほとんどない。本研究の目的は、欧州から米国に輸入されたウマから収集し
た簡易試料を用いて、2つのコロナウイルスの血清陽性率を明らかにすることで
あった。研究集団は、2019年1月~2023年5月に欧州諸国から米国に輸入され
た385頭の健康なウマ成獣で構成された。ウマは米国に空輸される前の2~3週
間、納屋に収容された。米国への到着後は、ロサンゼルス国際空港到着時に
米国農務省輸入検疫所で約48時間、検疫施設への輸送に12時間、サンプリン
グ前に検疫所で12~18時間を過ごした。定期的な検疫プロトコルの一環とし
Vet Q. (2023)doi:
て、検疫施設に入ったウマは身体検査を受け、全血球計算のための血液を採
10.1080/01652176.202
取された。血清試料を貯蔵し、-80℃に保持した。SARS-CoV-2に対する血清陽
3.2288876
性率の違いを明らかにするために、COVID-19パンデミック前の試料(2019年)
とCOVID-19パンデミック中の試料(2020~2023年)を本研究に登録した。リスク
因子評価のために可能な限りサンプル収集日、シグナル(年齢、性別、品種)、
原産国を記録した。過去に検証されているELISAアッセイを用いて、合計385の
貯蔵血清試料をECoVとSARS-CoV-2について試験した。9/385(2.3%)がECoV
陽性、4/385(1.0%)がSARS-CoV-2陽性であった。ECoV血清陽性のウマはす
べてドイツ、オランダ、アイルランド、ベルギー、イタリア産の4-26歳(中央値9
歳)の牝馬で、大部分がウマ成獣におけるECoV感染の風土病発生が報告され
ていない国から輸入されていた。SARS-CoV-2血清陽性馬はすべてオランダ、
英国産の5-10歳(中央値7.5歳)の牝馬であった。本研究結果は、欧州における
ECoVの存在を支持し、米国以外で最初のSARS-CoV-2血清陽性健康ウマ成
獣について報告する。航空便での移動における混在と、ヒトとの密接な接触は、
それぞれECoVとSARS-CoV-2伝播の素因となる可能性がある。
ProMED-mail
20240202.8714611
フィンランドで2024年1月に、E型肝炎感染の急増が記録された。国立保健福祉
研究所(THL)は増加の理由を調査している。2024年1月、国内各地で19人がE
型肝炎に罹患した。2023年、同時期に報告されたE型肝炎感染者はわずか1人
であった。THLは臨床検査機関にE型肝炎陽性サンプルの遺伝子型判定を依
頼している。このウイルスに関する情報は、アウトブレイクの可能性を特定する
ために使用される。これまでに6人の感染者がTHLから聞き取り調査を受けてい
るが、特定の共通因子はまだ見つかっていない。毎年20-60例のE型肝炎患者
が報告されている。2023年は30例であった。2023年半ば、Jerseyの保健当局
は、患者への聞き取り調査に基づき、加熱不十分な豚肉に関連した例数未公
表のE型肝炎感染を明らかにした。病院での治療が必要な人もいた。
2024年1月29日、スペインの国家当局は、豚インフルエンザA(H1N1)vウイルス
のヒトへの感染が確認されたことをWHOに通知した。患者はリェイダ県の養豚
場で働いていた成人男性で、検体検査と塩基配列決定により陽性が確認され
た。完全に回復した患者は、2023年11月25日に症状を発症した。発熱、倦怠
WHOホームページ.
感、咳などであった。2023年11月29日に初めて外来を受診し、12月にも2回受
https://www.who.int/e 診し、気管支炎と診断された。抗ウイルス治療は受けなかった。2023年12月12
H1N1インフルエ mergencies/disease- 日、鼻と口腔咽頭(口の奥と喉)のサンプルが採取され、検査のために地域病
31
ンザ
outbreak院の検査室に送られた。その後、この検体は全国サーベイランス・ネットワーク
news/item/2024の検査室に送られ、塩基配列の決定が行われ、豚インフルエンザA(H1N1)ウイ
DON503
ルスが同定され、2024年1月10日にカタルーニャ州公衆衛生緊急事態サーベイ
ランス・対応総局に通知された。このサンプルは、2024年1月19日に国立微生
物学研究所に確認のために送られ、分離されたウイルスは、英国ロンドンのフ
ランシス・クリック研究所にあるWHOインフルエンザ研究協力センターとも共有さ
れる予定である。
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30 E型肝炎
出典
概要
ウマ成獣はウマコロナウイルス(ECoV)と重症急性呼吸器症候群コロナウイル
ス-2(SARS-CoV-2)に感受性がある。実験的研究と野外研究ではウマの臨床
疾患は確認されずウイルス回収はできていないが、COVID-19のヒトと接触した
健康な娯楽用馬と競走馬でSARS-CoV-2特異的抗体が報告されており、感染
したヒトからのスピルオーバーを介してウマが感染するという仮説を支持してい
る。健康なウマ成獣におけるECoVとSARS-CoV-2の血清陽性率に関する情報
はほとんどない。本研究の目的は、欧州から米国に輸入されたウマから収集し
た簡易試料を用いて、2つのコロナウイルスの血清陽性率を明らかにすることで
あった。研究集団は、2019年1月~2023年5月に欧州諸国から米国に輸入され
た385頭の健康なウマ成獣で構成された。ウマは米国に空輸される前の2~3週
間、納屋に収容された。米国への到着後は、ロサンゼルス国際空港到着時に
米国農務省輸入検疫所で約48時間、検疫施設への輸送に12時間、サンプリン
グ前に検疫所で12~18時間を過ごした。定期的な検疫プロトコルの一環とし
Vet Q. (2023)doi:
て、検疫施設に入ったウマは身体検査を受け、全血球計算のための血液を採
10.1080/01652176.202
取された。血清試料を貯蔵し、-80℃に保持した。SARS-CoV-2に対する血清陽
3.2288876
性率の違いを明らかにするために、COVID-19パンデミック前の試料(2019年)
とCOVID-19パンデミック中の試料(2020~2023年)を本研究に登録した。リスク
因子評価のために可能な限りサンプル収集日、シグナル(年齢、性別、品種)、
原産国を記録した。過去に検証されているELISAアッセイを用いて、合計385の
貯蔵血清試料をECoVとSARS-CoV-2について試験した。9/385(2.3%)がECoV
陽性、4/385(1.0%)がSARS-CoV-2陽性であった。ECoV血清陽性のウマはす
べてドイツ、オランダ、アイルランド、ベルギー、イタリア産の4-26歳(中央値9
歳)の牝馬で、大部分がウマ成獣におけるECoV感染の風土病発生が報告され
ていない国から輸入されていた。SARS-CoV-2血清陽性馬はすべてオランダ、
英国産の5-10歳(中央値7.5歳)の牝馬であった。本研究結果は、欧州における
ECoVの存在を支持し、米国以外で最初のSARS-CoV-2血清陽性健康ウマ成
獣について報告する。航空便での移動における混在と、ヒトとの密接な接触は、
それぞれECoVとSARS-CoV-2伝播の素因となる可能性がある。
ProMED-mail
20240202.8714611
フィンランドで2024年1月に、E型肝炎感染の急増が記録された。国立保健福祉
研究所(THL)は増加の理由を調査している。2024年1月、国内各地で19人がE
型肝炎に罹患した。2023年、同時期に報告されたE型肝炎感染者はわずか1人
であった。THLは臨床検査機関にE型肝炎陽性サンプルの遺伝子型判定を依
頼している。このウイルスに関する情報は、アウトブレイクの可能性を特定する
ために使用される。これまでに6人の感染者がTHLから聞き取り調査を受けてい
るが、特定の共通因子はまだ見つかっていない。毎年20-60例のE型肝炎患者
が報告されている。2023年は30例であった。2023年半ば、Jerseyの保健当局
は、患者への聞き取り調査に基づき、加熱不十分な豚肉に関連した例数未公
表のE型肝炎感染を明らかにした。病院での治療が必要な人もいた。
2024年1月29日、スペインの国家当局は、豚インフルエンザA(H1N1)vウイルス
のヒトへの感染が確認されたことをWHOに通知した。患者はリェイダ県の養豚
場で働いていた成人男性で、検体検査と塩基配列決定により陽性が確認され
た。完全に回復した患者は、2023年11月25日に症状を発症した。発熱、倦怠
WHOホームページ.
感、咳などであった。2023年11月29日に初めて外来を受診し、12月にも2回受
https://www.who.int/e 診し、気管支炎と診断された。抗ウイルス治療は受けなかった。2023年12月12
H1N1インフルエ mergencies/disease- 日、鼻と口腔咽頭(口の奥と喉)のサンプルが採取され、検査のために地域病
31
ンザ
outbreak院の検査室に送られた。その後、この検体は全国サーベイランス・ネットワーク
news/item/2024の検査室に送られ、塩基配列の決定が行われ、豚インフルエンザA(H1N1)ウイ
DON503
ルスが同定され、2024年1月10日にカタルーニャ州公衆衛生緊急事態サーベイ
ランス・対応総局に通知された。このサンプルは、2024年1月19日に国立微生
物学研究所に確認のために送られ、分離されたウイルスは、英国ロンドンのフ
ランシス・クリック研究所にあるWHOインフルエンザ研究協力センターとも共有さ
れる予定である。
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