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資料4-1 感染症定期報告感染症別文献一覧表[321KB] (6 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_40727.html
出典情報 薬事審議会 医薬品等安全対策部会(令和6年度第1回 6/19)《厚生労働省》
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ID

感染症(PT)

12 バベシア症

出典

概要

ウシの生産はキルギスの国家経済に大きく貢献している。キルギスのほとんど
のウシは広範なシステムによって管理され、共同の牧草地で放牧されている。
その結果、外部寄生虫の外寄生が広範囲にわたっており、これは様々なベク
ター媒介疾患がウシで一般的である可能性を示唆している。しかしキルギスで
はウシに感染するベクター媒介病原体(VBP)の疫学が不明なため、このような
感染症の制御が利用できない。そこで本研究では、キルギスのウシのVBPを調
査した。 キルギスのChuy州、Talas州、Naryn州、Jalal-Abad州、Batken州で合
計319頭のウシから血液を採取し、特異的PCRアッセイを用いて8種のVBP
(Babesia bovis 、Babesia bigemina 、Babesia naoakii 、Theileria annulata 、
Theileria orientalis 、Trypanosoma evansi 、Trypanosoma theileri 、Anaplasma
Parasitol Int. 97(2023)
marginale )のスクリーニングを実施した。結果は、キルギスのウシが8種の病原
102791
体のうちB. naoakii とTry. evansi を除く6種に感染していることを示した。最も頻
度の高い病原体はT. orientalis (84.3%)であり、次いでB. bigemina (47.6%)、
T. annulata (16.6%)、A. marginale (11.6%)、Try. theileri (7.2%)、B. bovis
(2.5%)であった。Babesia 属特異的18S rRNA PCRによるB. bovis 陰性サンプ
ルとB. bigemina 陰性サンプルの追加スクリーニングにより2つの陽性サンプル
が検出され、配列解析によりそれぞれがBabesia major 又はBabesia occtans に
感染していることが確認された。我々の知る限りこれは、キルギスのウシにおけ
るB. bovis 、B. bigemina 、B. occtans 、Try. Theileri 、A. marginale 感染について
の最初の報告である。我々の研究結果は、キルギスのウシはVBPにより引き起
こされる感染症のリスクが高いことを示唆する。

ダニが感染を媒介するアナプラズマ属に関する疫学的調査。分析ツールを使用
して、バングラデシュのさまざまな地域の家畜種についてアナプラズマ属をスク
リーニングした。本研究で検出されたアナプラズマ属は、A. marginate
Parasitology
(10.51%)、A. phagocytophilum (0.72%)、及びA. bovis (63.77%)であった。ス
ヒトアナプラズマ
13
International. 97(2023) クリーニングされた病原体のうち、バンダルバン地区ではA. bovis の検出率

102790
(82.86%)が著しく高かったのに対し、A. marginate はこの地域のウシでのみ検
出された。動物種に関しては、A. bovis の発生率はウシで有意に高かった。さら
に、A. marginate の検出率は成牛(2歳以上)で有意に高かった。本研究は、バ
ングラデシュにおけるA. phagocytophilum の存在を初めて報告している。
目的はキルギスにおけるウシに感染する病原体(VBP)の調査である。キルギ
スのウシ319頭から血液DNAサンプルを調製し、各種感染症を検出するために
特異的なPCRアッセイでスクリーニングした。調査対象のウシは8種類の病原菌
Parasitology
のうち6種類に感染していた。最も多かった病原菌はT. orientalis (84.3%)、次
ヒトアナプラズマ
14
International. 97(2023) いでB. bigemina (47.6%)、T. annulata (16.6%)、A. marginate (11.6%)、Try.

102791
theileri (7.2%)、B. bovis (2.5%)であった。著者らの知る限り、キルギスでB.
bovis 、B. bigemina 、B. occultans 、Try. theileri 、A. marginate の感染が報告さ
れたのは今回が初めてである。今回の調査結果から、キルギスのウシはVBP
による感染症のリスクが高いことが示唆された。

ブドウ球菌感染、
Emerg Infect Dis.
15 アシネトバクター
29(2023)1979-1989
感染

〇米国、血小板成分採血セットの製造施設における細菌汚染に起因する輸血
後敗血症発症事例について
米国での2018年5月~2022年12月の期間における、輸血後敗血症7症例につ
いて調査を行った。これらの敗血症症例の原因は、患者検体及び輸血製剤か
ら分離された菌、Acinetobacter calcoaceticus-baumannii complex(ACBC)、
Staphylococcus saprophyticus など複数種類の細菌に汚染された成分採血由
来血小板製剤(細菌リスク管理対策実施済み;一次培養、二次迅速検査、又は
病原体低減化)と考えられた。当該被疑血小板製剤の採血セット製造施設(国
外)から採取した環境菌検体とともに詳細な調査を行った。6名の異なる供血者
由来血液に起因した7例の敗血症例(3例は死亡症例)が6つの州で特定され
た。培養試験により、ACBCは6名の患者及び6本の輸血された血小板製剤か
ら、S.saprophyticus は4名の患者及び4本の輸血された血小板製剤から検出さ
れた。全ゲノムシーケンスにより、環境菌検体からの分離株は患者及び血小板
製剤からの分離株と遺伝子的に関連性が高いことが判明し、製造施設がこれら
の細菌汚染の汚染源である可能性が極めて高いことが示された。たとえ細菌リ
スク管理対策を講じていても、輸血後敗血症の可能性について認識しておく必
要がある。

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