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参考資料2:臨床研究中核病院概要 (24 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_42147.html
出典情報 厚生科学審議会 臨床研究部会(第35回 8/8)《厚生労働省》
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令和5年度以降に、拠点の支援を活用し、顕著な成果・実績に結びついた事例

拡張現実(AR)技術を活用し、医療安全に貢献するための世界初の体腔穿刺サポートシステムの開発
【背景と課題】
外科医が手術を行う際、体腔にしばしば発現する異常物質の貯留は感染の原因となりうるが、有効な治療がなされない場合は、敗血症などの併発により、死に
至ることになる。有効な治療法として、ギリシャ時代より、「切開・排膿・ドレナージ」が行われてきた。
ドレナージを要する物質は液体(膿や血液)が最も多く、部位としては腹部が最多である。ドレナージをするためのチューブ(ドレーン)を挿入するためのガイドとし
て、腹部の場合は超音波によるガイドが可能であるが、気体(胸部)と固体(骨)については、超音波を使用することができない。
現状は気体(胸部)と固体(骨)を検出する手段が存在しないため、結果として術者は、ブラインドで手術を行っているという現状があり、ドレナージの非成功例は
大出血などの致命的な結果をもたらす可能性がある。社会的にも、(一社)日本医療安全調査機構より、医療事故の再発防止に向けた提言がなされ、医療現場
での対応が求められているところである。
【開発シーズの内容と社会実装への取組み】
そこで開発者らは、拡張現実(AR)技術を用いドレナージをガイドする世界初のシステムを着想し、開発に着手した。
開発されれば導入メリットのある医療施設は、特定機能病院:84、高度急性期病院:259、急性期病院:3,670(H23)と目している。

医療現場での医療安全、つまり、命に直結する喫緊の課題解決に対する使命感を以て迅速な製品開発を実現するために、以下のようなそれぞれ異なる専門性
を持った開発チームの構築と取組みを、ある場合は並行して行うことが必須である。
①AR技術開発企業との密接な連携(共同研究) ②世界初のシステム開発であるがゆえに、医療機器承認に向けた着実なPMDA相談を通した薬事対応
③開発資金を継続的に獲得するための手段としてベンチャーの起業(順天堂からの出資を得て達成) ④医療施設への普及のために重要となる保険収載への
取組み
【AROによる支援の重要性】研究者は医療者でもあり、製品開発において自身で行える取組みは限定的である。そこで、実用化の取組みを並走支援するGAUDI
の支援(特に赤枠内)を得て、製品化直前のフェーズに至っている。また、ベンチャー起業の結果、追加の開発資金も順調に獲得している。

GAUDIおよびGAUDI・エンタープライズ機構の支援内容と支援範囲
シーズ探索

知財・技術移転

事業計画

薬事戦略

臨床試験

事業化・製品化