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資料4-1 感染症定期報告感染症別文献一覧表[476KB] (6 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_44308.html
出典情報 薬事審議会 医薬品等安全対策部会(令和6年度第2回 10/24)《厚生労働省》
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ID

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感染症(PT)

出典

概要

ヘルペスウイル
Viruses. 14(2022)1003
ス感染

PRV変異株の発生とゲノム進化の特徴、ワクチン開発の進歩、異なる動物種間での病原性と伝染、
人獣共通感染症の可能性に関する報告。PRV変異株の発生とゲノム進化の特徴について、2011年
に中国の多くの養豚場で発生した重篤な病気の原因が、PRV変異株であること、ゲノム進化に組換
えが重要な役割を果たしていることが判明した。ワクチン開発の進歩について、Bartha K61ワクチン
がPRV変異株を攻撃し、ブタを保護できることを示した。異なる動物種間での病原性と伝染につい
て、様々な動物がPRV変異株の感染により死亡しており、特にマウス、ネコ、イヌは他の動物を感染
させる可能性があり、ブタの製品や内臓などは他の動物から隔離しておく必要がある。人獣共通感
染症の可能性について、ヒトにおけるPRV感染患者のうち、ほとんどがブタ関連の職業に就いている
か、他の感染動物と濃厚接触している。また、指などを負傷していた患者もいた。感染した全ての患
者は回復し、死者はいなかった。しかし、臨床的な症状は1カ月から数カ月続くことがある。ヒトの症
例数が増加しているが、動物からヒトへの感染の正確なメカニズムは不明である。結論として、PRV
変異株は、中国の養豚産業に経済的損失をもたらし、公衆衛生に対する脅威であるため、感染のメ
カニズムを解明し、ワクチンや抗ウイルス薬を開発する必要がある。また、種間感染に注意し、特に
ブタ関連の職業に就いている患者のスクリーニングをする必要がある。

ヘルペスウイル
Viruses. 14(2022)1463
ス感染

PRVはほとんどの哺乳類に感染し、養豚業に多大な経済的損失をもたらすことでよく知られており、
本レビューでは、仮性狂犬病のより良い理解、予防、治療のために、PRVに関する最新の疫学情報
を提供している。中国では2017年以降、ヒトへのPRV感染症例が増加している。PRVは主に異なる
遺伝子型間又はクレード内で観察される頻繁な組換えによって進化した。組換えにより、2011年に中
国でブタに仮性狂犬病が集団発生した変異株など、新たな変異株の発生が促進されている。中国で
は2017年以降、ヒトへのPRV感染例が25例報告されており、PRV変異株による感染と考えられた。こ
れらの患者25名全員にブタ又は豚肉との接触歴があり、PRVのヒトへの感染における感染ブタの重
要性が示された。

マイコプラズマ感 ProMED-mail

20231220.8713827

問題点:デンマーク、ノルウェー及びスウェーデンにおいて新種のMycoplasma 属菌Mycoplasma
phocimorsus によるヒト感染例が確認された。
【概要】新たにヒトにおいて感染することが認められた感染症に関する報告。猟師や漁師の間では、
まれにアザラシを扱うことでseal fingerとして知られる非常に痛い手の感染症につながることがあるこ
とがよく知られている。Seal fingerは以前にMycoplasma phocacerebrale と関連があった。2000年か
ら2014年まで、デンマークのStatens Serum lnstitut(SSI)において、6つの独立した新規
Mycoplasma 種の系統がseal finger(M5725T、M6447、M6620、M6642及びM6879)又は化膿性関節
炎(M6921)を有するスカンジナビア地域の患者から分離された。感染の発症前、すべての患者が不
特定のアザラシとの接触を報告していた。6株のゲノムを配列決定し、既知の全てのMycoplasma 種
との関連性を推定した。16S rRNA遺伝子配列とコアゲノム一塩基多型を用いた系統発生解析は、
分離株同士が非常に類似し、Mycoplasma 属内の他の全ての種と系統発生的に異なることを示し
た。SSIの研究者らは、本感染症がこれまで知られていなかった特有なMycoplasma 属菌によって引
き起こされることを発見した。研究者らはこの新規細菌種を特徴付け、アザラシ咬傷による
Mycoplasma にちなんでMycoplasma phocimorsus (phoca:アザラシとmorsus:咬傷より)と命名した。
研究者らはまた、本細菌がペニシリン系以外の抗生物質に感受性があることを示し、これにより、標
的を絞った治療が可能となり、手や腕の可動性の低下等の合併症リスクが低下する。本発見は、
SSIが数年間にわたってデンマーク、ノルウェー及びスウェーデンの患者からサンプルを受け取り、
未知のMycoplasma 属菌の分離に成功した際に発見された。標準的な細菌培養培地で増殖せず、
以前に特徴付けられたヒト又は動物由来のMycoplasma 種のいずれにも似ていない。

Food Microbiology.
89(2020)103433

リステリア症は食物由来の疾患で、罹患率は比較的低いものの、臨床症状の重症度と致死率が高
いため、疾病負担が大きいことが特徴である。欧州では、2000年代以降、リステリア症の報告の増
加がみとめられている。しかし、散発的なヒトリステリア菌の感染源は特定できないことが多いため、
この増加の理由はほとんどわかっていない。本研究では、北イタリア(ピエモンテ州とロンバルディア
州)のリステリア菌患者由来のリステリア・モノサイトゲネス株の複数の推定感染源の相対的な寄与
を、確立された感染源帰属モデル(すなわち「Dutch」と「STRUCTURE」)を用いて比較して推測した。
牛肉、乳製品、魚、狩猟肉、混合食品、混合肉、豚肉、家禽から収集した菌株の多座位配列タイピン
グと多毒性座位配列タイピングを比較した。2005年から2016年にかけて、合計634のリステリア・モノ
サイトゲネス分離株が収集された。感染源帰属分析の結果、ヒトのリステリア菌感染者の50%(95%
CI:44~55%)は乳製品に起因する可能性があり、次いで鶏肉と豚肉(各15%)、混合食品(15%)が
続いた。乳製品、鶏肉、豚肉製品の汚染は一次生産と密接に関係しているため、現在すぐに食べら
れる製品に限定されている措置を保菌動物レベルまで拡大することは、消費者レベルでの相互汚染
のリスクを軽減するのに役立つ可能性がある。

PLoS Negl Trop Dis.
14(2020)e0008662

新興の人獣共通感染症であるレプトスピラ症は、Leptospira 属のスピロヘータによって引き起こされ
る。ラットは無症候性保菌動物であり、主な保有宿主となるが、Leptospira 属は、野生及び家畜の多
種多様な哺乳類の尿細管にコロニーを形成し、菌は感染動物の尿中に排泄され、淡水中で存続す
る。新しい宿主への伝播は通常、この汚染された水への曝露後に起こる。感染は低資源、熱帯、亜
熱帯の場所で多くみられ、雨量の増加や洪水を伴うハリケーンなどの自然災害の後に発生すること
が多い。フランス領ポリネシア(FP)のレプトスピラ症も豪雨と関連しており、主に高地諸島で発生す
る。本研究では、2011年から2019年にかけて、FPにおいてレプトスピラ症と診断された患者から血液
検体を採取し、単離されたLeptospira DNAサンプルを解析した。解析の結果、4種の系統(lineage 1
~4)に群を成す20種の遺伝子型(genotype 1~20)に分類された。lineage 4のうち、genotype 9はヒ
ト、ラット、イヌ、ブタで共有されており、血清群Icterohaemorrhagiaeと関連していた。lineage 3である
genotype 8はブタ、患者から分離され、血清群Pomona、血清群Canicolaと関連していた。ブタは
lineage 3の潜在的な感染源であることが判明した。血清群Pomona、血清群Canicolaは同じsecY配
列を有しているため、区別がつかないが、血清群Pomonaは世界中のブタから分離された最も一般
的な血清群であり、FPのブタに感染する株は血清群Pomonaと関連していることが示唆される。感染
源として、げっ歯類のみならずブタも制御するための適切な公衆衛生介入の必要性が強調された。

27 リステリア症

28 レプトスピラ症

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