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資料2-4 重篤副作用疾患別対応マニュアル 網膜・視路障害(案) (22 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000209243_00004.html
出典情報 重篤副作用総合対策検討会(第14回 9/15)《厚生労働省》
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腎症、悪性腫瘍、悪性リンパ腫などに伴う視神経、視路の合併症には注意
す べ き で あ ろ う 。 こ の 中 に は 、 新 生 物 随 伴 症 候 群 ( paraneoplastic
syndrome)も含まれる。

5-2.治療方法
薬物性視神経症は多い合併症ではないが、一度悪化すると、回復せず、
しかも両眼性の重篤な視力低下を来す。エタンブトールによる視神経症も
回復傾向があるといわれているが、予後不良のものも決して少なくはない。
以下の事項に細心の注意を払い、早期発見に努め、早期中止を行うこと
が最も望ましい。
(1)視神経症を起こしうる薬物を理解しておくこと
(2)投与量の配慮
エタンブトール中毒性視神経症の発症は 1 日における体重あたりの投与
量に依存し、総投与量や投与日数とは相関せず、25 mg/kg/日以下では発
症は少なく、15 mg/kg/日以下で発症は比較的まれと報告されている 11)。
このため、用量への留意が必要である。
(3)投与前の眼科的診察
視力、視野、視神経疾患(緑内障を含む)などの既往の有無などを精査
しておく。
(4)早期発見
亜急性ないし慢性の視力低下が初期症状の典型である。両眼性に発症す
るが、必ずしも同時発症とは限らない。他に、視野の狭窄や色覚異常のこ
ともある。早期発見には次のことが大切である。
①患者教育
投与前に初期の自覚症状について患者に十分に説明して、理解してもら
う。かすんで見える(霧視)、注視しているものが見づらい、黒ずんで見
える、色調が変わって見えるなどの初期のわずかな変化を見逃さず、早期
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