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資料4-4 ジドロゲステロン (14 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000198856_00022.html |
出典情報 | 医薬・生活衛生局が実施する検討会 医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議(第50回 1/26)《厚生労働省》 |
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においては、排卵が起こらず黄体が形成されないことから、妊娠を成立及び維持させるた
めに黄体補充が必要となる。
本薬は欧米等 6 カ国において、ART における黄体補充の効能・効果で承認されていない
が、海外で実施された新鮮胚移植施行患者を対象とした臨床試験において、本邦で ART に
おける黄体補充の効能・効果で承認されている P 腟用ゲル及び P 腟用カプセルを対照に、
黄体補充の有効性について本薬の非劣性がそれぞれ示されている。また、ホルモン補充周
期における凍結融解胚移植施行患者を対象とした海外臨床試験において、本薬は P 筋注及
び P 腟用坐剤と同程度の妊娠率を示した(5.(1)参照)。欧州のガイドラインでは、以上の
報告も根拠として、黄体補充での本薬の使用が推奨されている(5.(4)参照)
。
本邦では、要望内容に係る臨床試験は実施されていないものの、自然周期における凍結
融解胚移植施行患者を対象とした後方視的検討では、本薬投与例と P 腟錠投与例で同様の
有効性であったことが確認でき、また、国内公表文献から、新鮮胚移植又は凍結融解胚移
植によらず本薬が ART における黄体補充を目的に投与されている実態が確認できる(6(2)
参照)
。加えて、国内のガイドラインにおいて、新鮮胚移植及び凍結融解胚移植における黄
体補充で使用される薬剤として本薬が挙げられている(5.(4)参照)。
以上より、検討会議は ART における黄体補充に対する本薬の日本人患者における有効性
は医学薬学上公知であると判断する。
(2)要望内容に係る外国人におけるエビデンス及び日本人における安全性の総合評価につ
いて
1) 臨床試験で認められた有害事象の発現状況
海外で実施された新鮮胚移植施行患者を対象とした無作為化並行群間比較試験において
は、有害事象の種類、及び発現割合について、本薬群と P 腟用ゲル群又は P 腟用カプセル
群の間で大きな差異は認めなかった(5.(1)参照)
。また、新鮮胚移植施行患者を対象とし
た海外臨床試験 9 試験のメタ・アナリシスの結果からも、本薬とプロゲステロンの副作用
の種類及び発現割合に大きな差異は認めなかった(5.(2)参照)
。
2) 企業が収集した国内副作用報告の状況
開発要請を受けた企業が収集した国内副作用報告の中に、ART における黄体補充を目的
に使用された場合の重篤な副作用はないものの、ART 又は不妊で本薬を投与した際の重篤
な副作用は、紅斑、上腹部痛、眼出血、大脳動脈閉塞、片麻痺、切迫流産及び嘔吐各 1 件
であり、転帰は、不明を除き、いずれも回復であった(2021 年 8 月 31 日時点)。添付文書
に注意喚起されていない事象も含まれたが、それらの事象はいずれも症例の詳細が不明で
あり、本薬投与との関連性は不明であることから、現時点で追加の注意喚起は不要と開発
要請を受けた企業は判断している。
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めに黄体補充が必要となる。
本薬は欧米等 6 カ国において、ART における黄体補充の効能・効果で承認されていない
が、海外で実施された新鮮胚移植施行患者を対象とした臨床試験において、本邦で ART に
おける黄体補充の効能・効果で承認されている P 腟用ゲル及び P 腟用カプセルを対照に、
黄体補充の有効性について本薬の非劣性がそれぞれ示されている。また、ホルモン補充周
期における凍結融解胚移植施行患者を対象とした海外臨床試験において、本薬は P 筋注及
び P 腟用坐剤と同程度の妊娠率を示した(5.(1)参照)。欧州のガイドラインでは、以上の
報告も根拠として、黄体補充での本薬の使用が推奨されている(5.(4)参照)
。
本邦では、要望内容に係る臨床試験は実施されていないものの、自然周期における凍結
融解胚移植施行患者を対象とした後方視的検討では、本薬投与例と P 腟錠投与例で同様の
有効性であったことが確認でき、また、国内公表文献から、新鮮胚移植又は凍結融解胚移
植によらず本薬が ART における黄体補充を目的に投与されている実態が確認できる(6(2)
参照)
。加えて、国内のガイドラインにおいて、新鮮胚移植及び凍結融解胚移植における黄
体補充で使用される薬剤として本薬が挙げられている(5.(4)参照)。
以上より、検討会議は ART における黄体補充に対する本薬の日本人患者における有効性
は医学薬学上公知であると判断する。
(2)要望内容に係る外国人におけるエビデンス及び日本人における安全性の総合評価につ
いて
1) 臨床試験で認められた有害事象の発現状況
海外で実施された新鮮胚移植施行患者を対象とした無作為化並行群間比較試験において
は、有害事象の種類、及び発現割合について、本薬群と P 腟用ゲル群又は P 腟用カプセル
群の間で大きな差異は認めなかった(5.(1)参照)
。また、新鮮胚移植施行患者を対象とし
た海外臨床試験 9 試験のメタ・アナリシスの結果からも、本薬とプロゲステロンの副作用
の種類及び発現割合に大きな差異は認めなかった(5.(2)参照)
。
2) 企業が収集した国内副作用報告の状況
開発要請を受けた企業が収集した国内副作用報告の中に、ART における黄体補充を目的
に使用された場合の重篤な副作用はないものの、ART 又は不妊で本薬を投与した際の重篤
な副作用は、紅斑、上腹部痛、眼出血、大脳動脈閉塞、片麻痺、切迫流産及び嘔吐各 1 件
であり、転帰は、不明を除き、いずれも回復であった(2021 年 8 月 31 日時点)。添付文書
に注意喚起されていない事象も含まれたが、それらの事象はいずれも症例の詳細が不明で
あり、本薬投与との関連性は不明であることから、現時点で追加の注意喚起は不要と開発
要請を受けた企業は判断している。
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