よむ、つかう、まなぶ。
資料2-2 重篤副作用疾患別対応マニュアル 高血糖(案) (12 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000209243_00006.html |
出典情報 | 重篤副作用総合対策検討会(第15回 9/20)《厚生労働省》 |
ページ画像
ダウンロードした画像を利用する際は「出典情報」を明記してください。
低解像度画像をダウンロード
プレーンテキスト
資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。
免疫抑制薬であるシクロスポリンやタクロリムスは、インスリン分
泌障害とインスリン抵抗性の両者を介して耐糖能を悪化させることが
知られている。
e. 第二世代抗精神病薬 6)
第二世代抗精神病薬であるオランザピン、クエチアピンに催糖尿病
作用があることが報告されている。これらの薬剤の副作用の一部は、
体重増加作用に基づく二次的なものである。第二世代抗精神病薬を統
合失調症患者に使用した場合には、投与後最初の数ヶ月で急激に体重
が増加し、1 年後にも体重はプラトーに達しないケースがあることが
知られており、体重増加に伴うインスリン抵抗性の亢進が高血糖発現
に関与すると考えられている。ただし、オランザピン投与中の患者は
第一世代抗精神病薬投与中の患者に比し、体重で補正してもそれ以上
に血糖値が高いことが知られており、これらの薬剤はインスリン作用
や膵島機能に直接作用する可能性もある。
f. インターフェロン製剤 7,8)
インターフェロン製剤投与により高血糖が認められる症例では、イ
ンスリン抵抗性の亢進により高血糖をきたす頻度が高いが、一方で、
まれにインターフェロン製剤投与で、膵島細胞に対する自己抗体が出
現し、1 型糖尿病の臨床像を呈する場合がある。このような症例では、
糖尿病性ケトアシドーシスを合併することがある。
g. サイアザイド系利尿薬とβ遮断薬
サイアザイド系利尿薬はカリウム喪失に基づく膵β細胞からのイン
スリン分泌低下作用を介して耐糖能悪化を誘発する。β遮断薬はイン
スリン分泌抑制作用とともに、インスリン感受性を悪化させ耐糖能悪
化を誘発する。
h. フェニトイン(ジフェニルヒダントイン)9)
フェニトインは膵β細胞のインスリン分泌機構を直接阻害する。フ
ェニトイン中毒では高血糖性非ケトン性昏睡の報告がある。
i. ペンタミジン 10)
カリニ肺炎治療薬であるペンタミジンは膵β細胞崩壊作用を有する
ため、投与初期にインスリンが逸脱し、しばしば低血糖が誘発される
が、その後、膵β細胞数減少のため、高血糖が誘発される。
11
泌障害とインスリン抵抗性の両者を介して耐糖能を悪化させることが
知られている。
e. 第二世代抗精神病薬 6)
第二世代抗精神病薬であるオランザピン、クエチアピンに催糖尿病
作用があることが報告されている。これらの薬剤の副作用の一部は、
体重増加作用に基づく二次的なものである。第二世代抗精神病薬を統
合失調症患者に使用した場合には、投与後最初の数ヶ月で急激に体重
が増加し、1 年後にも体重はプラトーに達しないケースがあることが
知られており、体重増加に伴うインスリン抵抗性の亢進が高血糖発現
に関与すると考えられている。ただし、オランザピン投与中の患者は
第一世代抗精神病薬投与中の患者に比し、体重で補正してもそれ以上
に血糖値が高いことが知られており、これらの薬剤はインスリン作用
や膵島機能に直接作用する可能性もある。
f. インターフェロン製剤 7,8)
インターフェロン製剤投与により高血糖が認められる症例では、イ
ンスリン抵抗性の亢進により高血糖をきたす頻度が高いが、一方で、
まれにインターフェロン製剤投与で、膵島細胞に対する自己抗体が出
現し、1 型糖尿病の臨床像を呈する場合がある。このような症例では、
糖尿病性ケトアシドーシスを合併することがある。
g. サイアザイド系利尿薬とβ遮断薬
サイアザイド系利尿薬はカリウム喪失に基づく膵β細胞からのイン
スリン分泌低下作用を介して耐糖能悪化を誘発する。β遮断薬はイン
スリン分泌抑制作用とともに、インスリン感受性を悪化させ耐糖能悪
化を誘発する。
h. フェニトイン(ジフェニルヒダントイン)9)
フェニトインは膵β細胞のインスリン分泌機構を直接阻害する。フ
ェニトイン中毒では高血糖性非ケトン性昏睡の報告がある。
i. ペンタミジン 10)
カリニ肺炎治療薬であるペンタミジンは膵β細胞崩壊作用を有する
ため、投与初期にインスリンが逸脱し、しばしば低血糖が誘発される
が、その後、膵β細胞数減少のため、高血糖が誘発される。
11