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資料2-2 重篤副作用疾患別対応マニュアル 高血糖(案) (15 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000209243_00006.html
出典情報 重篤副作用総合対策検討会(第15回 9/20)《厚生労働省》
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なお、高血糖を起こしうる医薬品により高血糖が起きた場合で、中止で
きない場合、糖尿病の専門医との連携の下、インスリン等を用いて血糖値
の管理を行う。原疾患に対して代替の治療法が存在する場合は、可能であ
れば変更する。

6.症例
副腎皮質ステロイド薬投与により発症した高血糖
【症例 1】 60 歳代の男性
【現病歴】
入院 4 日前から 37.5℃の発熱、乾性咳および労作時呼吸困難感を自覚し受
診した。血液検査所見にて汎血球減少症および CRP 値の上昇、胸部 X 線にて
両肺のスリガラス様陰影を認め、入院となった。2 年前までの健診で高血糖を
指摘されたことはない。
【入院時検査所見】
170.5 cm、67.4 kg、意識清明、血圧 119/86 mmHg、体温 37.0℃
尿検査所見:尿糖(-)、尿ケトン(-)、尿蛋白(+)
血液生化学所見:WBC 12,300/μL、CRP 7.02 mg/dL、昼食前血糖 154 mg/dL、
HbA1c 5.4%
【入院後経過】
入院 3 日目に気管支鏡検査を施行し、間質性肺炎と診断した。
入院 6~8 日目までの 3 日間、ステロイドパルス療法(コハク酸メチルプレ
ドニゾロンナトリウム 500 mg/日点滴)を施行した。
入院 9 日目からプレドニゾロン内服 60 mg を開始した。
入院 13 日目に口渇と全身倦怠感が出現した。昼食前血糖 443 mg/dL であ
り、ステロイド投与により惹起された糖尿病と診断し、インスリン治療を開
始した。
【考察】
プレドニゾロン開始以前より耐糖能異常があった可能性も否定できないが、
ステロイド投与後顕著化した高血糖と考えられた。

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