入-3参考5入院・外来医療等の調査・評価分科会におけるこれまでの検討結果(とりまとめ)(案) (35 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000212500_00217.html |
出典情報 | 入院・外来医療等の調査・評価分科会(令和5年度第10回 10/12)《厚生労働省》 |
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A病棟:「身体拘束をしない」病棟風土への変革
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【病院概要】2019年度
病床数:934床 / 入院料:急性期一般入院料1など
身体拘束最小化に向けた目標と計画
目標
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1.身体拘束が必要と
なる場面を減少させる
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専門看護師(CNS)による高齢者ケア、認知症ケアのモデル実践
CNSによる高齢者ケア、認知症ケアのスタッフ教育:勉強会、事例検討会、職場内教育(OJT)
術後せん妄予防のスタッフ教育:疼痛コントロール、早期離床、早期ルート・チューブ類の抜去
認知症ケア関連研修の受講や認知症ケア専門士取得促進
2.多様な視点から身
体拘束を検討する
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倫理係による勉強会、倫理事例検討会
身体拘束解除カンファレンス
認知症ケアチームへの相談、多職種カンファレンス
3.患者の安全を守る
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入院時のリスクアセスメントによる環境調整:離床センター付きベッド、緩衝マットの活用
インシデント・アクシデント発生時の対応:予防策の実施状況の確認、行動の目的や意味について話し合い、対策を検討
インシデント・アクシデント発生時の対応
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取組内容
転倒・転落やルート自己抜去が発生した場合、スタッフ個人の責任を追及するのではなく、予防策の実施の有無、患者の苦痛・不快の状況、
行動の理由や意味についてスタッフと話し合う
さらに、患者本人や家族と話し合い、情報を収集し、入院前の生活や行動パターンを踏まえたケア方法や環境調整を共に考え実施する
医師と看護師等との協働
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身体拘束をしないことにより重大な事故は起きておらず、むしろ術後せん妄が遷延しないことや、早期離床による高齢者の順調な回復、早期
膀胱留置カテーテル抜去により尿路感染の発生が少ないことなど、メリットを看護師長から医師へ共有
取組開始2年3か月後にA病棟の身体拘束はゼロ、身体拘束最小化の取組による転倒、転落、チューブ類自己抜去の増加はみられない
B病棟:認知症ケアチームを中心とした具体的な取組
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【病院概要】2020年4月1日
病床数:464床(一般460床、感染4)、救命救急センター24床 /
入院料:急性期一般入院料1
見当識を補い、認知症の改善やせん妄予防にも効果があると言われている「リアリティ・オリエンテーション」の実施
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認知症ケアチームは、「認知症ケアチーム通信」を用いた積極的な情報提供の実施、ホームページにリ
アリティ・オリエンテーションで使用するものを多数掲載し常時使用できるように整備
病棟では、
✓ 日々のカンファレンスでせん妄スケールで評価を行いながら、テレビやカレンダー、時計を導入し、
場所や注意を促す掲示物をベットサイドに掲示する
✓ 気管切開チューブや人工呼吸器を装着している姿を鏡で見てもらう
✓ リハビリテーション専門職などの協力も得ながら、日中は積極的に離床を図る 等
出典:看護管理, 30(6), 2020をもとに保険局医療課にて作成
【注意を促す掲示物の一例】
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