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別紙2及び会議後指摘事項に対する回答 (28 ページ)
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公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_24171.html |
出典情報 | 先進医療会議 先進医療技術審査部会(第130回 3/10)《厚生労働省》 |
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す。このような中、私共、未熟児網膜症の診療に従事する医師は、のちの視機能の発達を妨げる可能
性がなるべく少ない治療を、できる限り最低限の侵襲で行うことを目指すべきと考えております。
その観点からベバシズマブ、ラニビズマブ、アフリベルセプトの 3 剤を比較してみますと、まず硝子体
注射時の血中薬理動態については未熟児では直接比較のデータはないものの、成人における報告
(Avery,R.L. et al, Retina, 2017, 1847-1858.)では、血中半減期はベバシズマブ、アフリベルセプト、ラニビ
ズマブの順に長くなっております。また、硝子体注射時の硝子体内薬理動態については、教科書的に哺
乳類(ウサギ)のデータでは、硝子体中の半減期はベバシズマブで 4.32~6.61 日、アフリベルセプトが
4.79 日、ラニビズマブが 2.88~2.89 日となっており、いずれの結果もアフリベルセプトに比べて、ベバシ
ズマブの方が 1 回あたりの硝子体注射による効果が長いことを示唆しております。
次に、ご指摘を頂きましたアフリベルセプトの薬事承認申請への動きに関連した国際共同試験
(FIREFLEYE study)では、未熟児網膜症に対するアフリベルセプトの硝子体注射とレーザー治療の治療
効果を比較しておりますが、これはラニビズマブの薬事承認時に参考とされた RAINBOW study と同じプ
ロトコールおよび評価方法となっております。すなわち、アフリベルセプト群において必要時の再投与を
許容するプロトコールであり、ラニビズマブと同様の有用性を評価しているに過ぎません。本研究におい
てはベバシズマブとラニビズマブにおいて、「未熟児網膜症に対して 1 回硝子体注射を施行した場合の
治療効果」を比較し、同様の効果であっても「より低侵襲な」治療を提供できるか否かにつき、検討するこ
とを主眼としておりますので、本研究でベバシズマブのラニビズマブに対する有用性が示された際には、
アフリベルセプトに対してもベバシズマブが同様に有用となる可能性が高いと考えております。
さらに、臨床医療の現場でも、未熟児網膜症に対するアフリベルセプトの治療の歴史はまだごく浅く、
ご指摘の論文を含め数本の少数例の報告があるのみですが、一方でベバシズマブは off-label use なが
ら、欧米諸国やアジア諸国を含め、世界中で 10 年以上にわたり広く使用されてきた豊富な実績があり、
その報告も多数ございます。
これらの事実より、私共はアフリベルセプトの開発・薬事承認申請への動きがあるなかでも、より低侵
襲の治療を提供できる可能性のあるベバシズマブのラニビズマブを比較対照とした評価が必要であると
考えております。
わが国では、未熟児網膜症の診療を専門に行う眼科医が少ないため、地域によっては高いレベルの
診療や治療が行えるわけではない現状があるなか、このようなベバシズマブによる新しい保険診療の選
択肢が増えることは、今後の本邦の未熟児網膜症の治療においても有用であると考えております。
以上
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28
性がなるべく少ない治療を、できる限り最低限の侵襲で行うことを目指すべきと考えております。
その観点からベバシズマブ、ラニビズマブ、アフリベルセプトの 3 剤を比較してみますと、まず硝子体
注射時の血中薬理動態については未熟児では直接比較のデータはないものの、成人における報告
(Avery,R.L. et al, Retina, 2017, 1847-1858.)では、血中半減期はベバシズマブ、アフリベルセプト、ラニビ
ズマブの順に長くなっております。また、硝子体注射時の硝子体内薬理動態については、教科書的に哺
乳類(ウサギ)のデータでは、硝子体中の半減期はベバシズマブで 4.32~6.61 日、アフリベルセプトが
4.79 日、ラニビズマブが 2.88~2.89 日となっており、いずれの結果もアフリベルセプトに比べて、ベバシ
ズマブの方が 1 回あたりの硝子体注射による効果が長いことを示唆しております。
次に、ご指摘を頂きましたアフリベルセプトの薬事承認申請への動きに関連した国際共同試験
(FIREFLEYE study)では、未熟児網膜症に対するアフリベルセプトの硝子体注射とレーザー治療の治療
効果を比較しておりますが、これはラニビズマブの薬事承認時に参考とされた RAINBOW study と同じプ
ロトコールおよび評価方法となっております。すなわち、アフリベルセプト群において必要時の再投与を
許容するプロトコールであり、ラニビズマブと同様の有用性を評価しているに過ぎません。本研究におい
てはベバシズマブとラニビズマブにおいて、「未熟児網膜症に対して 1 回硝子体注射を施行した場合の
治療効果」を比較し、同様の効果であっても「より低侵襲な」治療を提供できるか否かにつき、検討するこ
とを主眼としておりますので、本研究でベバシズマブのラニビズマブに対する有用性が示された際には、
アフリベルセプトに対してもベバシズマブが同様に有用となる可能性が高いと考えております。
さらに、臨床医療の現場でも、未熟児網膜症に対するアフリベルセプトの治療の歴史はまだごく浅く、
ご指摘の論文を含め数本の少数例の報告があるのみですが、一方でベバシズマブは off-label use なが
ら、欧米諸国やアジア諸国を含め、世界中で 10 年以上にわたり広く使用されてきた豊富な実績があり、
その報告も多数ございます。
これらの事実より、私共はアフリベルセプトの開発・薬事承認申請への動きがあるなかでも、より低侵
襲の治療を提供できる可能性のあるベバシズマブのラニビズマブを比較対照とした評価が必要であると
考えております。
わが国では、未熟児網膜症の診療を専門に行う眼科医が少ないため、地域によっては高いレベルの
診療や治療が行えるわけではない現状があるなか、このようなベバシズマブによる新しい保険診療の選
択肢が増えることは、今後の本邦の未熟児網膜症の治療においても有用であると考えております。
以上
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