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薬-1○令和6年度薬価改定について (45 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000212451_00077.html |
出典情報 | 中央社会保険医療協議会 薬価専門部会(第213回 10/27)《厚生労働省》 |
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医薬品の迅速・安定供給実現に向けた総合対策に関する有識者検討会報告書(抜粋)
第2章 医薬品の迅速・安定供給実現に向けた対策の方向性
2.1 医薬品の安定供給の確保に向けて
2.1.1 後発品産業構造の見直し
⚫ 資金や人材などが限られている中、製薬企業は事業を戦略的に集中させていく必要がある。その上で、国民に高水準の医療を持続的に
提供できる世界を目指すためには、先発品企業は革新的な医薬品を創出し続け、後発品企業は、特許が切れた医薬品を安定的に供給し
続けるという役割分担を形成することが必要である。
⚫ この中において、後発品企業は、国民にとって必要不可欠となった後発品について、品質を確保しつつ将来にわたって安定的に供給し
続けることが求められる。そのためにも、製造管理及び品質管理の徹底は当然として、製造ラインの品目切り替えを極力減らすこと等
による生産の効率化を行うとともに、非常事態に対応できる余力を持った製造体制を確保することが求められる。
⚫ (略)
(上市に当たって十分な製造能力等を求める仕組みの構築)
⚫ これまで後発品の使用促進を進める中で、共同開発が導入されたことに伴い、必ずしも十分な製造能力を確保できない多くの企業が新
規品目を上市し、激しい価格競争による薬価の引下げや、先発品の特許切れに伴う更なる品目の増加を招いてきた。しかも、一部の企
業においては、一定期間後には市場から撤退しているという実態も把握されたところである。
⚫ このような実態が結果として、後発品の不安定供給につながったという経緯を踏まえ、特にこれまでのような大きな市場拡大が見込ま
れない中にあっては、新規品目の上市に当たって、十分な製造能力を確保していることや継続的な供給計画を有しているといった安定
供給を担保するための一定の要件を求め、これらの要件を満たさない企業は結果として市場参入することができなくなる仕組みを検討
すべきである。
(安定供給を行う企業の評価)
⚫ 新規品目の上市時における対策の検討に加えて、品質が確保された後発品を安定供給できる企業が市場で評価され、結果的に優位とな
るような対策が求められる。
⚫ このような観点から、医薬品の安定供給等に係る企業情報(製造能力、生産計画、生産実績等)の可視化(ディスクロージャー)を
行った上で、これらの情報を踏まえた新規収載時及び改定時の薬価の在り方を検討すべきである。
(品目数の適正化・業界再編に向けた取組)
⚫ 以上の取組に併せて、少量多品目生産といった構造的課題を解消し、企業における品目ごとの生産能力を高める観点から、業界再編も
視野に入れつつ、品目数の適正化や、適正規模への生産能力の強化を進めることが必要である。
⚫ こうした観点から薬価の在り方を検討するとともに、他産業での業界再編に向けた取組も参考にしつつ、例えば、品目数の適正化に併
せた製造ラインの増設等への支援や税制上の優遇措置を検討するなど、政府において、ロードマップを策定した上で、期限を設けて集
中的な取組を行うべきである。
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第2章 医薬品の迅速・安定供給実現に向けた対策の方向性
2.1 医薬品の安定供給の確保に向けて
2.1.1 後発品産業構造の見直し
⚫ 資金や人材などが限られている中、製薬企業は事業を戦略的に集中させていく必要がある。その上で、国民に高水準の医療を持続的に
提供できる世界を目指すためには、先発品企業は革新的な医薬品を創出し続け、後発品企業は、特許が切れた医薬品を安定的に供給し
続けるという役割分担を形成することが必要である。
⚫ この中において、後発品企業は、国民にとって必要不可欠となった後発品について、品質を確保しつつ将来にわたって安定的に供給し
続けることが求められる。そのためにも、製造管理及び品質管理の徹底は当然として、製造ラインの品目切り替えを極力減らすこと等
による生産の効率化を行うとともに、非常事態に対応できる余力を持った製造体制を確保することが求められる。
⚫ (略)
(上市に当たって十分な製造能力等を求める仕組みの構築)
⚫ これまで後発品の使用促進を進める中で、共同開発が導入されたことに伴い、必ずしも十分な製造能力を確保できない多くの企業が新
規品目を上市し、激しい価格競争による薬価の引下げや、先発品の特許切れに伴う更なる品目の増加を招いてきた。しかも、一部の企
業においては、一定期間後には市場から撤退しているという実態も把握されたところである。
⚫ このような実態が結果として、後発品の不安定供給につながったという経緯を踏まえ、特にこれまでのような大きな市場拡大が見込ま
れない中にあっては、新規品目の上市に当たって、十分な製造能力を確保していることや継続的な供給計画を有しているといった安定
供給を担保するための一定の要件を求め、これらの要件を満たさない企業は結果として市場参入することができなくなる仕組みを検討
すべきである。
(安定供給を行う企業の評価)
⚫ 新規品目の上市時における対策の検討に加えて、品質が確保された後発品を安定供給できる企業が市場で評価され、結果的に優位とな
るような対策が求められる。
⚫ このような観点から、医薬品の安定供給等に係る企業情報(製造能力、生産計画、生産実績等)の可視化(ディスクロージャー)を
行った上で、これらの情報を踏まえた新規収載時及び改定時の薬価の在り方を検討すべきである。
(品目数の適正化・業界再編に向けた取組)
⚫ 以上の取組に併せて、少量多品目生産といった構造的課題を解消し、企業における品目ごとの生産能力を高める観点から、業界再編も
視野に入れつつ、品目数の適正化や、適正規模への生産能力の強化を進めることが必要である。
⚫ こうした観点から薬価の在り方を検討するとともに、他産業での業界再編に向けた取組も参考にしつつ、例えば、品目数の適正化に併
せた製造ラインの増設等への支援や税制上の優遇措置を検討するなど、政府において、ロードマップを策定した上で、期限を設けて集
中的な取組を行うべきである。
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