よむ、つかう、まなぶ。

MC plus(エムシープラス)は、診療報酬・介護報酬改定関連のニュース、

資料、研修などをパッケージした総合メディアです。


資料3 介護保険制度における福祉用具貸与・販売種目のあり方検討会 対応の方向性に関する取りまとめ(案) (13 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_36055.html
出典情報 介護保険制度における福祉用具貸与・販売種目のあり方検討会(第9回 10/30)《厚生労働省》
低解像度画像をダウンロード

資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。

2.福祉用具の貸与と販売のあり方等
2ー3.一部貸与種目・種類における貸与と販売の選択制の導入
(2)現状の課題と検討にあたっての視点


介護保険制度における福祉用具については、利用者の身体状況や要介護度の変化等に応じて、適時・適切な福祉用具
を利用者に提供できるよう、貸与を原則として、他人が使用したものを再利用することに心理的抵抗感が伴うもの、使
用によって形態・品質が変化し、再利用できないものは販売種目としている。この枠組み自体は制度施行時より変更が
なく、仮に貸与種目の購入を利用者が希望する場合は、現状においては保険給付の対象外となる。



現行制度では福祉用具の貸与期間について制限は設けられておらず、貸与期間が短期間であれば、販売よりも利用者
の負担を抑えることができる一方、貸与期間が長期間になれば、貸与価格の累計額が販売価格を上回る場合もある。一
部の貸与種目・種類は、過去の給付データ等より確認できる利用実態等を見ると、購入した方が負担が抑えられる者の
割合が相対的に高いため、福祉用具貸与と特定福祉用具販売の選択を可能とすることが合理的と考えられる。



しかしながら、利用者自らが身体状況の変化や用具の利用期間等を正しく予測することは困難なため、利用者が貸与
と販売を選択する際に、各種専門職による情報提供・連携が図られることや当該利用者の主治医等による医学的な見解
を十分に踏まえることが必要である。加えて、利用者の状態像等に近似する、過去の実績データを参照することも重要
であり、国において利用が長期化する利用者の状態像や条件をより詳細かつ分かりやすく提示していくことが必要であ
る。その上で、利用者が貸与と販売のメリットとデメリットを理解しつつ、最も適切な選択を行えるようにすることが
重要である。



福祉用具貸与は、提供した用具について、利用者等からの要請等に応じて、使用状況の確認、使用方法の指導・修理
等の実施が求められ、運営基準において貸与計画の実施状況の把握や計画の変更等(福祉用具の使用に関するモニタリ
ングやメンテナンス)を行うことが規定されているが、特定福祉用具販売についてはこうした規定がないため、購入し
た場合のモニタリングやメンテナンスのあり方についても検討が必要である。



特定福祉用具販売計画についても、利用目標を設定し、その内容を利用者に説明するという点においては、福祉用具
専門相談員の関与の上で行われており、特定福祉用具販売における目標の達成状況や安全な利用の確認のためにも、販
売後の状況確認が必要である。また、販売後の使用状況の確認やメンテナンスを適切に行うため、販売時に連絡先等を
利用者に伝えること等の対応も重要である。
12