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○個別事項(その22)について 総ー3 (16 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000212500_00236.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 総会(第576回 12/27)《厚生労働省》
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日本における手術関連事故事例
病院名

慈恵医科大学
青戸病院※1

術式

腹腔鏡下前立腺摘出術

開腹肝切除術

死亡者数(名)

事例概要

1

60歳の男性患者に対し、術中の輸血が適切に行われず、患者が脳死となり、1ヶ
月後に死亡。
手術に直接かかわった医師たちは、経験が不十分であり、指導者のいるところで
手術を実施すべきであった。止血に時間がかかり、出血が持続し、腹腔鏡下手術に
時間がかかっていたにも関わらず開腹手術に切り替える時期が遅れ、また、輸血の
時期が適切でなかったことによって患者の病態が悪化し、その後、脳死に至ったと
考えられる。
病院内での手術をバックアップする院内体制が十分に機能していなかった。

10

A医師による開腹肝切除術109例のうち、10例が死亡。28 例目までの死亡率は
17.9 % であった。
指導体制や管理体制が不十分であった可能性に加え、手術適応の判断基準の問
題、重症症例の人院が集中していたことによる術後管理に携わる人手不足等が
あったことが要因とされている。

8

A医師による腹腔鏡下肝切除術103例のうち、8例が死亡。14 例目までの死亡は4
事例で 、その時点での死亡率は 28.6 % であった。
指導体制や管理体制が不十分な状態で新規手術を導入すると、初期に死亡率が
高く、それが経験とともに漸減していくという “ ラーニングカープ ” が発生している。
実際に、内視鏡技術認定医が術者の一員として手術に深く関わったのは最初の2事
例のみであった 。指導体制や管理体制が十分であれば 、 初期の死亡事例を回避
できた可能性があったとされている 。

11

腹腔鏡下手術を受けた患者11名が術後短期間に相次いで死亡。
11事例について、術者は総計で4名。内3名はそれぞれ1事例を担当し、残る8事例
については、肝胆膵 を専門とする術者1名が担当していた。
事例の発生に際し、原因を究明した事例もあったものの、その他多くの事例につい
ては原因を究明し、再発防止に向けて、教訓を得ることの意義を認識し、意欲的な
取り組みを行うということがなかった。結果として、死亡事例が続いた。

群馬大学医学部
付属病院※2
腹腔鏡下肝切除術

千葉県
がんセンター※3

腹腔鏡下手術

出典:
※1 平成15年12月26日 青戸病院医療事故についての記者会見 理事長発言
※2 群馬大学医学部附属病院 医療事故調査委員会報告書
※3 千葉県がんセンター腹腔鏡下手術に係る第三者検証委員会報告書

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