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新興・再興感染症研究基盤創生事業の中間評価結果(案) (24 ページ)

公開元URL https://www.lifescience.mext.go.jp/2024/02/112060221.html
出典情報 科学技術・学術審議会 研究計画・評価分科会 ライフサイエンス委員会 (第112回 2/16)《文部科学省》
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3.評価結果
(1)課題の進捗状況
本事業は、海外及び国内の感染症研究拠点等の研究基盤を強化・充実させるとともに、
これらの拠点と国内外の大学・研究機関をつなぐ感染症研究ネットワークを展開し、我が
国における新興・再興感染症制御に資する基礎的研究の推進と研究活動を通じた人材育成
の推進を目的として実施している。


海外拠点研究領域
研究開始の令和2年4月以降、12 課題採択している。新型コロナウイルス感染症(COVID19)のグローバルな感染拡大の影響が全海外研究拠点に及び、大半の拠点では、拠点常駐
研究者が一時的に日本への引き揚げを余儀なくされた(タイ及びベトナムの2拠点のみ、
現地常駐による研究継続)。研究者の帰国後も、日本国内の大学から、現地拠点に対するバ
ックアップ体制を整備して、現地のカウンターパートの共同研究者や拠点雇用の研究者と
定期的な WEB 会議によるディスカッションを行った。WEB 会議では、現地カウンターパート
の現況や COVID-19 の流行状況などの情報共有、研究の進捗状況の把握や研究計画の方針、
現地の研究協力機関との連絡調整、現地官庁への申請状況、研究機器・消耗品類の調達や
フィールド研究再開に向けての準備(安全管理に配慮した研究プロトコルの更新等)等、
研究計画の円滑な遂行に努め、いずれの研究課題においても研究計画の大幅な遅延や中止
はなく、概ね当初の計画通りに進捗している。
また、現地のカウンターパートからの要請により、ウイルスの分離や流行株の遺伝子解
析、診断法の開発及び抗体診断系の開発・社会実装に協力した事例(ベトナム拠点)、COVID19 診断業務の際に研究施設の活用に応えた事例(ザンビア拠点)もあり、現地との信頼関
係の一層の緊密化に繋がった。令和3年度以降は、徐々に航空便の運航が復活して、現地
国への渡航も解禁され、研究者の常駐や短期渡航が復活した。


BSL4 拠点形成研究
BSL4 施設の活用のための人材育成の基盤構築がなされ、またエボラウイルス、ラッサウ
イルスをターゲットとして、ウイルス増殖機構の解明、更には化合物のスクリーニングを
行い治療薬候補となるヒット化合物を得るといった成果を挙げている。


海外拠点活用研究領域
海外拠点活用研究領域は「感染症研究の推進の在り方に関する検討会」(令和元年6月)
で推進すべき研究として報告された「海外研究拠点を活用した研究機会の拡充等」を具体
化するため、令和2年に、海外研究拠点を運営する大学以外の国内大学・研究機関に所属
する研究者が感染症流行地で得られる検体や臨床情報等を活用する研究領域として新たに
立ち上がった。以後、令和5年までの間に幅広い感染症の基礎的な研究課題を 40 課題支援
した。研究者は、海外研究拠点や現地カウンターパートとの連携による現地国での患者検
体や健常者検体の収集や、基幹病院の臨床データの入手により、感染症流行地以外では実

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