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新興・再興感染症研究基盤創生事業の中間評価結果(案) (25 ページ)

公開元URL https://www.lifescience.mext.go.jp/2024/02/112060221.html
出典情報 科学技術・学術審議会 研究計画・評価分科会 ライフサイエンス委員会 (第112回 2/16)《文部科学省》
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施できない質の高い疫学研究による感染症の発生・流行のメカニズム解析、感染症制御の
研究、媒介蚊の採取や解析、複数拠点にまたがる伝播様式解析及び変異株の流行動態等、
多岐に亘る研究により成果を挙げた。また、海外研究拠点側も斬新な研究手法やデータ解
析に触れ、リソースや経験の共有による相乗効果がもたらされ、相互の人脈形成や将来グ
ローバルな研究フィールドで活躍する人材が育成された。


多分野融合研究領域
多分野融合研究領域では、生物学を中心とした狭義の感染症研究に留まらず、臨床医学、
工学、計算科学、AI 等の多くの分野との融合研究を目指す研究課題を推進し、多くの革新
的な成果を得た。令和2年度から令和5年度まで支援を行ったのべ 65 課題であった。本領
域の公募においては「若手枠」を設け、次世代の感染症研究を担う 30 代、40 代の研究者が
代表を務める新規課題への支援を多く促進した。人材育成の観点からは、上記の若手研究
者を含めた研究代表者及びその分担者の昇格等のキャリア形成が促されるという成果が得
られた。また、外部研究機関との連携については、追加予算の措置や国外の研究機関への
交流訪問の支援といった機会を設け、国内外の先進的な研究機関との間にいくつかの共同
研究計画が成立した。
(2)各観点の再評価
<必要性>
評価項目

評価基準

国 費 を 用 い た 研 究開
発としての意義(国や
社 会 の ニ ー ズ へ の適
合性等)

健康・医療戦略、医療分野研究開発推
定性的

評価項目・評価
基準の適用時期

前・中

進計画、国際的に脅威となる感染症対
策の強化のための国際連携等に関する
基本戦略等の政府方針に合致するか。

公衆衛生状況のよい我が国において、新興・再興感染症が他国に先駆けて発生しそれが
大きな流行となる可能性は他国に比べ大きくはない。これまでの歴史を顧みても、多くの
場合、新興・再興感染症が日本国外において発生、流行を引き起こし、我が国へは輸入感染
症として侵入する可能性が予想される。したがって、新興・再興感染症や国外において多
数の患者発生が見られる感染症について、現地でなくては得られない情報や検体へのアク
セス、現地のカウンターパートと協力して研究することで得られる科学的成果及び国際的
な交流や人材育成は、我が国における感染症対策において必須なものである。そのために
は、各海外研究拠点に対する現地国側の信頼の構築・維持が重要である。
新型コロナウイルス感染症のパンデミックにより、我が国と現地国間の研究者等の往来
は著しく制限された。一方、現地カウンターパートと患者検体や臨床情報を活用した共同
研究を通じて、各海外研究拠点と現地カウンターパートとの関係は現在も変わらず維持さ
れており、今般研究活動が再開されていることは、過去長い年月をかけて築き上げてきた
結びつきが非常に強固であることを明確に示しているといえる。特に、近年、各海外研究
拠点が現地国政府、行政から受ける期待・信頼感は非常に大きくなっており、各海外研究
拠点が我が国のみならず現地国の感染症対策に占める役割も大きくなっていると言え、各

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