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ゲノム医療実現バイオバンク利活用プログラム(B-cure)の中間評価結果(案) (13 ページ)

公開元URL https://www.lifescience.mext.go.jp/2024/02/112060221.html
出典情報 科学技術・学術審議会 研究計画・評価分科会 ライフサイエンス委員会 (第112回 2/16)《文部科学省》
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①これまでの研究状況
(ⅰ)東北メディカル・メガバンク計画
東日本大震災を契機に平成 23 年度から開始した「東北メディカル・メガバンク計画」
の第3段階(令和3年度~令和7年度)では、我が国の個別化医療・予防等の次世代医
療の実現に資する一般住民ゲノムコホート・バイオバンクとして、東北メディカル・メ
ガバンク機構(以下、「ToMMo」)及びいわて東北メディカル・メガバンク機構(以下、
「IMM」)において以下の取組を実施している。
・コホート調査
TMM 計画では、宮城県及び岩手県の成人から成る地域住民コホート(約8万人)と、
妊婦を中心に、子・親・祖父母の三世代から成る三世代コホート(約7万人)を設立・
運営している。長期的な健康状態の推移を把握するため、これらのコホート参加者に対
して、郵送等による追跡調査、及び来所による詳細調査を実施している。追跡調査で
は、調査票調査に基づき生活習慣や病歴などの情報を収集するとともに、医療機関の診
療情報をはじめ、がん登録や難病登録情報、住民基本台帳情報などの公的情報を継続的
に収集している。詳細調査は、原則 5 年間に 1 回の来所とし、身体機能、循環器・呼吸
器機能、認知機能、頭部 MRI データなど、高密度・高精度の情報を収集している。コホ
ート調査の効率化に向け、ToMMo では、コホート参加者向けに、健康調査の結果の閲覧
や調査票への回答などが可能な健康情報記録アプリ「マイ ToMMo」を運用している。
・複合バイオバンクの整備と充実
各種健康情報とゲノム等の解析情報を複合させた複合バイオバンクとして、コホー
ト調査参加者の生体試料のほか、解析済みのゲノム・オミックス情報などのデータを蓄
積し、積極的な分譲を進めている。令和5年8月時点の累計で、DNA 約 29 万検体、血
漿約8万検体、血清約7万検体、健康情報・ゲノム情報約 675 万件が、アカデミア・民
間企業に利用されている。また、TMM 計画の試料・情報を用いた研究などの成果論文は
令和5年 10 月時点の累計で約 980 本が掲載されている。健康情報及び全ゲノム配列情
報を含む生体試料の解析情報の項目、統計量、分布等は、
「東北メディカル・メガバン
ク統合データベース dbTMM カタログ」で閲覧・検索可能であり、利用ニーズに応じて統
合データベースの拡充を実施している。また、ゲノム・オミックス解析情報について
は、
「日本人多層オミックス参照パネル(jMorp)」に収載し、個人識別性のない頻度情
報等にして公開している。
・試料と情報の利活用促進
企業による利活用促進に向け、ToMMo では令和4年度から産学連携推進センターを
設置し、研究計画の立案から分譲手続き、共同研究契約までを組織的にサポートする体
制を構築している。また、ToMMo では、製薬企業5社の参画により令和3年3月に設立
した「全ゲノム情報と医療・健康情報の統合解析コンソーシアム」を通じて総計 10 万
人分の全ゲノム解析データを構築中であり、令和5年6月時点で 6.9 万人分の全ゲノ
ム情報の解析を終了し、解析データをもとにした日本人全ゲノムリファレンスパネル
を順次 jMorp で公開している。
(ⅱ)ゲノム研究バイオバンク
バイオバンク・ジャパンにおいて、多様な疾患、品質及び量を備えた生体試料とそ

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