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ゲノム医療実現バイオバンク利活用プログラム(B-cure)の中間評価結果(案) (14 ページ)

公開元URL https://www.lifescience.mext.go.jp/2024/02/112060221.html
出典情報 科学技術・学術審議会 研究計画・評価分科会 ライフサイエンス委員会 (第112回 2/16)《文部科学省》
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の解析データ並びに精度の高い医療情報を有する疾患バイオバンクを整備・運用して
いる。具体的には以下の取組を実施している。
・バイオバンク運営
12 医療機関の協力により、51 疾患を対象に 27 万人、44 万症例の試料・臨床情報を
収集・保管・提供している。令和5年 11 月末時点の累計で、DNA 約 48 万検体、血清約
11 万検体、臨床情報・ゲノム情報約 650 万件がアカデミア・民間企業に利用されてい
る。また、令和4年度末までに、約 24 万人分の SNP アレイ、約 1 万人分の全ゲノム解
析、約 4 千人分のメタボローム解析を実施し、NBDC ヒトデータベースや AMED ゲノム制
限共有データベース(以下、「AGD」)に登録している。BBJ の試料・情報を用いた研究
などの成果論文は、同時点の累計で約 600 本が掲載されている。
・産学連携
ナイチンゲールヘルスジャパン株式会社と共同で約9万人分の大規模血清メタボロ
ーム解析を実施している。この他、製薬企業との連携による疾患研究や、IT 企業との
連携による AI を活用した多遺伝子リスクスコア(以下、
「PRS(Polygenic Risk Score)」)
モデルの構築など、民間企業との共同研究を積極的に実施している。
・双方向性バイオバンクの構築
個人の意思とプライバシーに配慮し、即時対応も可能な電磁的手法による再同意・
再連絡・研究成果の周知、個人の試料・情報の利用状況などを開示可能な、研究参加者、
医療施設、BBJ 間の双方向システムを構築することで、利活用環境の整備を行っている。
(ⅲ)ゲノム医療実現推進プラットフォーム
a. 先端ゲノム研究開発(GRIFIN)
複数の遺伝子多型が相互に関係したり、環境等の影響を受けたりするなど、多因子
が関わりうる一般的な疾患(多因子疾患)を対象に、ゲノム情報に基づく正確な診断法
の確立や治療法の選択、PRS を含む疾病発症リスクの予測法や予防法の確立などの国民
の健康増進に資する公募型の研究開発を実施している。あわせて、これらの研究の推進
に貢献する革新的な基盤技術開発や、若手枠の設定による本分野の若手研究者の育成
を行っている(採択課題については別添資料参照)。これまでの取組によって、疾患の
遺伝的背景の解明や、治療ターゲット遺伝子の発見、高精度なゲノム変異検出技術の開
発などの成果が得られている。また、令和5年度、ゲノム研究を創薬等の出口に繋げる
ため、マルチオミックス情報や臨床・画像情報、細胞レベルでの生命活動の時間的・空
間的変動にも着目し、異分野の研究者が連携した研究開発を調整費により支援してい
る。
b. ゲノム研究プラットフォーム利活用システム
バイオバンクの利活用の促進のため、国内9機関 14 のバイオバンクが加入するバイ
オバンク・ネットワークを構築し、生体試料や解析情報の有無を一括手元で検索するこ
とを可能とした「バイオバンク横断検索システム」を運用するとともに、試料・情報の
分譲申請に必要なサポートや、申請フローの共通化等を実施している。令和5年8月時
点で、協力者約 54 万人、生体試料約 142 万検体、解析情報約 32 万件の検索・利用申
請が可能となっており、令和3年度・令和4年度の提供試料数は計 38 万、提供解析情

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