議案資料４−１１
デジタル社会の実現に向けた提言
～ 誰一人取り残されない、人に優しいデジタル化のために ～

国においては、デジタル社会の実現に向けて、デジタル庁をはじめ、各府省庁におい
て、アナログ規制の点検・見直し等の構造改革の推進や、デジタルの力を活用し、地方
の社会課題解決や魅力向上を目指す、デジタル田園都市国家構想の実現に向けた様々な
取組が進められている。
このうち、構造改革については、「デジタル規制改革推進の一括法」により、デジタ
ル技術の効果的な活用のための規制の見直しが推進され、デジタル田園都市国家構想の
実現に向けては、ハード・ソフトのデジタル基盤整備や人材の育成・確保等の取組が進
められるとともに、デジタル田園都市国家構想交付金等による分野横断的な支援の実施
により、地方におけるデジタル実装の取組が広がるなど、徐々にその成果が現れている。
また、「生成ＡＩ」技術の進展等、ＡＩの急速な進歩や普及により、ＡＩの活用を通
じた新しい価値の創出への期待が高まる一方で、社会に及ぼすリスクへの懸念も高まっ
ており、国においては、ＡＩの活用に向けて、「ＡＩ事業者ガイドライン（１．０版）」
を策定し、ＡＩガバナンスの統一的な指針を示すともに、ＡＩに関する国際的なルール
作りを進めている。
これらに加え、国においては、急激な人口減少社会への対応として、デジタル行財政
改革会議のもと、「デジタル行財政改革とりまとめ2024」「国・地方デジタル共通基盤
の整備・運用に関する基本方針」を決定し、デジタルを最大限に活用して公共サービス
等の維持・強化と地域経済の活性化を図り、社会変革を実現するとしている。
全ての国民や事業者がデジタル化の恩恵を享受するためには引き続き、デジタル田園
都市国家構想や構造改革等の取組の深化、加速化を図り、ＡＩなどの新たな課題に適切
に対応していくことが必要であり、国、地方を挙げた取組を速やかに実施していかなけ
ればならない。
全国知事会としては、こうした国の動きに即応し、４７都道府県が一致団結して、デ
ジタル庁をはじめとする国の機関や市町村、民間等と連携し、想いも一つにしながら、
「誰一人取り残されない、人に優しいデジタル化」を、スピード感を持って進め、全て
の国民にデジタル化の恩恵が行き渡り、国民一人ひとりが自らの価値観やライフスタイ
ルに合ったサービスを選択し、多様な幸せを実現できる社会の実現を目指して、全力で
取り組んでいく決意である。
ついては、政府におかれては、こうしたデジタル化の推進に向けて、我々が重視する
以下の項目に適切かつ迅速に対応されるよう、ここに提言する。

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