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総-3-1最適使用推進ガイドライン ドナネマブ(遺伝子組換え) (3 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_45183.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 総会(第598回 11/13)《厚生労働省》
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1.はじめに
医薬品の有効性・安全性の確保のためには、添付文書等に基づいた適正な使用が求めら
れる。さらに、近年の科学技術の進歩により、抗体医薬品等の革新的な新規作用機序を有す
る医薬品が承認される中で、これらの医薬品を真に必要とする患者に適切に提供することが
喫緊の課題となっており、経済財政運営と改革の基本方針 2016(平成 28 年6月2日閣議決
定)においても、革新的医薬品等の使用の最適化推進を図ることとされている。
新規作用機序を有する医薬品は、薬理作用や安全性プロファイルが既存の医薬品と明ら
かに異なることがある。このため、有効性及び安全性に関する情報が十分蓄積されるまでの間、
当該医薬品の恩恵を強く受けることが期待される患者に対して使用するとともに、副作用が発
現した際に必要な対応をとることが可能な一定の要件を満たす医療機関で使用することが重
要である。
また、認知症については、認知症施策推進大綱(令和元年6月)に基づき、認知症の発症
を遅らせ、認知症になっても希望を持って日常生活を過ごせる社会を目指し、認知症の人や
家族の視点を重視しながら「共生」と「予防」を車の両輪として施策を推進してきたところである。
さらに、共生社会の実現を推進するための認知症基本法(令和5年6月成立、令和6年1月施
行)に基づき、今後、認知症施策推進基本計画等を策定し、認知症の人が尊厳を保持しつつ
希望を持って暮らすことができるよう、認知症施策を総合的かつ計画的に推進することとなる。
本剤は N3pG Aβ(N末端第3残基においてピログルタミル化された Aβ)を標的とする抗体
医薬品であり、既存の医薬品と治療における位置づけ、薬理作用、安全性プロファイル等が
異なることから、適切な患者選択や投与判断、重篤な副作用発現の際の迅速な安全対策等を
確保した上で、最適な薬物療法を提供できるように進めていくことが重要である。
したがって、本ガイドラインでは、開発段階やこれまでに得られている医学薬学的・科学的
見地に基づき、以下の医薬品の最適な使用を推進する観点から必要な要件、考え方及び留
意事項を示す。
なお、本ガイドラインは、独立行政法人医薬品医療機器総合機構、一般社団法人日本神
経学会、一般社団法人日本神経治療学会、公益社団法人日本精神神経学会、一般社団法
人日本認知症学会、一般社団法人日本老年医学会、公益社団法人日本老年精神医学会及
び一般社団法人日本脳卒中学会の協力のもと作成した。
対 象 と な る 医 薬 品:ドナネマブ(遺伝子組換え)
対象となる効能又は効果 :アルツハイマー病による軽度認知障害及び軽度の認知症の進行
抑制
対象となる用法及び用量:通常、成人にはドナネマブ(遺伝子組換え)として1回 700 mg を 4
週間隔で3回、その後は1回 1400 mg を4週間隔で、少なくとも 30
分かけて点滴静注する。
製 造 販 売 業 者:日本イーライリリー株式会社

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