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参考資料1 岡村班 総合研究報告書_2019~2021 抜粋 (14 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_26370.html
出典情報 第4期特定健診・特定保健指導の見直しに関する検討会 健康増進に係る科学的な知見を踏まえた技術的事項に関するワーキング・グループ(第3回 6/22)《厚生労働省》
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で客観的指標によるセルフモニタリングと

なされたことにより、このカテゴリに属す

して有用と考えられ、健康管理制度の一環

る者の循環器疾患の発症リスクがどの程度

として導入可能と考えられた。

異なるのかをコホート研究の解析で明らか

⑤ NDB(National Data Base)を用いた健診

にした。新しい血圧分類に変更することに

の評価

より「正常高値」該当者は 7-9 ポイント増

特定健診の 5 年間の受診回数と健診受診

加したが、130/80 以上における循環器疾患

後の循環器疾患の傷病名を伴う新規の入院

リスクの上昇は血圧値 130-139/85-89 と同

発生との関連を検討した。保険種別(国民

程度であった。

健康保険:市町村国保 / 国保組合、組合管

また高島コホート研究(約 4000 人)にお

轄健康保険、共済組合)に見ると、国民健

いて上腕-足首間脈波伝播速度(baPWV)と

康保険や国保組合では受診回数が多いほど

その後の循環器疾患発症との関連について

入院率が低い傾向を認めたが、被用者保険

解析を行った。循環器疾患危険因子を調整

では関連を認めなかった。これらの保険の

しても、baPWV 高値群(18m/sec 以上)は

被保険者は特定健診が他法優先原則により

baPWV 低値群(18m/sec 未満)と比較して、

労働安全衛生法(労安法)の定期健康診断

有意に循環器疾患発症のハザード比が上昇

として実施されており、そもそも労安法は

した。
さらに 1000 人年あたりの年齢調整後

健診の実施について強い強制力を持ってい

の循環器疾患発症率は baPWV 低値群が男

る。そのため被用者保険において健診受診

性 2.6、女性 1.0 に対して、baPWV 高値群

回数を曝露要因とすることは妥当でないと

で男女ともに高い値を示した。さらに非肥

考えられた。健診受診回数と循環器系の入

満者では危険因子が1つ以上かつ PWV 高

院の関連について検討する際には、受診を

値群(18m/sec 以上)で将来の循環器疾患発

決定している要因や受診後の変化を考慮し

症のハザード比が有意に高くさらに他の危

た検討が必要であり、服薬者を除外した解

険因子の個数が 1 個では 4.2、2 個では 4.4

析、労働安全衛生法による強制力(保険種

であった。また非肥満かつ危険因子が 1 個

別、被保険者本人か扶養 家族か)を考慮し

以上かつ baPWV 高値群の循環器疾患の年

た解析、健康志向(行動変容ステージに関

齢調整発症率は、男性が 7.2、女性が 4.6 で

する質問票)による層別化などが必要であ

あり、肥満者の男性 3.8、女性 1.4 と比較し

ろう。また健診受診後、特に保健指導や医

て高い発症率を示した。また非肥満者かつ

療機関受診対象であった者のその後の変化

喫煙者あるいは血圧高値者に baPWV を追

によるアウトカムへの影響も検証する必要

加で実施すると、メタボリックシンドロー

がある。

ム対策から漏れている将来の循環器疾患発
症リスクが高かった。

(研究分担者分)

磯は、CIRCS 研究において、高感度 CRP

三浦は、高血圧治療ガイドライン 2019

と循環器疾患発症リスクとの関連について

での「正常高値」の基準値変更

の層別化分析を行ったところ、高感度 CRP

(130-139/85-89 から 130-139/80-89 へ)が

と虚血性心疾患との関連については高血圧

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