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参考資料1 岡村班 総合研究報告書_2019~2021 抜粋 (4 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_26370.html
出典情報 第4期特定健診・特定保健指導の見直しに関する検討会 健康増進に係る科学的な知見を踏まえた技術的事項に関するワーキング・グループ(第3回 6/22)《厚生労働省》
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Ⅰ.はじめに
特定健診・特定保健指導の実施は、高齢者の医療の確保に関する法律に基づいて保険
者の義務となっている。またこの制度はメタボリックシンドロームに着目して実施されるこ
とになっている。この制度は、全保険者に義務化されているため対象年齢の全国民に影響を与え
る制度である。特定健診制度より前の老人保健法「基本健康診査」の時代には、健康相談
や健康教育は健診の事後対応のような位置付けであったのに対して、現在はむしろ特定保
健指導の階層化を行うための手段として特定健診が位置づけられているとも言える。
現状の第三期特定健診・特定保健指導の見直しにあたっては、
「将来の脳・心血管イ
ベントや腎不全の予防」が特定健診・特定保健指導の大きな目的の一つであることが
確認された。それに合わせて特に詳細な健診項目の追加や運用の見直しが行われ、保
健指導の実施手順も改正された。しかし、前回の改訂から 4 年が経過し、その間に関
連する診療ガイドラインの改訂や新しいエビデンスの公表等も行われた。
また 2021 年
12 月には、厚生労働省に第4期特定健診・特定保健指導の見直しに関する検討会が設
置され、2024 年度からの特定健診・特定保健指導の改訂に向けての議論が開始されて
いる。
本研究は、今後の健康診査・保健指導における健診項目等の必要性、妥当性の検証、
及び地域における健診実施体制についての検証を進めるために開始された。本研究は、
第三期の見直しの際にエビデンスを提供した平成 25-27 年度厚生労働科学研究(研究
代表者:永井良三自治医科大学学長)の後継班として開始され、関連臨床学会の理事
等を務めている公衆衛生学、疫学の専門家、さらに産業医学、医療政策学、医療経済
学、公衆衛生看護学、栄養学など各分野の専門家も参画し、最新のエビデンスに基づ
いた検討を進めた。
本研究の結果、現状の特定健診項目や検査手技の有用性が改めて明らかにできたと同
時に、今後、改善すべき方向性も示すことができた。本研究により、全国民を対象とし
た持続可能な健診制度の基礎となる最新の科学的なエビデンスを提示できたと考えてい
る。

研究代表者
慶應義塾大学医学部衛生学公衆衛生学
教授

岡村 智教

令和 4 年(2022 年)3 月

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