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03【資料1】新型コロナワクチンの接種について (16 ページ)
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公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_27963.html |
出典情報 | 厚生科学審議会 予防接種・ワクチン分科会(第37回 9/14)《厚生労働省》 |
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2.本日の論点:【1】オミクロン株対応ワクチンの接種について
(1)有効性及び安全性について
モデルナ社製2価のオミクロン株対応ワクチンの有効性(審査報告書)
PMDAは、審査報告書において、モデルナ社の2価のオミクロン株対応ワクチンは、オミクロン株に対して、
・一定の重症化予防効果が期待でき、
・特に発症予防効果について、従来型ワクチンと比較して、効果が高い可能性がある、
と判断している。
モデルナ社臨床試験(PMDA提出資料)
モデルナ社の説明(抜粋・要約) :
第Ⅱ/Ⅲ相試験(mRNA-1273-P205試験)のパートF, Gの成績が提出された。
免疫原性の主要評価項目は、オミクロン株BA.1系統に対する中和抗体のGMR※1(2
価(起源/オミクロン)ワクチン/1価(起源)ワクチン)及び抗体応答率(初回免
疫前の中和抗体価(LLOQ※2未満の場合はLLOQ)から4倍以上上昇した被験者の割
合 )の差(2価ワクチン-1価ワクチン)並びに起原株に対する中和抗体のGMR(2
価ワクチン/1価ワクチン)とされた。
オミクロン株BA.1系統に対する中和抗体のGMRは1.745と想定を上回る値が得ら
れ、1価ワクチンに対する2価ワクチンの優越性についても示されたことから、
mRNA-1274.214が1価ワクチンよりも優れた抗体応答を誘発することが確認された
ものと判断する。2回目追加接種前のSARS-CoV-2検査結果を問わない集団における
中和抗体価の結果は主要な解析対象集団(PPSI-Neg)での結果と同様であった。
PMDAの判断(抜粋・要約):
P205試験パートGの主要評価項目について、事前に規定されたすべての非劣性の要
件に加え、オミクロン株BA.1系統に対するGMRの優越性の要件を満たしたことを踏
まえて、1価ワクチンに対する2価ワクチンの、オミクロン株BA.1系統に対する抗体
応答の優越性及び起源株に対する抗体応答の非劣性が示されたと判断することは可
能である。また、探索的な検討結果であるものの、オミクロン株BA.4/5系統に対す
る中和抗体の検討結果についても、1価(起源)ワクチン接種と比較して2価ワクチ
ン接種により高い抗体応答を示す結果が得られている。SARS-CoV-2ワクチン接種
後の中和抗体価とCOVID-19発症予防効果との相関性が報告されており※3、1価ワク
チンの追加接種後の、オミクロン株によるCOVID-19の症候性疾患及び重症疾患に
対する効果に関する報告を踏まえると※4、2価ワクチンの追加接種により一定の発症
予防効果及び重症化予防効果は期待でき、さらに、オミクロン株によるCOVID-19
の発症予防効果の改善が期待できる可能性はある。
※1 GMR:geometric mean ratio(幾何平均比) ※2 LLOQ:Lower limit of quantification(定量下限)
※3 Khoury D, Cromer D, Reynaldi A, et al. Neutralizing antibody levels are highly predictive of immune protection from symptomatic SARS-CoV-2 infection. Nature Med. 2021 May 17; 27: 1205-121116
※4 Link-Gelles, et al. COVID-19 Vaccine Effectiveness during Omicron. ACIP (Apr/20/2022).
(1)有効性及び安全性について
モデルナ社製2価のオミクロン株対応ワクチンの有効性(審査報告書)
PMDAは、審査報告書において、モデルナ社の2価のオミクロン株対応ワクチンは、オミクロン株に対して、
・一定の重症化予防効果が期待でき、
・特に発症予防効果について、従来型ワクチンと比較して、効果が高い可能性がある、
と判断している。
モデルナ社臨床試験(PMDA提出資料)
モデルナ社の説明(抜粋・要約) :
第Ⅱ/Ⅲ相試験(mRNA-1273-P205試験)のパートF, Gの成績が提出された。
免疫原性の主要評価項目は、オミクロン株BA.1系統に対する中和抗体のGMR※1(2
価(起源/オミクロン)ワクチン/1価(起源)ワクチン)及び抗体応答率(初回免
疫前の中和抗体価(LLOQ※2未満の場合はLLOQ)から4倍以上上昇した被験者の割
合 )の差(2価ワクチン-1価ワクチン)並びに起原株に対する中和抗体のGMR(2
価ワクチン/1価ワクチン)とされた。
オミクロン株BA.1系統に対する中和抗体のGMRは1.745と想定を上回る値が得ら
れ、1価ワクチンに対する2価ワクチンの優越性についても示されたことから、
mRNA-1274.214が1価ワクチンよりも優れた抗体応答を誘発することが確認された
ものと判断する。2回目追加接種前のSARS-CoV-2検査結果を問わない集団における
中和抗体価の結果は主要な解析対象集団(PPSI-Neg)での結果と同様であった。
PMDAの判断(抜粋・要約):
P205試験パートGの主要評価項目について、事前に規定されたすべての非劣性の要
件に加え、オミクロン株BA.1系統に対するGMRの優越性の要件を満たしたことを踏
まえて、1価ワクチンに対する2価ワクチンの、オミクロン株BA.1系統に対する抗体
応答の優越性及び起源株に対する抗体応答の非劣性が示されたと判断することは可
能である。また、探索的な検討結果であるものの、オミクロン株BA.4/5系統に対す
る中和抗体の検討結果についても、1価(起源)ワクチン接種と比較して2価ワクチ
ン接種により高い抗体応答を示す結果が得られている。SARS-CoV-2ワクチン接種
後の中和抗体価とCOVID-19発症予防効果との相関性が報告されており※3、1価ワク
チンの追加接種後の、オミクロン株によるCOVID-19の症候性疾患及び重症疾患に
対する効果に関する報告を踏まえると※4、2価ワクチンの追加接種により一定の発症
予防効果及び重症化予防効果は期待でき、さらに、オミクロン株によるCOVID-19
の発症予防効果の改善が期待できる可能性はある。
※1 GMR:geometric mean ratio(幾何平均比) ※2 LLOQ:Lower limit of quantification(定量下限)
※3 Khoury D, Cromer D, Reynaldi A, et al. Neutralizing antibody levels are highly predictive of immune protection from symptomatic SARS-CoV-2 infection. Nature Med. 2021 May 17; 27: 1205-121116
※4 Link-Gelles, et al. COVID-19 Vaccine Effectiveness during Omicron. ACIP (Apr/20/2022).