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資料4-1 精製下垂体性性腺刺激ホルモン (12 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000198856_00022.html |
出典情報 | 医薬・生活衛生局が実施する検討会 医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議(第50回 1/26)《厚生労働省》 |
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国内公表文献においては、本薬投与後の有害事象の詳細が記載された報告はなかった。
2)開発要請を受けた企業が収集した国内副作用報告の状況
収集された国内副作用報告は以下のとおりであり、添付文書で注意喚起されている OHSS
に関する事象が大半を占めた。添付文書で注意喚起されていない事象も認められたが、い
ずれも 1 例のみの報告であり本薬投与との因果関係を判断するための情報も不足している
ことから、現時点で追加の注意喚起は必要ないと開発要請を受けた企業は判断している。
フォリルモン P 注を ART における COS に使用した際の重篤な副作用は 16 例で 18 件報
告されており(2021 年 8 月 31 日時点)
、その内訳は表 2 のとおりであった。転帰は、不明
2 件(OHSS 及び奇異性症候群各 1 件)を除き、回復又は軽快であり、死亡は認められなか
った。
表2
フォリルモン P 注の国内副作用報告における重篤な副作用の内訳
副作用名(PT)
卵巣過剰刺激症候群
奇異性塞栓症、胸水
件数
16
各1
uFSH 注用「あすか」を ART における COS に使用した際の重篤な副作用は 29 例で 38 件
報告されており(2021 年 10 月 31 日時点)、その内訳は表 3 のとおりであった。転帰は、不
明 10 件(OHSS 5 件、卵巣腫大 2 件、ベックウィズ・ヴィーデマン症候群、子宮付属器捻
転及び異所性妊娠各 1 件)を除き、回復又は軽快であり、死亡は認められなかった。
表3
uFSH 注用「あすか」の国内副作用報告における重篤な副作用の内訳
副作用名(PT)
卵巣過剰刺激症候群
子宮付属器捻転、卵巣腫大
ベックウィズ・ヴィーデマン症候群、異所性妊娠、急性腎障害、胸水、静脈血栓症、脳梗塞、腹
水、卵巣出血
旧販売名の製品(ゴナピュール注用)も含めて集計している。
件数
24
各3
各1
以上より、検討会議は以下のように考える。
国内の使用実態下で報告された重篤な副作用のうち、主な事象は海外臨床試験でも認め
られていた OHSS に関連する事象であった。OHSS は、卵巣茎捻転や血栓症を伴うことも
あり、ART において発現に注意すべき有害事象であることが本邦の医療現場で広く知られ
ている。OHSS の発現については、既承認の適応での使用において既に注意喚起されてい
ることに加えて、ガイドライン等で OHSS のリスク因子やリスクの回避方法、発現時の対
処方法等が示されており、COS 中の経腟超音波検査や血清エストラジオール値検査等によ
るモニタリングといった方策も含め本邦の医療現場で定着している 2)29)30)。これらの方策
を講じることで、本邦において本薬を ART における COS に用いた際の OHSS 及びその関
連事象については重大な問題とならない程度に管理可能と判断する。また、報告された
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2)開発要請を受けた企業が収集した国内副作用報告の状況
収集された国内副作用報告は以下のとおりであり、添付文書で注意喚起されている OHSS
に関する事象が大半を占めた。添付文書で注意喚起されていない事象も認められたが、い
ずれも 1 例のみの報告であり本薬投与との因果関係を判断するための情報も不足している
ことから、現時点で追加の注意喚起は必要ないと開発要請を受けた企業は判断している。
フォリルモン P 注を ART における COS に使用した際の重篤な副作用は 16 例で 18 件報
告されており(2021 年 8 月 31 日時点)
、その内訳は表 2 のとおりであった。転帰は、不明
2 件(OHSS 及び奇異性症候群各 1 件)を除き、回復又は軽快であり、死亡は認められなか
った。
表2
フォリルモン P 注の国内副作用報告における重篤な副作用の内訳
副作用名(PT)
卵巣過剰刺激症候群
奇異性塞栓症、胸水
件数
16
各1
uFSH 注用「あすか」を ART における COS に使用した際の重篤な副作用は 29 例で 38 件
報告されており(2021 年 10 月 31 日時点)、その内訳は表 3 のとおりであった。転帰は、不
明 10 件(OHSS 5 件、卵巣腫大 2 件、ベックウィズ・ヴィーデマン症候群、子宮付属器捻
転及び異所性妊娠各 1 件)を除き、回復又は軽快であり、死亡は認められなかった。
表3
uFSH 注用「あすか」の国内副作用報告における重篤な副作用の内訳
副作用名(PT)
卵巣過剰刺激症候群
子宮付属器捻転、卵巣腫大
ベックウィズ・ヴィーデマン症候群、異所性妊娠、急性腎障害、胸水、静脈血栓症、脳梗塞、腹
水、卵巣出血
旧販売名の製品(ゴナピュール注用)も含めて集計している。
件数
24
各3
各1
以上より、検討会議は以下のように考える。
国内の使用実態下で報告された重篤な副作用のうち、主な事象は海外臨床試験でも認め
られていた OHSS に関連する事象であった。OHSS は、卵巣茎捻転や血栓症を伴うことも
あり、ART において発現に注意すべき有害事象であることが本邦の医療現場で広く知られ
ている。OHSS の発現については、既承認の適応での使用において既に注意喚起されてい
ることに加えて、ガイドライン等で OHSS のリスク因子やリスクの回避方法、発現時の対
処方法等が示されており、COS 中の経腟超音波検査や血清エストラジオール値検査等によ
るモニタリングといった方策も含め本邦の医療現場で定着している 2)29)30)。これらの方策
を講じることで、本邦において本薬を ART における COS に用いた際の OHSS 及びその関
連事象については重大な問題とならない程度に管理可能と判断する。また、報告された
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