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最終評価報告書 参考資料 (75 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_28410.html
出典情報 健康日本21(第二次)最終評価報告書を公表します(10/11)《厚生労働省》
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総括

ー健診・検診分野ー

女子栄養大学
特任教授

津下 一代

健診・検診を起点とする
健康習慣・健康家族・健康長寿社会
年に一度、からだの声を聴く。健診は私たちの気づかない体の負担を教えてくれます。今の
ままでよさそうか、生活習慣を見直すべきか、それとも精密検査や治療が必要か。
「健診」
とは、
検査するだけでなく判定や情報提供も含めている概念です。さらに、数値の羅列ではわかりに
くい健診情報を紐解き、あなたの行動を後押しするのが保健指導。
「つつじ会」
は地域で活動す
る保健師が、生活の実情も踏まえ本音によりそう支援を長年続けていることが評価され、アワー
ドを受賞されました。
がん検診も重要です。厚生労働省は、早期発見し適切な治療を行うことで死亡率が減少する
科学的エビデンスのあるがんについて積極的な受診を進めています。胃、子宮、肺、乳腺、大
腸のがん検診は一定の年齢になったら必ず受診、自分の身を守ることが大切です。
これだけ大切な健診・検診なのに、保険者の悩みは受診率の問題です。とくに被扶養者は加入
者本人のように会社からの強制力が働きにくく、受診機会を設定しにくいこともあって、低迷が
続いています。アワード優秀賞の2団体は、夫や社長からのメッセージ、わかりやすい受診方
法や案内の工夫など、さまざまな手段を講じて成果を上げました。協会けんぽ、自治体、ショッ
ピングセンターが協力して、健診を受けやすくする試みも大切です。
「症状がないから受診しな
い」
のではなく
「症状がないからこそ健診受診が必要」
ということを丁寧に伝えていきたいですね。
健診の後には、その結果について関心を持てるようフォローを行うことも大切です。昨年の結
果と比べてみる、暮らし方の戦略を立ててみる、家族で作戦会議を開く、来年の健診を目標と
する、など健診を最大限に活用したいものです。血圧が二人とも高めになってきたので塩分を
控えようか、とか、腹囲が去年よりも大きくなってきた週に2回散歩を一緒にやろう!など。一
般的な情報よりも、自分の・家族のデータを素材にした学習は、健康リテラシーを高めるのには
最適でしょう。気づき・行動する人が増えることで、健康長寿社会への道が開けていきます。

参考資料3

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