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医療情報システムの安全管理に関するガイドライン第6.0版(令和5年5月)Q&A (93 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/0000516275_00006.html
出典情報 医療情報システムの安全管理に関するガイドライン 第6.0版(5/31)《厚生労働省》
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シス13章第⑤条
シQ-38 「ルータ等のネットワーク機器について、安全性が確認できる機器を利用す
ること。」とあるが、どのようなものが安全性が確認できる機器として考えられるのか。


安全性が確認できる機器としては、ISO/IEC 15408 で規定されるセキュリティター
ゲット又はそれに類するセキュリティ対策が規定された文書が本ガイドラインに適合し
ていることを確認できるものなどが挙げられますが、この規格で認証された機器を導入
することは必須ではありません。このガイドラインが求める安全対策のための要求事項
を、導入を検討している機器ベンダに示して、回答を求めてください。満足する回答が
得られれば、安全性が確認された機器と判断していただいて結構です。
また、
「ルータ等のネットワーク機器の機能をソフトウェアで実現しているもの」につ
いては、その当該ソフトウェアに対して安全性が確認できる必要があります。
「ルータ等
のネットワーク機器」を「当該ソフトウェア」に読み替えてご対応ください。

シス13章第⑥条
シQ-39 セッション間の回り込み(正規のルートではないクローズドセッションへの
アクセス)とは、具体的にどのような事象を指すものか。


例えば、下図のように、医療情報連携ネットワークの Web サーバへのアクセス等の
ために、医療機関等の専用端末がソフトウェア型の IPsec や TLS1.2 以上によりオープ
ンネットワークに接続している場合、攻撃者は開放された当該端末のポートを標的とし
て、何らかの攻撃(典型的には標的型メール攻撃等)を試みることが想定されます。
この攻撃により、当該専用端末が遠隔操作型のマルウェア等に感染すると、攻撃者は
本人になりすまして医療情報連携ネットワークの Web サーバとのセッションの立上げ
を試みることが可能になります。セッションの立上げに成功すると、外観上は正規の権
限によるアクセスが発生することになり、IPsec や TLS1.2 以上により適切に暗号化し
ていても、攻撃者は医療情報連携ネットワークの Web サーバにアクセスできるように
なります。
ガイドラインでは、この一連の攻撃を「セッション間の回り込み」と称しています。対
策として、適切な経路設定を実施することに加え、医療情報連携ネットワークへのアク
セスに当たって、二要素認証により利用者の識別・認証を行うことで、遠隔操作を防ぐこ
と等が考えられます。

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