-
2012年11月28日(水)
[医療安全] 消費者からのまつ毛エクステ健康被害多数、リスクの周知徹底を
-
厚生労働省は11月28日に、まつ毛エクステンションによる安全性の確保に関する通知を発出した。
まつ毛エクステンションとは、まつげにグルー(専用の接着剤)で人工毛を付けるもの。この施術は、専用サロンやエステティックサロンなどで美容師免許取得者により行うこととされているが、一方で、眼やまつ毛等の異常などの健康被害が問題となっている。
これまで厚労省は、自治体等に対し、危険防止の指導・監督の徹底等を通知・・・
-
2012年11月27日(火)
[医療安全] 医薬品使用時は「使用上の注意」の内容熟読、適正使用を
-
厚生労働省は11月27日に、医薬品・医療機器等安全性情報No.296を公表した。
今回は、(1)医薬品副作用被害救済制度の支給・不支給決定の状況と適正に使用されていない事例が多く見られる医薬品(2)重要な副作用等に関する情報―などを掲載している(p1参照)。
(1)では、医師が医薬品を不適正に使用し、救済給付の対象外とされた事例について取上げている。昭和55年に創設された「医薬品副作用被害救済制度」は、医薬・・・
-
2012年11月21日(水)
[医療安全] 抗インフルエンザ薬投与後の異常行動発現に引続き注意を
-
厚生労働省は11月21日に、「抗インフルエンザウイルス薬の使用上の注意に関する注意喚起の徹底」を依頼する通知を発出した。
抗インフルエンザウイルス薬投与後の異常行動の発現について、「自宅で療養を行う場合には、少なくとも2日間、保護者等は小児・未成年者が1人にならないように配慮すべき」であると説明するなど、これまでと同様の注意喚起を引続き徹底するよう医療関係者に依頼している(p1参照)。
また、これ・・・
-
2012年11月15日(木)
[医療安全] 硬膜外カテーテルの、中心静脈への誤接続で注意喚起
-
- 医療事故情報収集等事業 医療安全情報No.72(11/15)《日本医療機能評価機構》
- 発信元:日本医療機能評価機構 カテゴリ: 医薬品・医療機器
今回は「硬膜外腔に持続注入する薬剤の誤った接続」を掲載している。2008年1月1日~2012年9月30日までの間に、硬膜外腔に持続注入すべき薬剤を、誤って静脈カテーテルに接続・投与した事例が2件報告されている(p1参照)。
事例は、「食道がん手術後の疼痛コントロールのため、硬膜外カテーテルよりバルーンジェクターを使用して塩酸モルヒネ等を持続・・・
-
2012年10月31日(水)
[医療安全] デノスマブ投与後の低カルシウム血症で死亡2例、適切な処置を
-
厚生労働省は10月31日に、医薬品・医療機器等安全性情報No.295を公表した。
今回は、(1)デノスマブ(遺伝子組換え)による重篤な低カルシウム血症(2)重要な副作用等に関する情報(3)使用上の注意の改訂(4)市販直後調査の対象品目一覧―を掲載している(p1参照)。
まず、(1)の「デノスマブによる重篤な低カルシウム血症」について見てみよう。デノスマブ(遺伝子組換え)は、販売開始(平成24年4月17日)以降、2・・・
-
2012年10月31日(水)
[医療安全] 日本脳炎予防接種後に小児2名死亡、ワクチンとの因果関係は不明
-
厚生労働省は10月31日に、厚生科学審議会の下部組織である「日本脳炎に関する小委員会」を開催した。
日本脳炎の予防接種を行った後に小児が死亡する事例が複数あったため、厚労省当局は詳細な状況を小委に報告している。
死亡例の1つ目は、5~9歳未満の小児で、平成24年7月に日本脳炎ワクチンを接種した。接種翌日には、鼻水・咳・体熱感などの感冒症状が出、翌々日には38.9度の発熱が認められた。同日、頻回なけいれんが発・・・
-
2012年10月26日(金)
[医療安全] 医療事故の原因究明と刑事責任追求、どちらを優先すべきか
-
厚生労働省は10月26日に、医療事故に係る調査の仕組み等のあり方に関する検討部会を開催した。
この日は、医療事故調査の仕組みのうち「捜査機関との関係」について議論したほか、再発防止も議題にあげられた。
医療事故が生じた場合、医師や医療機関の刑事責任(業務上過失致死など)が問題になるケースもある。この場合、現在は捜査機関(警察や検察)による捜査が行われ、診療記録等は押収されてしまう。すると、部会で検・・・
-
2012年10月24日(水)
[看護] 指定研修受けていない看護師、条件付きで特定行為実施認めるべきか
-
厚生労働省は10月24日に、チーム医療推進会議を開催した。
この日は、看護師の能力を認証する仕組みが主な議題となった。
特別の研修を受けた看護師(特定看護師、仮称)が、医師の包括的指示のもとで一定の医療行為(特定行為)を実施できるようにしてはどうかという検討が進んでいる。
厚労省当局は、特定看護師の能力認証制度について、さらに詰める必要のある論点を提示している。具体的には、以下のとおりだ・・・
-
2012年10月15日(月)
[医療安全情報] 病理診断報告書の確認忘れによる治療の遅れに注意を
-
- 医療事故情報収集等事業 医療安全情報No.71(10/15)《日本医療機能評価機構》
- 発信元:公益財団法人 日本医療機能評価機構 カテゴリ: 医療提供体制
今回は、「病理診断報告書の確認忘れ」について掲載している。「病理検査を行った際、検査結果の報告書を確認しなかったため、治療が遅れた事例が、2008年1月1日~2012年8月31日の間に8件報告された」ことから、注意喚起を行っている(p1参照)。
今回は、「子宮・卵巣病変を疑われた患者が産婦人科を受診。医師による超音波検査で複数個の子宮筋腫を・・・
-
2012年10月03日(水)
[診療報酬] 救急医療、在宅医療など24年度改定の結果検証調査票固まる
-
- 中央社会保険医療協議会 診療報酬改定結果検証部会(第35回 10/3)《厚生労働省》
- 発信元:厚生労働省 保険局 医療課 カテゴリ: 診療報酬 診療報酬改定結果検証部会
診療報酬改定には、医療現場の課題を経済的に解決するという側面がある。この効果が実際に得られたかどうかを調べるため、改定後に結果検証調査が行われている。その際、改定の効果がすぐ現れるものと、医療現場への浸透に時間のかかるものがある・・・
-
2012年09月28日(金)
[医療安全] 医療事故調査と警察捜査との関係、警察の関与に慎重な意見
-
厚生労働省は9月28日に、医療事故に係る調査の仕組み等のあり方に関する検討部会を開催した。
この日は、調査の仕組みのうち(1)費用負担(2)捜査機関との関係―について議論したほか、日本医療安全調査機構の矢作氏(東京地域代表)からヒアリングを行った。
医療事故調査における費用については、これまでに「基本的に医療者が提供すべき」とする意見がある一方で、「患者側からの申し出による場合には、ある程度の患者側・・・
-
2012年09月26日(水)
[医療安全] 眼障害防止のため、コンタクトレンズ販売時の情報提供等徹底を
-
厚生労働省は9月26日に、医薬品・医療機器等安全性情報No.294を公表した。今回は、(1)コンタクトレンズの適正使用と眼障害防止(2)平成23年シーズンのインフルエンザ予防接種後副反応報告のまとめ(3)重要な副作用等に関する情報(4)使用上の注意の改訂(5)市販直後調査の対象品目一覧―を掲載している(p1参照)。
(1)では、コンタクトレンズの適正使用と眼障害防止をとりあげている。視力補正用コンタクトレンズ・・・
-
2012年09月26日(水)
[医療安全] 24年4~6月の医療事故、死亡・重篤障害等の割合が依然増加
-
- 医療事故情報収集等事業 第30回報告書(平成24年4月~6月)(9/26)《日本医療機能評価機構》
- 発信元:公益財団法人 日本医療機能評価機構 カテゴリ: 医薬品・医療機器
これは、医療事故の実態把握と具体的な医療事故防止に資することを目的としている。今回は、平成24年4月から6月までに報告のあった、医療事故情報とヒヤリ・ハット情報等を報告している。
この期間に報告された医療事故は532件。事故の程度を見てみると、死亡が40件(7.5%)、障害残存の可能性が高いのは53件(10.0%)などとなってお・・・
-
2012年09月25日(火)
[医療提供体制] 遺体用いた手術・手技向上のための研修を行う大学を補助
-
厚生労働省は9月25日に、平成24年度の「実践的な手術手技向上研修事業」を実施する団体の公募を開始した。
医療安全がこれまで以上に重視される中で、手術・手技を患者に対して行う前に、OJT(on the job training)による臨床研修を積み、模型や動物等で練習することなどが求められている。しかし、高度な手術・手技についてはOJTの機会が少ないなどの理由から、我が国においても「遺体」を使用した手術・手技向上のための研・・・
-
2012年09月24日(月)
[看護] 専門看護師等と特定看護師の養成カリキュラム、重複部分は免除も
-
厚生労働省は9月24日に、「チーム医療推進のための看護業務検討ワーキンググループ」を開催した。
特別の研修を受けた看護師(特定看護師、仮称)が、医師の包括的指示のもとで一定の医療行為(特定行為)を実施できるようにしてはどうかという検討が進んでいる。特定行為(p7~p16参照)と特定看護師の研修カリキュラム(p5~p6参照)については、検討会で意見が固められ、現在パブリックコメントが募集されている。
今・・・
-
2012年09月20日(木)
[医療安全] 高血圧薬・アルマールと糖尿病薬・アマリールの誤処方に注意
-
厚生労働省は9月20日に、医薬品・医療機器等対策部会を開催した。この日は、医薬品・医療機器等のヒヤリ・ハット事例等収集結果について、厚労省当局から報告を受けるなどした。
まず、医薬品のヒヤリハット事例等収集結果(p5~p84参照)(p85~p119参照)について見てみよう。PMDA(医薬品医療機器総合機構)による、127のヒヤリ・ハット事例に対する「メーカー等の安全対策が必要か否か」の検証結果では、(1)メーカー・・・
-
2012年09月18日(火)
[医療安全情報] 手術中の光源コードの先端による熱傷頻発、注意喚起を
-
- 医療事故情報収集等事業 医療安全情報No.70(9/18)《日本医療機能評価機構》
- 発信元:公益財団法人 日本医療機能評価機構 カテゴリ: 医薬品・医療機器
今回は、「手術中の光源コードの先端による熱傷」を掲載している。平成20年1月1日~24年7月31日の間、手術中に光源装置や手術用照明器を使用した際、電源が入ったままの光源コードの先端を患者のサージカルドレープ(手術用覆布・不織布など)の上に置いたことで熱傷を生じた事例が5件報告されている(p1参照)。
熱傷の事例として、「患者を右側臥位に・・・
-
2012年09月11日(火)
[医療安全] 下水から再生した油脂用いた成分混入可能性ある薬剤の調査を
-
厚生労働省は9月11日に、「不適切な油脂を用いて製造されたセフェム系抗生物質を含有する医薬品」に関する通知を発出した。
中国の国家医薬品食品監督管理局(SFDA)ホームページにおいて、「地溝油」(下水道から取出した再生食用油)の成分が含まれた油脂を用いて、セフェム系抗生物質の製造に使用される7-アミノセファロスポラン酸(7-ACA)を製造し、製薬企業に販売する製造業者があると公表された(p1参照)。
厚労・・・
-
2012年09月11日(火)
[医療安全] ランマークによる重篤な低カルシウム血症に対し注意喚起
-
厚生労働省は9月11日に、骨病変治療薬「ランマーク」投与患者での重篤な低カルシウム血症に関する注意喚起について発表した。
ランマーク(一般名:デノスマブ)は多発性骨髄腫による骨病変、および骨転移を有する固形がんの骨病変の進展を抑制する薬剤で、破骨細胞の活性化を抑えることで骨からカルシウムが溶け出すことを抑制する。このため、低カルシウム血症をおこすおそれがある。厚労省では、平成24年7月10日にランマー・・・
-
2012年09月05日(水)
[25年度予算] 厚労省一般会計は30兆円、在宅医療や認知症対策で重点要望
-
厚生労働省は9月5日の民主党厚生労働部門会議で、平成25年度予算概算要求の内容を説明した。
予算規模を見ると、一般会計は30兆266億円で、前年度(24年度)当初予算に比べて8514億円・2.9%の増加となっている。このうち、年金・医療等の社会保障費は28兆6338億円で、前年度に比べて8412億円・3.0%の増加(p7参照)。
次に新規施策に目を移すと、医療・介護関係では次の項目が目立つ。
(1)革新的医薬品・医療機器を・・・
-
2012年09月04日(火)
[医薬品] 医療法等に基づき、院内で業務手順書に基づいた院内製剤を
-
政府は9月4日に、いわゆる院内製剤に関する質問に対する答弁書を公表した。
院内製剤とは、「医療機関において医療上必要と判断され、使用実績があるにもかかわらず、経済性、製剤の安定性の確保が困難等の理由で市販されていない薬剤」である。高度・複雑化する我が国の医療等にも長年貢献しており、今後も重要性が高まっていくと考えられている。
一方で、平成24年2月に大学病院から院内製剤の品質問題等を指摘する報告書・・・
-
2012年08月30日(木)
[医療安全] 医療事故調査の実務や、調査実施組織などの検討続く
-
厚生労働省は8月30日に、医療事故に係る調査の仕組み等のあり方に関する検討部会を開催した。
この日は、調査の仕組みのうち(1)調査を行う組織と、調査結果の取扱い(2)調査の実務(3)医療安全支援センターとの関係―について議論を行った。
(2)については、厚労省当局から2つの論点が示された(p61~p63参照)。
1点目は、「再発防止という調査目的に照らした調査実務のあり方」と「医療機関に設けられた組織によ・・・
-
2012年08月29日(水)
[医療安全] 一般用医薬品による重篤な副作用症例多数、早期発見努力を
-
厚生労働省は8月29日に、医薬品・医療機器等安全性情報No.293を公表した。今回は、(1)一般用医薬品による重篤な副作用(2)重要な副作用等に関する情報(3)使用上の注意の改訂(4)市販直後調査の対象品目一覧―を掲載している(p1参照)。
(1)について見てみよう。医薬関係者および製造販売業者は、副作用が発生した場合、厚労省への報告が義務づけられている。また、報告される副作用症例の中には、一般用医薬品によ・・・
-
2012年08月29日(水)
[医療安全] 23年報告の医療事故は2799件で過去最高、情報伝達の重要性指摘
-
- 医療事故情報収集等事業 平成23年 年報(8/29)《日本医療機能評価機構》
- 発信元:日本医療機能評価機構 カテゴリ: 医薬品・医療機器
年報では、年に4回公表される報告書を再編するとともに、さらなる分析を加えている。大きく、(1)医療事故情報とヒヤリ・ハット事例の内容・・・
-
2012年08月15日(水)
[医療安全情報] 食物アレルギーある患者の食事、専用トレイ使う等の注意を
-
- 医療事故情報収集等事業 医療安全情報No.69(8/15)《日本医療機能評価機構》
- 発信元:公益財団法人 日本医療機能評価機構 カテゴリ: 医療提供体制
今回は、「アレルギーのある食物の提供」について情報提供している。患者の食物アレルギー情報が伝わっているにもかかわらず、「2008年1月1日~2012年6月30日に、栄養部から誤ってアレルギーのある食物を提供した事例が9件報告されている」ことから、注意喚起を行うもの(p1参照)。
事例としては、「入院時、小児科より栄養部に患者の食物アレルギー(・・・
ダウンロードしたPDFファイルを閲覧・印刷するには、Adobe Reader(またはAdobe Acrobat Reader)がインストールされている必要があります。
まだインストールされていない場合は、こちらより、Adobe Readerを予め、ダウンロード、インストールしておいてください。
まだインストールされていない場合は、こちらより、Adobe Readerを予め、ダウンロード、インストールしておいてください。