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2012年09月18日(火)
[医療安全情報] 手術中の光源コードの先端による熱傷頻発、注意喚起を
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- 医療事故情報収集等事業 医療安全情報No.70(9/18)《日本医療機能評価機構》
- 発信元:公益財団法人 日本医療機能評価機構 カテゴリ: 医薬品・医療機器
今回は、「手術中の光源コードの先端による熱傷」を掲載している。平成20年1月1日~24年7月31日の間、手術中に光源装置や手術用照明器を使用した際、電源が入ったままの光源コードの先端を患者のサージカルドレープ(手術用覆布・不織布など)の上に置いたことで熱傷を生じた事例が5件報告されている(p1参照)。
熱傷の事例として、「患者を右側臥位に・・・
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2012年09月11日(火)
[医療安全] 下水から再生した油脂用いた成分混入可能性ある薬剤の調査を
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厚生労働省は9月11日に、「不適切な油脂を用いて製造されたセフェム系抗生物質を含有する医薬品」に関する通知を発出した。
中国の国家医薬品食品監督管理局(SFDA)ホームページにおいて、「地溝油」(下水道から取出した再生食用油)の成分が含まれた油脂を用いて、セフェム系抗生物質の製造に使用される7-アミノセファロスポラン酸(7-ACA)を製造し、製薬企業に販売する製造業者があると公表された(p1参照)。
厚労・・・
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2012年09月11日(火)
[医療安全] ランマークによる重篤な低カルシウム血症に対し注意喚起
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厚生労働省は9月11日に、骨病変治療薬「ランマーク」投与患者での重篤な低カルシウム血症に関する注意喚起について発表した。
ランマーク(一般名:デノスマブ)は多発性骨髄腫による骨病変、および骨転移を有する固形がんの骨病変の進展を抑制する薬剤で、破骨細胞の活性化を抑えることで骨からカルシウムが溶け出すことを抑制する。このため、低カルシウム血症をおこすおそれがある。厚労省では、平成24年7月10日にランマー・・・
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2012年09月05日(水)
[25年度予算] 厚労省一般会計は30兆円、在宅医療や認知症対策で重点要望
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厚生労働省は9月5日の民主党厚生労働部門会議で、平成25年度予算概算要求の内容を説明した。
予算規模を見ると、一般会計は30兆266億円で、前年度(24年度)当初予算に比べて8514億円・2.9%の増加となっている。このうち、年金・医療等の社会保障費は28兆6338億円で、前年度に比べて8412億円・3.0%の増加(p7参照)。
次に新規施策に目を移すと、医療・介護関係では次の項目が目立つ。
(1)革新的医薬品・医療機器を・・・
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2012年09月04日(火)
[医薬品] 医療法等に基づき、院内で業務手順書に基づいた院内製剤を
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政府は9月4日に、いわゆる院内製剤に関する質問に対する答弁書を公表した。
院内製剤とは、「医療機関において医療上必要と判断され、使用実績があるにもかかわらず、経済性、製剤の安定性の確保が困難等の理由で市販されていない薬剤」である。高度・複雑化する我が国の医療等にも長年貢献しており、今後も重要性が高まっていくと考えられている。
一方で、平成24年2月に大学病院から院内製剤の品質問題等を指摘する報告書・・・
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2012年08月30日(木)
[医療安全] 医療事故調査の実務や、調査実施組織などの検討続く
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厚生労働省は8月30日に、医療事故に係る調査の仕組み等のあり方に関する検討部会を開催した。
この日は、調査の仕組みのうち(1)調査を行う組織と、調査結果の取扱い(2)調査の実務(3)医療安全支援センターとの関係―について議論を行った。
(2)については、厚労省当局から2つの論点が示された(p61~p63参照)。
1点目は、「再発防止という調査目的に照らした調査実務のあり方」と「医療機関に設けられた組織によ・・・
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2012年08月29日(水)
[医療安全] 一般用医薬品による重篤な副作用症例多数、早期発見努力を
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厚生労働省は8月29日に、医薬品・医療機器等安全性情報No.293を公表した。今回は、(1)一般用医薬品による重篤な副作用(2)重要な副作用等に関する情報(3)使用上の注意の改訂(4)市販直後調査の対象品目一覧―を掲載している(p1参照)。
(1)について見てみよう。医薬関係者および製造販売業者は、副作用が発生した場合、厚労省への報告が義務づけられている。また、報告される副作用症例の中には、一般用医薬品によ・・・
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2012年08月29日(水)
[医療安全] 23年報告の医療事故は2799件で過去最高、情報伝達の重要性指摘
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- 医療事故情報収集等事業 平成23年 年報(8/29)《日本医療機能評価機構》
- 発信元:日本医療機能評価機構 カテゴリ: 医薬品・医療機器
年報では、年に4回公表される報告書を再編するとともに、さらなる分析を加えている。大きく、(1)医療事故情報とヒヤリ・ハット事例の内容・・・
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2012年08月15日(水)
[医療安全情報] 食物アレルギーある患者の食事、専用トレイ使う等の注意を
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- 医療事故情報収集等事業 医療安全情報No.69(8/15)《日本医療機能評価機構》
- 発信元:公益財団法人 日本医療機能評価機構 カテゴリ: 医療提供体制
今回は、「アレルギーのある食物の提供」について情報提供している。患者の食物アレルギー情報が伝わっているにもかかわらず、「2008年1月1日~2012年6月30日に、栄養部から誤ってアレルギーのある食物を提供した事例が9件報告されている」ことから、注意喚起を行うもの(p1参照)。
事例としては、「入院時、小児科より栄養部に患者の食物アレルギー(・・・
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2012年08月03日(金)
[医療安全] 血清中濃度比10倍以上のフタル酸エステル類含む培養液は39種類
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政府は8月3日に、「体外受精培養液中に含まれる化学物質の安全性に関する質問」に対する答弁書を公表した。
平成21年の新生児の40人に1人は、体外受精や顕微授精などの高度医療生殖補助によって生まれている(日本産科婦人科学会集計)。昨年、厚生労働省研究班の調査により、プラスチックを加工しやすくする化学物質「フタル酸エステル類」が、体外受精で必要となる培養液に、高い濃度で含まれていることが判明した。妊婦の血・・・
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2012年08月02日(木)
[医療安全] 整体やカイロでの医療事故多い、広告ガイドライン等の対策を
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国民生活センターは8月2日に、手技による医業類似行為の危害(整体、カイロプラクティック、マッサージ等で重症事例)を発表した。
健康保持や疾病の予防・治療目的で、マッサージ、整体、カイロプラクティック(以下、カイロ)など、器具を使用しない手技の医業類似行為が広く利用されている。一方で、全国消費生活情報ネットワーク・システム(PIO-NET)には、危害の相談が2007年度以降の約5年間で825件寄せられ、件数は増加・・・
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2012年07月26日(木)
[医療安全] 医療事故調査に、医療現場の捜索や証拠物押収権限認めるべきか
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厚生労働省は7月26日に、「医療事故に係る調査の仕組み等のあり方に関する検討部会」を開催した。この日は、医療事故調査の仕組みの中でも(1)調査組織(2)必要な権限(3)調査結果の取扱い―について議論を行った。
まず(1)の調査組織については、(i)院内調査組織と第三者機関の関係(たとえば院内調査後でなければ、第三者機関は調査を行えないのか、など)(ii)第三者機関の性格(民間か公的か)・要件―などが論点と・・・
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2012年07月25日(水)
[医療安全] 植込み型除細動器の導線をメーカーが自主改修
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東京都は7月25日に、都内の医療機器製造販売業者から植込み型除細動器に用いるリード(導線)を自主改修する旨の報告を受けたことを公表した。
自主改修が行われるのは、セント・ジュード・メディカル株式会社が輸入した「RIATA ICD リード(一般的名称は植込み型除細動器・ペースメーカリード)」ほか2品目。内部の導線が露出した事例が海外で確認されたほか、内部のコーティングが損傷した場合に健康被害を伴う電気的異常が・・・
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2012年07月17日(火)
[医療安全情報] 医薬品の名称類似に起因する取り違え頻発、注意喚起を
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- 医療事故情報収集等事業 医療安全情報No.68(7/17)《日本医療機能評価機構》
- 発信元:公益財団法人 日本医療機能評価機構 カテゴリ: 医薬品・医療機器
今回は、「薬剤の取り違え(第2報)」を掲載している。薬剤取り違えに関しては、過去にも情報提供されているが、「2007年1月1日~2012年5月31日に類似の事例が20件報告されている」ことから、再度の注意喚起を行うもの(p1参照)。
薬剤取り違え事例として、「担当医が紹介状を読み、男性患者に血管拡張剤『ノルバスク10mg』を処方しようとオーダリング・・・
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2012年07月06日(金)
[病院経営] 千葉県の東葛クリニック病院、初のAクラス継続認証 JHQC
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- 病院経営の質向上を第三者評価・認証する「クオリティクラス認証」 初の継続認証、及び、新規認証病院の発表について(7/6)《日本生産性本部》
- 発信元:公益財団法人 日本生産性本部 カテゴリ: 医療提供体制
JHQCは、社会インフラとしての医療システムの強化と市民のQOL向上を目的に掲げ、医療機関の「経営の質」を継続的に高めていくための認証を行う組織。そして、この認証制度が「クオリティクラス認証」である。
JHQCが、医療機関の財務諸表や医療・・・
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2012年06月29日(金)
[医薬品] 内用・外用薬へも厚労省規定バーコード表示し、医療安全を推進
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厚生労働省は6月29日に、「医療用医薬品へのバーコード表示の実施要項」の一部改正に関する通知を発出した。
医療用医薬品については、在庫管理の効率化や安全性確保などの面からバーコードを表示することが進められており、具体的な表示方法等については平成18年9月15日付の通知「医療用医薬品のバーコード表示の実施要項について」で定められている(p3~p8参照)。
今般、(1)技術進歩に伴い、内用薬・外用薬(共に生・・・
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2012年06月27日(水)
[医療安全] 24年1~3月の医療事故、死亡と重篤障害の増加傾向続く
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- 医療事故情報収集等事業 第29回報告書(平成24年1月~3月)(6/27)《日本医療機能評価機構》
- 発信元:公益財団法人 日本医療機能評価機構 カテゴリ: 医薬品・医療機器
平成24年1月から3月に報告された医療事故は570件。事故の程度を見てみると、死亡が39件(6.8%)、障害残存の可能性が高いのは88件(15.4%)などとなっており、前回に続き深刻な事例が増加傾向にある(p42参照)。
一方、平成24年・・・
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2012年06月27日(水)
[25年度予算] 概算要求に向け、厚労省などに13分野の予算要求要望 日医
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日本医師会は6月27日の定例記者会見で、平成25年度予算概算要求へ向けての要望書を発表した。
横倉新会長は、「持続可能な社会保障体制を確立していくことは、国家が負うべき当然の責務」であると強調。社会保障・税一体改革については、「国民皆保険制度が将来も維持されること」「国民が経済的負担におびえず、いつでも医療機関を受診できる社会」が求められると述べている。その上で、予算編成においては、地域医療体制の再・・・
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2012年06月19日(火)
[歯科医療] インプラント治療ガイドライン、関係学会の動向踏まえて対応
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政府は6月19日に、インプラントの治療トラブルの防止に関する質問に対する答弁書を公表した。
インプラント(人工歯根)治療については、国民生活センターや日本顎顔面インプラント学会などの調査報告によると、体調不良や身体的トラブルを申し出た「危害」の苦情、および、あごや唇のしびれ、麻痺などの健康被害が生じ、再治療を受けた事例などが多数報告されている。また、インプラント治療は自由診療であり、健康保険が適用・・・
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2012年06月15日(金)
[医療安全情報] 過去の医療事故の類似事例は近年も発生、注意喚起を
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- 医療事故情報収集等事業 医療安全情報No.67(6/15)《日本医療機能評価機構》
- 発信元:公益財団法人 日本医療機能評価機構 カテゴリ: 医療提供体制
今回は、「2006年から2010年に提供した医療安全情報」を再掲している。医療機能評価機構では「2011年にも類似事例が発生している」とし、過去の事例を改めて注視するよう求めている(p1参照)。
2006年から2010年に提供された医療安全情報は48件。このうち、類似事例が2011年にも発生したケースの多い順に見てみると、(1)小児の輸液の血管外漏出9件(・・・
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2012年06月14日(木)
[医療安全] 院内調査委や医療安全調査機構からなる第三者組織で事故調査を
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厚生労働省は6月14日に、「医療事故に係る調査の仕組み等のあり方に関する検討部会」を開催した。この日は、調査の目的や対象範囲、調査実施主体について議論を行った。
厚労省当局は、調査目的や対象範囲等について、構成員から出された意見を整理している。
調査の目的については、これまでに(1)原因究明・再発防止による医療安全の確保(2)自律的な原因分析・再発防止によって、医療者の社会的責務を果たす(3)患者の・・・
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2012年06月13日(水)
[医療安全] 12歳以下の子どもで多発する事故を分析、注意喚起
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消費者庁は6月13日に、医療機関ネットワーク事業の情報収集状況を公表した。この事業は、消費者の生命・身体に生ずる被害に関する事故情報を医療機関から収集する枠組みを構築し、事故再発防止のために、消費者庁と国民生活センターが共同で実施しているもの。今回は、平成22年12月から平成24年3月末までに事業に参画する13の医療機関から収集された7195件の事故情報がまとめられている。
事故情報は、(1)事故情報の属性によ・・・
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2012年05月18日(金)
[医療安全] 健康食品利用者の34%は医療機関の処方箋と併用 消費者委
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内閣府は5月18日に、消費者委員会を開催した。本委員会は、消費者行政に関連する各中央省庁を監視・確認するのが主な任務である。
今回は、(1)健康食品(2)消費者基本計画―について議論が行われた。
(1)の健康食品については、消費者の利用実態調査結果が内閣府当局から報告された(p4~p61参照)。そこでは、(i)利用状況(ii)利用目的や満足度(iii)サプリメントの利用状況―の大きく3点が整理されている。具体的・・・
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2012年05月16日(水)
[医療安全] 24年度薬局ヒヤリ・ハット事例収集等事業実施法人を公募開始
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厚生労働省は5月16日に、平成24年度の薬局ヒヤリ・ハット事例収集等事業実施法人公募要領を公表した。
実施法人の業務内容は、主に、医療安全の確保を目的に、調剤薬局におけるヒヤリ・ハット事例を収集し、分析・評価を行うもの。具体的には、薬局ヒヤリ・ハット事例収集等事業実施要綱(24年4月10日付、薬食発0410第4号)(p7参照)、および薬局ヒヤリ・ハット事例収集等事業費補助金交付要綱(24年4月5日付、厚労省発薬・・・
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2012年05月15日(火)
[医療安全情報] インスリン含量の誤認に再び注意喚起
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- 医療事故情報収集等事業 医療安全情報No.66(5/15)《日本医療機能評価機構》
- 発信元:公益財団法人 日本医療機能評価機構 カテゴリ: 医薬品・医療機器
今回は、インスリンの単位を誤認し、過量投与に伴い低血糖をきたした事例について報告している。以前にも、インスリン含量の誤認について情報提供されているが、再び類似の事例が8件報告された(集計期間:2006年10月30日~2012年3月31日)ことから、改めて注意を喚起するもの。
事例では、看護師が、持続インスリン投与をしていた患者のノボリンRの調製を・・・
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