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参考資料4 がん検診Shared Decision Making(SDM)運用マニュアル2022年度版 (32 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_34640.html |
出典情報 | がん検診のあり方に関する検討会(第39回 8/9)《厚生労働省》 |
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体的な数値により、検診結果を提示した。
文献
1)
NHS England. Promotional material NHS bowel cancer screening: helping you decide. 2022.
https://www.gov.uk/government/publications/bowel-cancer-screening-benefits-and-risks/nhsbowel-cancer-screening-helping-you-decide
2)
Canadian Task Force on Preventive Health Care. Patient Frequently Asked Questions
Screening for Colorectal Cancer. 2016.
https://canadiantaskforce.ca/tools-resources/colorectal-cancer-for-patients-2/
3)
Finnish Cancer Registry. Good to know ABOUT COLORECTAL CANCER SCREENING.
2021.
https://syoparekisteri.fi/assets/files/2022/01/Good-to-know-about-colorectal-cancerscreening.pdf
4)
InformedHealth.org.
Colonoscopy:
Information
for
men.
Colorectal
cancer.
2021.
https://www.informedhealth.org/colonoscopy-information-for-men.html
2. がん検診版 SDM の進め方
基本的には集団を対象としつつ、検診未受診者や精密検査未受診者などを対象とした介入か
ら初めていくことが、より現実的な方法となろう。DA によりがん検診対象者へ情報提供をしつつ、
その中で対話を求めている人々を救い上げるシステムを構築していく必要がある。都道府県のが
ん対策推進計画で示されたサポーター制度やがん検診ヘルプラインなどの活用も考えられる。ま
た、検診未受診者や精密検査未受診者へリコールの段階での相談体制の設定などにより、SDM
の機会を広げていく可能性もある。また、SDM のきっかけとなる情報提供ツールについてあらゆる
情報媒体が使われているが、依然として印刷物は重要な役割を占めている。
本研究班で行ってきた研究においても、多くの患者(受診者)はがん検診について何らかの疑
問や意見を持ち合わせおり、何らかの機会を提供することにより、受診に結び付くことが示された。
SDM の進め方については、USPSTF の示す「5A Framework」や Elwyn らの提唱する「3 Talk
Model」がある。国内で SDM を行う場合は、患者(受診者)・医療者の意思決定だけではなく、医
療機関の紹介や予約などを含む支援が含まれるべきである。
集団をベースとした我が国のがん検診では検診未受診者を対象とした SDM を勧めることは困
難である。しかし、大腸がん検診や子宮頸がん検診では精密検査受診率の改善や継続受診につ
ながる可能性はあり、本研究班の試行調査でも一定の成果をみている。特に、ナースナビゲーショ
ンの過程に、SDM の手法を取り込むことで、より系統的なアプローチが期待できるであろう(図 4)。
先行研究や本研究班での成果を踏まえ、がん検診版 SDM として、表 9、表 10 の 5 段階アプロ
ーチを提案する。基本的な考え方は「5A Framework」や「3 Talk Model」と共通するが、患者(受診
者)の価値観を尊重するといった考え方が定着していない我が国では第 3 段階が特に重要である。
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文献
1)
NHS England. Promotional material NHS bowel cancer screening: helping you decide. 2022.
https://www.gov.uk/government/publications/bowel-cancer-screening-benefits-and-risks/nhsbowel-cancer-screening-helping-you-decide
2)
Canadian Task Force on Preventive Health Care. Patient Frequently Asked Questions
Screening for Colorectal Cancer. 2016.
https://canadiantaskforce.ca/tools-resources/colorectal-cancer-for-patients-2/
3)
Finnish Cancer Registry. Good to know ABOUT COLORECTAL CANCER SCREENING.
2021.
https://syoparekisteri.fi/assets/files/2022/01/Good-to-know-about-colorectal-cancerscreening.pdf
4)
InformedHealth.org.
Colonoscopy:
Information
for
men.
Colorectal
cancer.
2021.
https://www.informedhealth.org/colonoscopy-information-for-men.html
2. がん検診版 SDM の進め方
基本的には集団を対象としつつ、検診未受診者や精密検査未受診者などを対象とした介入か
ら初めていくことが、より現実的な方法となろう。DA によりがん検診対象者へ情報提供をしつつ、
その中で対話を求めている人々を救い上げるシステムを構築していく必要がある。都道府県のが
ん対策推進計画で示されたサポーター制度やがん検診ヘルプラインなどの活用も考えられる。ま
た、検診未受診者や精密検査未受診者へリコールの段階での相談体制の設定などにより、SDM
の機会を広げていく可能性もある。また、SDM のきっかけとなる情報提供ツールについてあらゆる
情報媒体が使われているが、依然として印刷物は重要な役割を占めている。
本研究班で行ってきた研究においても、多くの患者(受診者)はがん検診について何らかの疑
問や意見を持ち合わせおり、何らかの機会を提供することにより、受診に結び付くことが示された。
SDM の進め方については、USPSTF の示す「5A Framework」や Elwyn らの提唱する「3 Talk
Model」がある。国内で SDM を行う場合は、患者(受診者)・医療者の意思決定だけではなく、医
療機関の紹介や予約などを含む支援が含まれるべきである。
集団をベースとした我が国のがん検診では検診未受診者を対象とした SDM を勧めることは困
難である。しかし、大腸がん検診や子宮頸がん検診では精密検査受診率の改善や継続受診につ
ながる可能性はあり、本研究班の試行調査でも一定の成果をみている。特に、ナースナビゲーショ
ンの過程に、SDM の手法を取り込むことで、より系統的なアプローチが期待できるであろう(図 4)。
先行研究や本研究班での成果を踏まえ、がん検診版 SDM として、表 9、表 10 の 5 段階アプロ
ーチを提案する。基本的な考え方は「5A Framework」や「3 Talk Model」と共通するが、患者(受診
者)の価値観を尊重するといった考え方が定着していない我が国では第 3 段階が特に重要である。
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